モントリオールで働いている娘がこの21日で今の勤務を終え、アメリカ、南米へ旅行をして6月末にカナダの旅行を一緒にしようと予定していた。
ところが先週連絡が入り、応募していた会社に採用が決まり20日にロンドンに発つことになった。勤務地がロンドンと北アフリカのアルジェリアでこれまでの仕事が役に立つと。
急展開に頭の中は?・・であるが、その後電話で話し、ようやく理解できた。
7月にオーストラリアにwHで1年間出かけることでその準備も整っていたのに、方向も全く異なるヨーロッパだと?
また遠く離れることになったのは確実だ。
ムスメの念願がかなったのと、新たな旅立ちを喜ぶ親としての気持ちと
暫くまた離れるのかと色々複雑な思いで1週間を過ごした。
今朝新聞を読んでいたら大人になる若者へというタイトルで精神科医の斉藤環さんと作家の石田衣良さんが話した記事が目に留まった。
今の若い人は今日思うと明日には変わりたいと焦ってしまう。
大人になると3年とか5年とかかけて変えて行ける気持ちになれる。
精神科医は現場で精神的に成熟したといえる年齢が年々遅くなって来ていると言う。
今では全体に成熟といえるのが30代後半から40代というのが実感だそうだ。自分の子供を成熟させようという発想が家族に薄く、親が子離れできないからだ。
家から出そうという発想が無いし、いつの時点で子離れするかということも深く考えずに済ませている。
思春期、青春期が長期化し、未成熟のままの状況でいる。
欲求不満に対する耐性、とコミュニケーション能力この両方を持ち合わせバランスよく成熟するのが大人であると言えるのだそうだ。
自分の求めるものを探り、変化を求め苦悩しその結果何年もかかってそれを手に入れる、それを黙って見つめているのが親の役割でもあり、子離れといえると精神科医は言っていた。
そうか、そうかまさしく長年ムスメは変化へ向かって行動していた。
NZでも、カナダでもアラブのPJでも苦手な英語から逃げず、特に今回のカナダではフランス語もあり、自分の英語の欠点を知りながら、周囲に救われ、コミュニケーションが下手なくせにそれを克服した。
友人を沢山作り、孤独な生活とは縁が遠くなった。
仕事も難しいくせに逃げ出さず努力した。
その結果、これまでしてきたことのピースが全部はまったとムスメは言っていたが意味は同じかもしれない。
ぶっ飛んでいるムスメを手放している母親は親らしくないわ、心配じゃないの?結婚はしないの?と言われたことは昔から何回もあった。
周囲からは一流企業に納まり、適当に数年勤めて結婚し、子供を産んでが女性の王道という言われ方をされた。
皆生き方はそれぞれ異なるのだから型にはめられないではないか。
親としての基準は無いが、親の役目は何か?長年探し続けたものがやっとわかったような気がした、今日の新聞記事だった。
信州へ引越し1年経ったが、そういう自分自身は不確かだ。
仕事を持ってこれまでと同じ感覚で働いていたらガツンとやられた。
結局、昨日と今日、畑を耕しながら考え続け、仕事はマニュアル通り、
黙々とロボットで行こう。
私生活は自分らしさで行けば良い。
新しい仕事を追い続け、改革改革で訓練されてきた元の勤務先と同じような働き方は今度は必要とされないから・・・・。