古天気学 A

明治時代以前の日本のお天気や地震また天文関係の資料を収集中

「享保日記」享保三年二月十四日 天気編

2013-05-19 19:49:59 | 天気
2013年5月19日 日曜日 天気 晴 暖 曇 風 


「享保日記」享保三年二月十四日 1718年3月15日

「享保三年(戌)二月十四日ニ飯島村へ行けれバ、晝過ニ海面ニ黒雲おはひまつくらになり、い□(な カ)びかり、雷のおとしてすさまじき様子、黒雲の間よりねづミ色の長サ四五間とミへ、かたちはうなぎなどやうにミへて、海中へふらふらさがり候様ニミへける也。其所のもの今朝も如Ⓥ此のものミへ候とかたりけるよし、龍にても有Ⓥのかと申候由。是又道連のもの一同ニ見候由。道連の者、手前屋敷ノ内孫三郎、三丁め喜惣次、江戸町八郎次、權七など云もの也。」を検証する。

「テータ変換」

年月日 享保三年二月十四日 → 1718年3月15日

場所 飯島村 → 茨城県鉾田市飯島

天気種類 晝過ニ海面ニ黒雲おはひまつくらになり、い□(な カ)びかり、雷のおとしてすさまじき様子、黒雲の間よりねづミ色の長サ四五間とミへ、かたちはうなぎなどやうにミへて、海中へふらふらさがり候様ニミへける也。
其所のもの今朝も如Ⓥ此のものミへ候とかたりけるよし、龍にても有Ⓥのかと申候由 → 雷・竜巻


吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)と古天気学データベース(KTDB)で検証

吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)


享保三年二月十四日 → 1718年3月15日
弘前 小雨 
八戸 晴(雪)
盛岡 晴(雪)
日光 ー
東京 晴
伊勢 晴(雪)
池田 曇 (小雪)
津山 晴
長崎 晴

古天気学データベース(KTDB)
データ無

「検証結果」

年月日 享保三年二月十四日 → 1718年3月15日  吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)天気記録有

場所 茨城県鉾田市 吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)茨城の天気記録無

天気の種類 吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)茨城の天気記録無

「データ整理」
弘前 小雨 
八戸 晴(雪)
盛岡 晴(雪)
日光 ー
茨城・鉾田 雷・竜巻 
東京 晴
伊勢 晴(雪)
池田 曇(小雪)
津山 晴
長崎 晴

「検証結論」

日光では、天気不明・江戸は晴 茨城県鉾田は、朝海上に竜巻発生、その後晝過ぎ大曇り大雷そして竜巻発生。

茨城県鉾田市海上での、竜巻発生の大変貴重な資料です。


茨城県は不毛の地です。昔の天気資料が一般に公表されていないのは、
(1)資料を調査する人がいない。
(2)未発掘の資料が貴重な資料であることの認識がない。
(3)資料はあっても中央に公表する手段がない。

昨日、私用で茨城県立図書館に行ってまいりました。蔵書のなかで、郷土資料を数時間拝見しましたが、天気資料の多さに卒倒しました。

(これは、茨城県だけではなく他の都道府県でもあり得ることです。)

多くの方が参加し資料収集しデータベース化する。それを公表する場所を作ることが大切だと思います。

未来の天気を予測するのには、現在のスーパーコンで計算しても近未来の予測の確率は100パーセントではない。過去の天気を予測することで、未来の天気予測確率が上がると思う。


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