養生LABOより転載
2016/6/8
ーーー転載開始ーーー
予防医学の重要性を説き続ける医学博士・脳神経外科専門医「田中佳先生」にお話を伺っています。
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ーーーリウマチの薬って抗がん剤って本当ですか?
はい、リウマトレックスですね。リウマトレックスっていうと、いかにもリウマチに効きそうじゃないですか。
で、添付文書をよんでみたら、メソトレキセートって書いてあったんです。
あれ?これって抗がん剤だよな~?
最初は目を疑いましたけれど、何度見てもやっぱり抗がん剤なんですね。
使用量が違うだけでリウマチに効くっぽい名前に変えるってどうかなと思いました。
で、量を調べてみると、一般的に使う抗がん剤の半分から6分の1ぐらいの量ですかね。
でも少なめと言っても、抗がん剤ですからねえ。
私も最初は全然知らなかったんです。調べて見てビックリって感じでした。
使用量を例えて言いますと、レギュラーコーヒー 一杯が抗がん剤だとすると、エスプレッソ一杯くらいがリウマトレックスな感じなんですね。
リウマチの薬は抗がん剤
ーーーでもそのリウマチの薬は毎日のむんですよね?体には溜まっていかないんですか?
溜まるということよりも、何をするものなのかで考えて欲しいです。
医者も普通に説明することですけど、抗がん剤を使うと免疫が落ちますよね?
そりゃあ、新陳代謝を阻止するんですから、体の全細胞の分裂を阻止するから、10日ほどで死んでしまう白血球はどんどんと減っていく。
免疫細胞がどんどんと減っていく。どんどんと警察官が町から姿を消していく。
最後は誰がはびこるのかですよね。
リウマチは自分で自分の関節を破壊する異常な自己抗体を作っている訳ですから、異常になっている免疫を落とさないとならないと医学では考えるんです。
ところが、異常な免疫だけを押さえる術がない。
だから全部を落とすしかない。
で、抗がん剤の副作用を使って免疫をおとすってことなんですね。
だから適度に免疫が落ちてくれればいいので、がんで使うほどは要らない。
抗がん剤でガンをなんとかする量はいらないんだけど、どのくらいの量だったら人が死なないレベルを維持できるか、自己抗体含めた免疫システムがなんとか収まるんだろうっていう量が決められたんでしょうね。
でも「何?」と言われれば、所詮は抗がん剤ですってことなんです。
例えば畑で農薬を撒きますけれど、人でも農薬をそのまま飲んだら死んだりしますが、薄めたら不調にはなっても直ぐには死なないですよね?
でも農薬は健全か?って言われたら?
そうではないですよね。
生産者としては農薬使用は仕方がないって言うでしょう?
医者も同じで異常な免疫を落とすためには正常な免疫が下がっても仕方がないって言うんですよ。
ーーー転載終了ーーー