桃とかなへび

いらっしゃいませ。

燃えるスカートの少女

2023年06月28日 | ブックエンドとスクリーン
エイミー・ベンダー「燃えるスカートの少女」を読んだ。
ちょっと不思議な短編集。アメリカ西海岸の作家で20年以上前に書かれ、高い評価を受けたらしい。映画の原作になった長編小説もあるらしい。
最初の話は、恋人がある日突然猿になってしまい、亀になりサンショウウオと姿を変えていくのを、妙に冷静に(受け入れ)見つめている。
別の話では、戦争から帰った夫の失われた唇をまるで受け入れられない。(そんなにも唇を待っていた)
妊娠した高校生が遠くの親戚に預けられた。ほどなく義理の叔父と恋人になるが、叔父の背中のこぶが整形で作られたと知ると、生まれた娘を抱いて飛び出す。
そんな話の数々。私が好きだったのは、氷の手を持つ少女と火の手を持つ少女の話「癒す人」と、探し物が得意な少年の話「無くした人」。
エイミー・ベンダーは都会の人、大学の先生。いろんな人が出てくるが、自然や植物に影響を受ける話はここにはまだないようだ。面白いね。





この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 夏至の朝 | トップ | ハウザーの夜 »

ブックエンドとスクリーン」カテゴリの最新記事