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ボランタリー画廊   副題「げってん」・「ギャラリーNON] 

「げってん」はある画廊オーナとその画廊を往来した作家達のノンフィクション。「ギャラリーNON]は絵画を通して想いを発信。

ギャラリーNON(41) 初めての検査入院(1)

2010年02月02日 | 随筆
 11年前の人間ドックで便潜血と言われて大腸内視鏡検査をしたことがある。検査前夜は軽い食事をとり、当日は朝食をしないで朝から下剤を飲む。トイレに10数回通い詰めて昼前に漸く腸内洗浄が完了して内視鏡検査となる。腸の中を得体の知れないものが動き回るのが分かり、気持ちが悪い。
 昨秋のドックでまた便潜血となり、「早期発見であればもう少し生き延びられるんだから」と自分に言い聞かせて、あの嫌な検査を受けることにした。11年もすれば検査も様変わりして、前日からの検査入院となった。4人部屋の病室に入り、患者さんに挨拶をするが一泊二日の検査入院では仲間として受け入れられてない感じだった。
 一冊の人物スケッチの本を持ち込んでいたので、早速、トレーニングのためその本に掲載されている作品の模写を始めた。



 昼は粥、夜はおもゆ、その直後に下剤を飲まされた。1時間もすれば腸がアイドリング状態となり、トイレへ駆け込む事態となる。一気に病人のようになった。
 21時、夜勤の看護師がやってきて、
 「うんちを出す薬の方、飲んでもらってもいいですか」
と変な日本語で、胃透視の後にくれる下剤と同じ色形をした薬をまた置いて行った。
日頃から気になっている変な日本語を、今、こんな場面でこんな人から直接突きつけられると自分でもはっきり分かるくらいの不機嫌な顔になった。