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信州スロウライフ12ヵ月

野菜や草花と暮らす生活

危険は隣合わせ

2010年01月19日 23時06分15秒 | Weblog
2日間1泊ドッグ担当となり、今日の午前中、受診者には胃の内視鏡を済ませ、その後大腸内視鏡の事前準備を済ませ、スタンバイしていた。

11時近く、トイレから出て来た女性の受診者が気持ちが悪いと倒れた。
直ぐにベッドに寝かせたが、気持ち悪いと言いながら、吐き始めた。
30分経っても吐くのが治まらず、これ以上は無理と救急救命センターへ運び入れた。

早速点滴が始まり、吐くのが治まるのを待った。
おかしい・・。
薬が効かないのか、精神面でハイパーテンションになっているのか、相変らず室内に響き渡るほどの大きな嘔吐の声を出し周りがぎょっとしている。

折りしも、救命センターはドクターヘリが到着し、周囲のベッドには数人の患者が横たわり
治療を受けている。
人出がないからそちらで面倒をみて、傍から離れないでといわれ、上下から出る汚物の処理を続けた。
吐き気は止まらず、瞬間的にいきなり吐くので、油断が出来ず、動きが取れない。
ドクターヘリは、スキー場で若者がスノボーで転倒し、診察したところ骨盤骨折でそのまま緊急入院し、実家は茨城から両親がはるばる駆けつけるようだ。
若者はイタイイタイと唸っている。

隣に寝ているおばあさんは胃が痛いと運ばれてきたがどうも心筋梗塞の疑いがあるようで
モニターや器械を体につけられ処置が始まった。
患者が運ばれ出たり入ったり、家族が傍でうろうろ困った様子で、医者は入れ替わり立ち代り、それぞれの科からやってくるが看護師は吹っ飛んでまわりあまり姿を見ない。

1,000ccの点滴を行い、吐き気が治まらず鎮静剤を入れやっと夕方4時ごろ眠りに入った。
救急救命病棟やギネのテレビドラマに出てくるような脚色された場面はないが、広いオープンスペースは常に誰かが寝かされている。

萎えた患者は夕方やっと家族と一緒に帰宅できるようになり、送り出したときは半日が過ぎていた。
滅多に入室することが出来ない救命センターでスタッフと一緒に働いたが、場所により緊迫感がみなぎっているから、いつもより頭が良く働くようであった。

朝食事をしたっきり、昼食は逃し、そのまま職場に戻り、仕事を済ませ自宅に戻った時は空腹感は失せていた。
汚物処理で半日送り、真っ赤な胃液などや匂いが頭に焼きつき、お風呂に入ったが居眠りで疲れが取れた。
全国医療機関はどこも似たような救急患者の命を救っているがいずれも少ない医療スタッフであるのは現場を見てみないとわからない。

半日ではあったが、その場で働き大変な学習が出来たと思った。
病人を見ると何が起こるかわからないという実感が持てるが本人達はぐっったりしており、恐らく心身空白状態で何も考えられないのであろうと思う。
病気はいつ襲ってくるかわからない。




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