少し前まで、「アスリートファースト」という言葉が盛んに聞こえていた。世界中へのコロナ感染拡大により、オリ・パラの開催そのものに疑問を持つ人が、国内の世論調査では8割近くあるとのこと。今回の森会長の失言では、性差別の面で主に取り上げられているが、それよりも、感染が収束しそうもないのに、海外から選手や関係者などを招いてオリンピックの開催が可能かどうかということではなかろうか。感染が拡大している東京ですら、抗原を持つ人が約1%しかいないということは、これから、変異株の流入等もあって、更なる感染拡大の可能性があると見なすべきだろう。それなのに、感染状況がどうあろうがオリンピックを開催すると、森会長は言ったと記憶している。国民の健康や安全よりも、アスリートファーストを優先してオリンピック開催を強行するつもりなんだろうか。田村淳が、それを理由にして聖火ランナーを辞退したそうだが、森会長には、そのことを再考して欲しい。