アニリール・セルカンの研究不正・詐欺事件

東大助教で、自称 宇宙飛行士候補のアニリールセルカン(松村秀一研究室)の経歴詐称・業績捏造・研究盗用の追及ブログ 

宇宙飛行士候補は嘘

2009-10-13 | アニリール・セルカン
アニリール・セルカン氏の宇宙服写真は合成写真である可能性が高い。

↓ アニリール・セルカン氏著『ポケットの中の宇宙』(右)や和歌山大学講演ポスター(左)に掲載されていた同氏の写真
 (p55 「2004年12月、宇宙飛行士候補に選ばれたとき、マスコミに発表された写真」※宇宙服を着た写真 )

Image credit: Dr. Serkan ANILIR

Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 中央公論新社

↓ STS-49に搭乗したRichard J. Hieb氏の写真に酷似
Image credit: NASA

・ 候補に選ばれた時点で宇宙服を着て記念撮影することはない。
 (こうした写真が撮影されるのは、通常フライトが決まった時)
・ NASAの記章が古い。この記章が使われていたのは1992年まで(→ NASAの記章の歴史
・ 宇宙服が古い。現在は腕と肩が一体になっている(→ 近年の宇宙服の写真
・ 胸に付けられたミッションパッチは、1992年のSTS-49のもの(→ STS-49ミッションに関するNASAサイト

よって、アニリール・セルカン氏の宇宙服の画像は、Richard J. Hieb氏の画像を加工したものである可能性が高い。

 日経BPの記事や、和歌山大学での講演ポスターにも同じ合成写真が掲載されている。

その他多くの公の場で、宇宙飛行士候補という肩書きを使用している(→第113回J.I.フォーラム筑波大学公開セミナー



アニリール・セルカン氏の海中訓練写真は別人の写真からの盗用である。

Image credit: Dr. Serkan ANILIR
(Image credit: UNCW/NOAA)

Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 中央公論新社
(Image credit: UNCW/NOAA)

独立行政法人科学技術振興機構(JST)運営の「かがくナビ」の記事において「NASAで海中訓練中のセルカンさん」として掲載されている写真(左上)や、アニリール・セルカン氏著『ポケットの中の宇宙』p61の掲載写真(右上)は、実際は、2003年6月のNASA極限環境ミッション運用訓練5(NEEMO 5)で、閉鎖施設「アクエリアス」の技術者として参加したジェームズ(JamesTalacek)氏の写真である。
(⇒ JamesTalacek氏のプロフィール

アメリカ海洋大気庁(NOAA)管轄のフロリダ州沖合の海底約20mに設置された閉鎖施設「アクエリアス(aquarius)」のホームページ「June 2003: Space Simulation and Training Project: NEEMO V.」に、同じ海中訓練写真(James works on Aquarius fittings)が掲載されている。

この海中訓練写真は、アニリール・セルカン氏著「宇宙エレベータ」大和書房 p19 においても掲載されており、「ミッションスペシャリストとして、水中で暮らすなど、様々な訓練を受けた。 2006年4月からはESAで訓練は続行される。 」との説明が付いている。





アニリール・セルカン氏の宇宙飛行士訓練に関する写真の一部は、ジョンソン宇宙センターのビジターセンターの展示や見学コースの写真に酷似している。

アニリール・セルカン氏著「ポケットの中の宇宙」p59 「2004年12月、NASA。宇宙飛行士候補として、スペースシャトルで訓練中」の写真(左下)と、「宇宙エレベータ」p19(右下)について。

Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 中央公論新社

Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 大和書房


左上の写真について
・コックピットの型式が古い
シャトルのコックピットは2000年から2004年にかけてCRTを全面的に廃しLCDを使ったものに改められている。
http://iss.jaxa.jp/iss/2a_2a/shuttle_repair.html

・この写真はジョンソン宇宙センターのビジターセンターで撮影されたものである可能性が高い。 。
(スペースシャトルのコックピットの展示(コックピットとの間にガラスの仕切りがあり、
音声解説のステッカーが貼ってある)
http://www.everywheremag.com/photos/25898
http://www.flickr.com/photos/_stefanie/3713432041/
もちろん、本物の訓練施設にはこんなラベルはない。
また、本物は操縦席の後ろの部分がガラスで隔てられてることもない。


アニリール・セルカン氏著「ポケットの中の宇宙」p60 「2002年、NASA。ドッキングの調整訓練」(左下)と、「宇宙エレベータ」p19(右下)の写真について

Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 中央公論新社

Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 大和書房


・これはドッキングの訓練装置ではない。
・ドッキングの際のコントロールユニットとは形状が異なる。
http://newshopper.sulekha.com/slideshow/technology///960284.htm
http://iss.jaxa.jp/astro/pict/ms_039.jpg
上のリンクの画像は、コックピットの背中側を撮影した画像(上の画像の後ろ)。
コンソールの真ん中にある、操縦桿のような形をしたものがドッキング時に使われるもの。 ちなみに、ロボットアームの操作に使われるのは、若田宇宙飛行士が立っているコンソールと、 さきほどの操縦桿の上、オレンジ色の部分のレバーのようなもの。 見ての通り、どちらもセルカン氏の使っている機材とは似ても似つかない。

アニリール・セルカン氏の写真のものはおそらく、現在は使われていない船外活動ユニット(MMU: (Manned Maneuvering Unit)のモックアップと呼ばれるもので、窒素を噴射することで命綱なしで宇宙遊泳をするための装置である。
http://en.wikipedia.org/wiki/Manned_Maneuvering_Unit
ただのこの装置は、スペースシャトルチャレンジャーの事故以降は使用されていない。
http://history.nasa.gov/SP-4219/Chapter13.html

・また、本物のMMUのシミュレーターとはまるで違う。
http://images.jsc.nasa.gov/luceneweb/caption_direct.jsp?photoId=S84-27703

・さらに、MMUの展示の写真に酷似している。
http://www.flickr.com/photos/famillesebile/3288401627/
http://www.flickr.com/photos/wvpv/2344935413/
ただ、上の二つの画像のジョンソン宇宙センターのビジターセンターの展示物は、
よく似ているけれど細部が微妙に異なる。

その他、"Johnson Space Center"のキーワードでFlickrを検索すれば類似の写真が見つかる。
http://www.flickr.com/search/?ss=2&w=all&q=Johnson+Space+Center



検証中の画像 (コメント欄参照)


アニリール・セルカン氏のブログ記事(2007.1月の記事)に掲載されている写真
「シミュレータの中、人間一人がやっとのスペース。」の説明付き。

この写真の中のシミュレータとされるものは「Lunar Module ミッション・シミュレーター」(Lunar Module Mission Simulator : LMMS)のことと思われる。


しかし、ケネディ宇宙センターにおいて、Lunar Module ミッション・シミュレーターが現在も訓練に使われているということは、考えにくい?

同じシミュレーターの画像はアポロマニアックスなどで見れる。
http://www.masaakix.interlink.or.jp/apollo/d_apollo/_training/training.htm
http://www.apolloexplorer.co.uk/photo/html/apoll_ov/10074712.htm
http://www.blogcatalog.com/blog/common-themes/83bccda2bb2ca654b2a585bebc0175d2
http://www.cradleofaviation.org/exhibits/space/lm_simulator/index.html
http://www.flickr.com/photos/50203533@N00/2346255944/
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Apollo_Lunar_Module_Inside_View.jpg
↑ wikiで紹介してある、2007に撮られたという、ケネディ宇宙センターの Apollo Lunar Module (LM) crew cabin. の写真は、シミュレーターではなく、計画中止で使用されなかったLunar_Moduleか?(LM-9?)
そのほかに、LM-2, 13, 14も、その他の博物館で展示されている。

上記写真中のセルカン氏の背後のLunar Module(シミュレーター?)について、さらなる調査が求められる。


↓アニリール・セルカン氏のブログの記事
http://blog.anilir.net/?search=%A4%C9%A4%A6%A4%E4%A4%C3%A4%C6&page=1
当記事では、「ボストンで用事が全て終え、その次の日はオーランドに移動し、ケネディースペースセンターでのグループ訓練に参加しました。ハワイで操縦訓練を受けているので、ケネディーではSurfaceLanderというシミュレータに入りました。コンパクトで狭い空間ではありますが、何でもすぐに手が届くように、うまく設計されてさすがです。運転は、事前にハワイで訓練をしてあっても、ものすごい難しいものだけれど、こういう経験をできることは非常に嬉しくてワクワクします。他には、その他訓練を受けつつ、NASAが開発しているハビタットの模型を見たり、関係者と打合せをしたりし、インフラフリー研究のためにもとても参考になりました。」というコメントが述べられている。




以上のように、アニリール・セルカン氏が公開していた写真は捏造あるいは盗用されたものであり、セルカン氏の宇宙飛行士候補という経歴は詐称である可能性が高い。

疑惑の学歴・職歴・研究歴

2009-10-12 | アニリール・セルカン
東京大学のセルカン氏所属の研究室ホームページや、セルカン氏blogのprofileに掲載されている、学歴・職歴・研究歴についての検証


・ 1973年 ドイツのケルン生まれ(国籍:トルコ共和国)

トルコのブルサにあるÖZEL İNAL ERTEKİN İLKÖĞRETİM OKULU(私立イナル・エルテキン初等教育学校を卒業。
1983-84年度の卒業生名簿にSERKAN ANILIRとして名前が載っている。
セルカン氏は1973年生まれなので、11歳の頃卒業したことになる。

BORNOVA ANADOLU LİSESİ(ボルノヴァ・アナドル高校) を経て(高校2年生15歳の時に寮でボヤを起こして退学?)、
BURSA ANADOLU LİSESİ(ブルサ・アナドル高校) を卒業?
ブルサ・アナドル高校2007年5月31日付け告知欄で、学校側が同氏を「本校卒業生」と告知している)
第113回J.I.フォーラム議事録と、トルコ語の記事などを参考)

独立行政法人科学技術振興機構(JST)運営の「かがくナビ」の記事によると、
{スイスの寄宿学校へ入学後、7年間スイスで生活。15歳のときにドイツに戻り、高校へ入学するも、2年生のときに学校の方針との相違により停学。「途方にくれていたとき、僕が友達と行っていたのが、タイムマシンの研究。この研究計画によって、アメリカのイリノイ工科大学から入学許可と奨学金 がもらえることになりました」  セルカンさんはまるで昨日のことのようにホッとした表情を浮かべます。 そこで、大学へ入学するために渡米。}
と記載されている。同様の経歴は、著書「ポケットの中の宇宙」にも記載されている。

しかし、上述のように、同氏はトルコで小学校や高校時代を過ごした可能性が高い。

ちなみに、
http://blog.anilir.net/?eid=528076によると、
>僕が、(スイスの学校を退学になり)家族の家に戻った15歳の時、その弟は4歳でした。
とある。

・ 1995年9月 イリノイ工科大建築学専攻卒業

下記のイリノイ工科大学公式WEBの卒業生online communityで、卒業生をLast Nameで検索できる。大学側のデータベースをもとに作成しているだ。
http://alumni.iit.edu/
(左メニュー下、First Time Loginで検索可能)
Last Name: anilir でも、 : serkan でも、ヒットが0

一方、YILDIZ工科大学は一応1996年に卒業してるようだ。
↓ Diploma No. 28442
http://www.mmr.yildiz.edu.tr/Yeni4/PAGE/MEZUN/mezun_92_05.html

よって、セルカン氏の卒業した大学はイリノイ工科大学ではなく、
Yildiz工科大学(イスタンブール、トルコ)の可能性が高い。

・ 1996年9月 イスタンブール工科大建築学専攻卒業

現時点での研究室HPでの記載は、「1996年9月 イスタンブールYildiz工科大建築学専攻卒業」に書き換えられている。

・ 1997年9月 プリンストン大学講師(セルカン氏blogには数学部講師と記載されている)

⇒ プリンストン大学数学科の1996年11月からのサイトアーカイブ
には、1997年にセルカン氏が講師を勤めたとの記述は無い。
⇒ 一方、http://www.spacearchitect.org/members/member.htm
では、1997年時点ではセルカン氏はEuropean Space Agency(欧州宇宙機関:ESA)にインターンとして勤務していたとされており、米国のプリンストン大学講師と兼務であったとは考え難い。
またセルカン氏は数学分野の研究業績が皆無なので、数学部講師に就任するということはまずあり得ない。
また、現時点での研究室HPでは、「1997年9月 プリンストン大学講師(レオナルドプログラム)
」と記載が変更されている。
さらに、科学研究費の研究計画調書の経歴欄には、
「・1997年 プリンストン大学客員教授 数学部教授
(EUにおけるレオナルド交換プログラムにおいてバウハウス大学より派遣。科学・数学分野と建築分野の交流を目的とした八ヶ月の就任。)」
と記入しており、上述の講師という経歴と矛盾していることから、これも詐称である可能性が高い。


セルカン氏のブログの記事によると、「レオナルド」とはトルコの交換留学生プログラムのことであり、セルカン氏も「レオナルド」の経験者である。

・ 1999年2月 バウハウス大学建築学修士課程修了

バウハウス大学ヴァイマル(Weimar)校舎(ドイツ)の、おそらく「生徒の課題」 のページにS.Anilirの名前がある。

本来これはフレームの中に入っているべきページ。元ページは以下URL。
「light tech-admirals cup warf ss 1997」 のとこ。
http://www.uni-weimar.de/architektur/industriebau/
http://www.uni-weimar.de/architektur/industriebau/dokumentation/
また、別のページでは、2005/2006の冬学期でディプロマは廃止したと書いてあるように読める。


・ 2001年4月 NASAアドバンスプロジェクトチームリーダー

ATA宇宙エレベーターはNASAで研究されてることになっているが、博士論文における盗用疑惑を参照されたし。
この博士論文で使用されている多くの画像や文章について、盗用が疑われている。


・ 2003年4月 日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)講師

http://www.isas.jaxa.jp/publications/annalreport/2003/2-2-i.pdf
⇒JAXAの2003年の人員編成に関する外部公開資料によると、
『宇宙航空プロジェクト研究員アニリール・セルカン』と記されており、少なくとも常勤の講師ではない。
また、2005年4月にトルコのイスタンブールで開かれた 「A Gateway to Heaven’ASANSOR’2005 Conference」では、Head of Space Physics Department, JAXAと名乗っており、
一方、韓国出張講演での自己紹介スライド (セルカン氏のブログの該当記事)では、Team Leader, Japanese Aerospace Exploration Agencyと名乗っており、これも間違いである。

・ 2005年5月 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 助手

2006年12月にトルコのイスタンブールで開かれた
「第1回 国際インフラフリーシンポジウム」(会長:セルカン氏、スポンサー:トルコのKALE GROUP) や、
(→ セルカン氏のブログでの該当記事1, 該当記事2
2005年4月にトルコのイスタンブールで開かれた 「A Gateway to Heaven’ASANSOR’2005 Conference」や、 
トルコ企業のElginkanグループの出版物においてや、
Youtube上での自己紹介動画「Anilir Interview」 などにおいて、
「東京大学の准教授(Associate Professor)である」。と誤った経歴を公表している。
セルカン氏は准教授ではなく助教/助手(Assistant professor)である。

科学研究費補助金(若手B)採択課題「宇宙技術を活用した住宅建設におけるインフラフリー施設の構築に関する研究」

・ 2006年4月 東京理科大学 非常勤講師

セルカン氏のブログ記事によると、2008年1月10日に、最後の授業を行ったとある。

・ 2007年4月 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 助教

・ 2007年4月 和歌山県串本町 大使

紀伊民報の記事「大使第1号にアニリールさん 串本町が委嘱」

・ 2008年5月 ナポリ大学 客員教授

http://blog.anilir.net/?month=200806
http://blog.anilir.net/?eid=704898
Università degli Studi di Napoli Federico II か
Seconda Università degli studi di Napoli
のどちらかわからないが、
イタリアで講義していたのは確からしい?

・ 2008年10月 つくば大学 非常勤講師

筑波大学公開講義「アニリール・セルカン氏:21世紀の三種の神器-インフラフリーに基づく未来のライフスタイル」(UT-Top Academist‘s Lecture 第2回講演)(2008.10.14) (別の出典

・ 2009年3月 モントリオール大学 客員教授

http://www.arc.umontreal.ca/international/index.htmlを見ると、「Professeurs invites a l'atelier triptyqu」と記載されており、セルカン氏が学生の実習のために招待された教授だとすれば、セルカン氏の「客員教授」と言う記載は正当である可能性が非常に高い。
当時のセルカン氏のブログ記事
モントリオール大学での講演についてや、学生実習(課題:インフラフリー建築のコンセプトに基づいて、過疎化の進む串本町を無人島「通夜島」を利用し、どのように新しいライフスタイルや町作り、産業を作り出せるか)についての、知ることができる。

問題点は、むしろ、"visiting professor of international renown" というポジションにセルカン氏が何故就くことができたかということだろう。これはあくまで推論だが、2007年度に同じポジションにセルカン氏の研究室の上司が就いていることから、この上司が推薦した可能性も考えられる。





以下、アニリール・セルカン氏著『ポケットの中の宇宙』中興新書ラクレ の内容から編集

・1982年(8歳) : ドイツ国内科学コンテストで「1.FCケルン」のホームスタジアムの照明を太陽エネルギー、風力、水力でまかなうというアイディアで2位に(p14,p15)。授賞式に訪れてきた寄宿学校の経営者に見込まれ、スイスのミッションスクールへ (p15,p16)。寄宿学校近くのスキー場で独学でスキーを始める(p23)
・年不明 (「トルコに帰国後」) : スキーのトルコナショナルチームの選抜テストに飛び入りで参加、ダントツの成績でその場でナショナルチームに選出。
・1987年: イタリア、セストリエルで開催されたU20ヨーロッパジュニア大会の大回転で金メダル(同じ大会にアルベルト・トンバが参加)。 トルコ人として冬季競技の世界大会で初の金メダル。トルコでスキーをやっている若者は全員セルカン氏の名前を知っている。 (p25,p26)。
・1988年(15歳): スキーの回転競技でカルガリーオリンピックに出場、14位の成績(p27)。学校でボヤ騒ぎを起こし退学、ドイツへ帰国。(p19-p22)。ドイツでタイムマシンを製作し地元のサッカースタジアムで実験。観衆が詰めかけ、新聞社やテレビ局などが取材。(p29-p35)
・年不明(「高校卒業後」): アメリカのイリノイ工科大学建築学科に進学 (p41)
・1990年(17歳):アメリカでPPL(プライベート・パイロット・ライセンス)を取得(p56)
・1991年(18歳):シカゴで運転免許を取得(p201)
・1993年(20歳):トルコ国籍を選択 (p27)
・1994年: 練習中の事故で足に大怪我し、スキー選手を引退(p27)。ロータスエリーゼを購入(p201)
・1995年: イリノイ工科大学卒業。ドイツのバウハウス大学建築学科修士課程に進学(p41)
・1998年: 長野オリンピックにナショナルチームのコーチとして参加(p27,p28)
・1999年: バウハウス大学修士課程終了。東京大学大学院工学系研究科建築学専攻に進学(p42)
・年不明(「東京大学の博士課程にいたとき」) : 鹿島で研修生に。高層建築の仕事に携わるうちに宇宙エレベーターに興味を持つ(p43,p44)
・年不明(「(鹿島で研修生になった)ちょうどその頃」): アメリカのヒューストンで宇宙エレベーターに関するワークショップに参加。「ATAエレベーター」を
発表。NASA関係者の目に止まり、共同研究を持ちかけられる(p45-p49)
・2001年4月: 宇宙エレベータープロジェクトの一員としてNASAに採用される。アドバンスプロジェクトのリーダーに。しばらく東大を離れてNASAで研究(p49)。
年不明(「期限が来て」): NASAのチームを離れ、東京大学に戻る。その後もしばらくはNASAのプロジェクトに関わる(p50)
・2003年 東京大学博士課程終了。JAXAに講師として就職(p52,p53)。
年不明(「(JAXAに入った)ちょうどその頃」)。トルコ人初の宇宙飛行士のオファーを受け、選抜テスト開始(p54,p55)。
・2004年 民間人初のトルコ人宇宙飛行士に選出(p61)。

以上。
カッコ内に年齢が入っているものは、本文中には年齢が表記されていた部分。
誕生日によっては年が前後する可能性があるので注意。

偽の科研費業績,JAXA業績

2009-10-11 | アニリール・セルカン
検証1: 科学研究費補助金データベースにある 2006年度 研究実績報告書 (研究課題番号:18760453) についての検証
課題名: 宇宙技術を活用した住宅建設におけるインフラフリー施設の構築に関する研究種目若手研究 (B) 配分額2007年度:1700千円 (直接経費:1700千円)2006年度:1800千円 (直接経費:1800千円)

詳細な検証報告については、文部科学省への告発文書も参照されたし。

科研費業績1 S.Anilir, S.Matsumura, R.Schmidt, K.Fukuda, S.Nishii, M.Araki: "Infra-Free Life (IFL) Proposal for a Spin-Off Technology from Aerospace into Building Industry" Proceedings of Space 2006, American Institute of Aeronautics and Astronautics (AIAA), San Jose, US 2006-7329(Online). (2006)アメリカ航空宇宙学会 AIAA (The American Institute of Aeronautics and Astronautics) の、http://pdf.aiaa.org/preview/CDReadyMSPACE06_1393/PV2006_7329.pdfにおいて、1ページだけ無料で見ることができる。
また、http://www.infrafree.com/において、フル論文を見ることができる。
http://www.infrafree.com/aiaa2006.pdf

科研費業績2 S.Anilir, S.Matsumura, R.Schmidt: "The Motile Fluid House (MFH)-An Infra-Free 2030 Design Scheme" Architectural Magazine of Yonsei University, Korea 2006-12. 58-64 (2006)http://www.infrafree.com/korea2006.pdfでみることができる。

科研費業績3 S.Anilir: "A perspective on the future of Architecture : Infra-Free" Architectural Magazine Tasarim, Turkey 02-168. 12 (2007)
出版社 ⇒TASARIM group
表紙⇒http://lab-au.com/medias/2007_tasarim-2007/
(2007年2月の168号の目次画像⇒ http://kissho6.xii.jp/14/src/1yon25416.pdf_auUx1G1xWkZzLzheB2iv/1yon25416.pdf

科研費業績4 アニリール・セルカン: "インフラフリーシステム特続可能な都市形化を促すための東京大学の役割" 10+1 INAX出版 2007-46. 117-119 (2007)
(以下は、報道・批評・研究目的の引用)
p117-119.pdf



科研費業績1について
科研費業績1の論文のIV節 IFL Energyの文章は、いくつかのサイトのコピペで再構成できる。
P9-P10 "IV. IFL Energy "
http://science.nasa.gov/headlines/y2001/ast13nov_1.htm
(最終段落のみ発見できず)

p10 "A. Future Energy Sources "冒頭段落
http://peswiki.com/index.php/PowerPedia:Fossil_fuel
http://www.dmoz.org/Science/Technology/Energy/Renewable/desc.html

p10 "1. Continuous Wind Energy "
http://www.popularmechanics.com/science/research/1766936.html?page=2

p10 "2. Organic Solar Cells"
http://www.popularmechanics.com/science/research/1766936.html?page=6

p11 "3. Electricity from organic waste "
http://www.nasa.gov/vision/earth/technologies/18may_wastenot.html

p11 "B. Simple technologies" 冒頭段落
http://practicalaction.org/docs/energy/EnergyBooklet4.pdf

p11 "Pedal-powered generators:"
http://www.fastonline.org/CD3WD_40/CD3WD/APPRTECH/PEDALGEN/PG/EN/PG.HTM

p11 "Ultraviolet (UV) Water Filters:"
http://www.water-treatment.org.uk/water_filters.html
http://web.mit.edu/invent/www/ima/gadgil_diag1.html

p12 "Solar Distiller:"
http://www.solaqua.com/solstilbas.html

最終段落
http://esamultimedia.esa.int/docs/SpaceHouse_ESABulletin.pdf

V節 The Infra-Free Building でも盗用が発見されている
p12 第3段落めの途中のAlthoughからの7行は、
http://www.eccj.or.jp/databook/2004-2005e/05_02.html からコピペ。

Fig. 13は、
http://www.otherpower.com/wardsolar.html からの借用。


科研費業績2について
科研費業績2の論文の表、図、文章の一部は、Hodgson E.氏等の論文「 A Chameleon Suit to Liberate Human Exploration of Space Environments, NASA Institute for Advanced Concepts, Contract # 07600-082, Hamilton Sundstrand Space Systems International, 2004」 http://www.niac.usra.edu/files/studies/final_report/714Hodgson.pdfからの剽窃である。
具体的には、
「S.Anilir p3 Figure 1」 は、「Hodgson E. p11 Figure 4」に酷似
「S.Anilir p4 Figure 2」は、「Hodgson E. p14 Figure 5」に酷似
「S.Anilir p5 Table 1」は、「Hodgson E. p18 Talbe 1」に酷似
「S.Anilir p7 Figure 3」は、「Hodgson E. p56 Figure 34」に酷似
「S.Anilir p8 Figure 4」は、 「Flickrに掲載されている写真」に酷似
「S.Anilir p9 Figure 6」は、「Hodgson E. p48 Figure 30」に酷似
「S.Anilir p9 Figure 7」は、「Hodgson E. p21 Figure 9」に酷似
「S.Anilir p10,11 Table 2」は、「Hodgson E. p42 Table 4,5 etc.」に酷似
「S.Anilir p13 Figure 8」は、「Hodgson E. p23 Figure 10,12,14,16,18,20,22,24」に、酷似している。

その他、本文も酷似している部分が多数ある。
例えば、p6 "4.1 Super-smart " は以下のページのコピペである。
http://www.massivechange.com/2006/07/26/supersmart/
同様に、"4.2 Super-light " は以下のページのコピペである。
http://www.massivechange.com/2006/07/25/superlight/



科研費業績3について
この2007年2月の168号には、セルカン氏の記事(科研費業績3の記事も含めて)は掲載されていない。
2007年2月の168号の目次画像 に、セルカン氏の名前は出てこない)


科研費業績4について
検証中


結論: セルカン氏は科学研究費研究実績報告書において虚偽報告(業績捏造、剽窃)をしている可能性が高い。


備考:本若手研究(B)の本質的なオリジナリティに対する重大な疑念
文科省への告発文書の項目(V)で述べているように、「インフラフリー」と言う名称こそ新しいものの、本研究の主要な考え方は既に先行研究としてArturo Vittori, Andreas Vogler両氏(Architecture and Vision)によって"Universal House"と言う名称で提案されており、アニリール・セルカン氏は遅くとも2006年7月以前にはVittori, Vogler両氏の先行研究を知っていたものと推測される。








検証2: JAXA:ISASの2003年度年次報告記録東京大学の研究室HPに記載されている論文業績に関する検証
JAXA(ISAS)業績1 B.TODD, S.Anilir: The NEEMO Project, A Report on how NASA utilizes the ‘Aquarius’ Undersea Habitat as an Analog for Long-Duration Space Flight: National Oceanic and Atmospheric Administration (NOAA) Magazine, (2003).
JAXA(ISAS)業績2 S.Anilir: Designing in Parallel Universes and 11th Dimension: Physical Review Letter, January 2004 Edition, p.22, (2003).
JAXA(ISAS)業績3 ANILIR S., “Energy for Housing in the 21st Century- Advanced Technology
Paths from Space Solar Power into Terrestrial Architecture”Journal of the Faculty of Architecture, Middle East Technical University (METU): Vol. 23, No. 9-10, (2003).
JAXA(ISAS)業績4 S.Anilir: The Role of Space-Based Manufacturing in an Evolving Space Economy: SPACEAN Workshop Publications,
Turkish Air Force, Ankara-Turkey, (2003).
アニリール・セルカン氏のその他7本のJAXA(ISAS)業績(2003年度年次報告記録)については、別記事の、
その他、検証中の査読付原著論文を参照されたし。
東大HPに記載の業績1 ANILIR S., “ A Proposal to understand the 11th Dimensional membrane universes and their architectural forms in space environment”, Physical Review Letters, Publisher: University of Cambridge, 2003/09, p. 39-50.
東大HPに記載の業績2 ANILIR S., “Proposal for air-filled construction systems to develop ultra-high rise buildings in earthquake zones”, TASARIM建築専門月刊誌, 2004/08, p.73-78, ISSN 1300-7351, 2004年8月


JAXA(ISAS)業績1のタイトル名の報告は存在するが第二著者名と雑誌名が違う。
著者は、Bill Todd と Marc Reaganである。(参考:ASCE publications, the NEEMO project.
掲載されたプロシーディングスは、
Engineering, Construction, and Operations in Challenging Environments
Proceedings of Ninth Biennial Conference of the Aerospace Division
March 7?x2013;10, 2004, League City/Houston, Texas, USA. Ramesh B. Malla, Arup Maji, Editorsである。


JAXA(ISAS)業績2、3と、東大HPに記載の業績1の論文は存在しない。

 JAXA(ISAS)業績2と東大HPに記載の業績1
 ⇒ Physical Review Letters (PRL) はケンブリッジ大学出版ではなく、American Physical Society 出版である。 さらにレター誌なので一編の論文は4ページまでに制限されており業績9のような12ページものフルペーパー論文が掲載されることはありえない。さらに、PRLでは2001年以降ページ番号が廃止され6桁の論文番号で論文を指定している。また、PRLはすべての論文タイトルをWebアーカイブで公開している(http://prl.aps.org/)が、これらセルカン氏の名やタイトルを含む論文は存在しない。

 JAXA(ISAS)業績3
 ⇒ 雑誌は存在し、バックナンバーも公開されている。しかし、上記論文は存在しない。また、年2回刊行で毎巻 No. 1とNo. 2のみがあり、上記論文が掲載されたはずの No. 9-10 は存在するはずもなく、そもそも、2001年から2003年の間は、METUの”Journal of the Faculty of Architecture” は刊行されていない。


東大HPに記載の業績業績2
TASARIM建築専門月刊誌、同号にセルカン氏は寄稿していたがタイトルや内容は "Japonya'da 800 mt. yuksekliginde bir yapi"(日本における800m級高層ビル) p. 128 であり、全くの別物。


JAXA(ISAS)業績4について
検証中


結論: セルカン氏の論文業績の一部は捏造である。




検証3: 博士論文についての検証

・ 2003年3月 東京大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了

東大工学部に提出されたセルカン氏の博士学位論文要旨
http://gakui.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/timg/117950a.pdf
東大工学部によるセルカン氏の博士学位論文審査結果
http://gakui.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/timg/117950b.pdf


別記事の博士論文における盗用疑惑を参照されたし。
この博士論文で使用されている複数の画像(クレジット無し)について他サイトにおいて同一の画像が確認でき盗用が疑われている。また、当博士論文の一部の文章については、他者の報告における文章からの盗用(完全コピー)が疑われる箇所が複数確認されている。




⇒ その他、検証中の論文について

研究を盗用?著作権も侵害?

2009-10-10 | アニリール・セルカン
図画の盗用疑惑1


Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 大和書房

Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 中央公論新社

↑ セルカン氏の著書「宇宙エレベーター」p32 や、「ポケットの中の宇宙」p46に使用されている宇宙エレベーターのイメージ図は、
The Space Elevator Referenceの下記リンク論文の図からの流用である。

"The Space Elevator Development Program, Dr. Brad Edwards, Carbon Designs, Inc. (Session IAC-04-IAA.3.8.2.01)"

この論文は、2004年にカナダのバンクーバーで行われた”International Astronautical Congress”で発表されたものらしい。
この画像のクレジットには "Image from Discover Magazine" とある。

Discover Magazine 2004年7月号に掲載された宇宙エレベーターの記事が、
同Webサイトの2004年7月24日に転載されている(→ 4ページ目の図
上記論文で使われている図そのものではないが、使われている要素がすべてここにそろっている。
この図は、 "Aerospace engineer Brad Edwards’s plan for a space elevator..."とある。
つまり、この図は上の論文の執筆者である Brad Edwards 氏の宇宙エレベーター計画を、
Discover Magazineが記事にした際に画像化したもの、ということらしい。

(この宇宙エレベーターのイメージ図は、Moonlinxのウェブマガジンにおけるセルカン氏に関する記事にも流用して掲載されている。)

また、同図は、日本建築学会の建築雑誌(JABS)2008年10月20日号 のアニリール・セルカン氏の記事 「人間と技術が生み出すあらたなオーケストレーション」 (http://ci.nii.ac.jp/naid/110006950611)(編集委員会 委員長:五十嵐太郎、幹事:細野透(顧問)/大田省一/倉方俊輔/中田千彦/南康裕)においても盗用して掲載されている。
日本建築学会の建築雑誌(JABS)が盗用画像を掲載している件については、別記事の建築雑誌(JABS)に掲載されている盗用画像や虚偽経歴についてを参照されたし。



図画の盗用疑惑2


↑ セルカン氏の著書「宇宙エレベーター」p42に使用されている、
インフラフリー居住のイメージ図(人口島の図)と酷似したものが、
建築家Jean-Philippe ZoppiniとAlstom Marine(企業)のプロジェクトに関するものとして紹介されている。

初出は2004年、「宇宙エレベーター」の刊行は2006年)

図はどの分野の研究でも重要であるが、特に建築の分野では研究の本質的なオリジナリティに密接に関わるものと考えられ、剽窃(盗用)とすれば深刻な問題である。 また、著作権侵害の可能性もある。⇒ その他の疑惑画像については別記事参照



図画の盗用疑惑3

↑ ATA SPACE ELEVATOR (宇宙エレベーター) ‘A Gateway to Heaven’ASANSOR’2005 Conference, April 2005での、セルカン氏の発表資料の図、表、内容は、
Ranko Artuković氏 (Zadar, Croatia)の研究からの盗用である。






図画の盗用疑惑4

(左図)セルカン氏が自分のデザインとして3800円で販売している11次元Tシャツの絵柄や、
(右図)セルカン氏の著書「宇宙エレベーター」p66に掲載されている図は、


Tシャツの販売サイト → http://bearing.ws/

Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 大和書房


↓ William P. Thurston 氏らの1984年の論文で発表された図に酷似している。

William P. Thurston and Jeffrey R. Weeks. The Mathematics of Three-dimensional Manifolds. Scientific American, pages 108--120, July 1984.

※11次元宇宙デザインTシャツに関するセルカン氏の発言。
 同氏のブログ、2006.07.22 Saturday 「11次元Tシャツ」から一部抜粋。
「僕が提案した11次元「アニリール」宇宙のイメージを元に
 デザインしてもらっているので、他にはないデザインですよ~。」

※著書「宇宙エレベーター」p66における図の説明
 「宇宙のソトという概念を作り出し、その視点から見たアニリール宇宙モデル」

以上のようにあたかも自分が創作したオリジナルの図のように主張している。

著作権違反か? → 「論文とそれに使用された図画の著作権は発表された雑誌に帰属する」





図画の盗用疑惑5


Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 大和書房
↑ セルカン氏著「宇宙エレベーター」のp71に掲載されている画像

本の中で、「11次元で捉える「宇宙のソト」 ---宇宙の外から見ると、地球環境とはまったく法則の異なる様々な 宇宙が存在しており、それぞれのバランスで宇宙が保たれている。 」というセルカン氏のコメント付きで紹介されている。

また、同じ画像が、独立行政法人科学技術振興機構(JST)運営の「かがくナビ」のセルカンさんに関する記事においても、使用されている。

この11次元宇宙イメージ画像は、http://az.theforceisstrong.co.uk/entranced/graphics.phpの2番目の画像と同一であり、盗用疑惑が上がっている。現在はサムネイル画像のみであるが、Web Archiveに大きな画像が残っている。
http://web.archive.org/web/20020626234852/az.theforceisstrong.co.uk/entranced/images/art_mtheory.jpg

「宇宙エレベーター」は2006年に出たのに対し、この画像は少なくとも2002年6月22日には発表されている。



図画の盗用疑惑6


Image credit: Dr. Serkan ANILIR

Image credit: Dr. Serkan ANILIR


↑ モントリオール建築学科のカンファレンスにおけるセルカン氏の発表ポスター
2009年3月17日火曜日17時45分に、Pavillon de la Faculté de l’aménagementの講堂3110において、“Infra-Free Architecture: A future orchestration between art and technology”という題目で発表されたらしい。
(左図出典⇒ セルカン氏発表の告知記事
(右図出典⇒ セルカン氏の2009年3月のブログ記事)

しかし、この建築物(Mercury House II )は、2003年のプロジェクトでArturo Vittori氏とAndreas Vogler氏により設計されたものである。
(参考⇒ 008 Mercury House 2003 project) 

この二人は、セルカン氏も名を連ねるSpace Architecture Technical Committのメンバーリストに入ってるので、なんらかの付き合いがある可能性が高い。

しかしながら、「プロの学者の世界では細かな点でも出典・著作権表示を明示するのが学問上の約束であり、その点でルールに反している。」


セルカン氏は、下の講演の発表スライド中においても、出典・著作権表示を明示していない

Image credit: Dr. Serkan ANILIR

また、http://ci.nii.ac.jp/naid/110006272476/の、日本建築学雑誌 Journal of architecture and building science 122(1561) pp.36-37 20070420 「インフラフリー建築 : 住宅の未来?」においても、「Mercury House II」の写真が、出典・著作権表示無しで使用されている。また、アニリール・セルカン氏の肩書きが東京大学教授となっている(もちろんこれは誤りである。同氏は東大助教である。)

日本建築学会の建築雑誌(JABS)が盗用画像を掲載している件については、別記事の建築雑誌(JABS)に掲載されている盗用画像や虚偽経歴についてを参照されたし。


さらに、宇宙建築構想年表(page.143-147)
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/4d/9e165a0db6c58826d6dee0a92793f1e3.jpgにおいて、
2006年 ★「インフラフリー建築」公安[No.05]として、Mercury House II の建築物画像が盗用掲載されている。(画像番号106)
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/46/7eb0ce7a00d137065bdcb7353a66f02c.jpg
この宇宙建築構想年表ページの下部に記載の"図版出典の説明欄"に、
 (c) Serkan ANILIRとある。
著作権Cマークまで付けてあり、極めて悪質である。

さらに、宇宙建築構想史(下記リンク画像)のNo.5として、アニリール・セルカン氏のインフラフリー建築が紹介されているが、
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/08/cff82212f61c1436f590d03e54546edb.jpg
Mercury House IIの建築物画像がインフラフリー建築として盗用掲載されている。
さらに、左下に、「図版出典 No.05 筆者提供」とある。




図画の盗用疑惑7

Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 大和書房

この図は、セルカン氏著「宇宙エレベーター」p65に掲載されており、
ここでの説明では、「ケンブリッジ大学の物理専門誌に提出した「11次元宇宙理論」モデル---今までの宇宙理論の定説を覆す、新たな概念を提案した。 」となっている。一方、Moonlinxのウェブマガジンにおけるセルカン氏に関する記事において、「4次元の家」の項目にも掲載されており、セルカン氏自身が何の画像なのか混乱しており、盗用が疑われいた。調査の結果、

この画像は、以下のリンク先からの盗用の可能性が高いことが判明した(あれまあ様からのご情報

http://ucdarnet.org/gallery/novak-legrady.php"

http://www.amazon.com/o/ASIN/3764362944





図画の盗用疑惑8

Moonlinxのウェブマガジンにおけるセルカン氏に関する記事において、宇宙エレベータの項目の1番目に掲載されている画像

このサイトでは、画像の下に「宇宙エレベーター」と書いてある。

一方、同じ画像がセルカン氏著「宇宙エレベーター」p35にも掲載されており、ここでの説明では、「著者本人の設計による、全長2kmのインスタンブールExpoタワーの提案。研究成果によれば高さ114kmまでの超高層建築が可能。」となっている。ちなみにGoogleで Istanbul Expo Tower で検索しても関係のあるサイトは1件も無い。

以下のリンク先に掲載されている写真と酷似していることが判明した(あれまあ様からのご情報

Eye In The Sky Lookout Tower
http://www.tdrinc.com/eye.html






結論: セルカン氏は講演や著作者において多岐にわたって流用図画の出典・著作権表示を行っていないことが、多量のエビデンスによって証明された。これは科学コミュニティの一般的規範から逸脱しており、科学における不正行為である。著作権所有者から許諾を得ておらず、引用の目的上正当な範囲内で行われていない場合は、著作権法違反である。







その他検証中の画像についてはこちら
http://blog.goo.ne.jp/11jigen/e/51f8556b519f23b680f3cbf7c1a77a12


スキー金メダリストは嘘?

2009-10-09 | アニリール・セルカン
スキー選手という経歴について


Image credit: Dr. Serkan ANILIR

(⇒ 拡大写真はこちら

Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 中公新書ラクレ


上の写真は、独立行政法人科学技術振興機構(JST)運営の「かがくナビ」のセルカン氏に関する記事(左上)や、セルカン氏著「ポケットの中の宇宙」中公新書ラクレ(右上)に掲載されている写真である。この写真は、セルカン氏著「宇宙エレベーター」p19にも、アルペンスキー選手だったころのものとして掲載されている。
上記「かがくナビ」の記事には、「中高生の頃、ぼくはスキーのトルコ代表選手として選ばれた経験があります。その時に国家の代表になる誇りを知ったのです。」 とのセルカン氏のコメントが掲載されている。

このセルカン氏が示したスキー写真は、全くの別人の写真を盗用したものである可能性が高いことが以下の事実から推測される。


 スキー写真に関するいくつかの矛盾点について (コメント欄:TTN様からのご情報)

・ セルカン氏のスキー写真のブーツやウェアは、2004シーズンのオーストリーチームのウェア、同シーズンのサロモンの板と靴に酷似している。
http://www.skinet.co.jp/ski-and-ski/work/Biography/MattStanton04sl.jpg

・ また、明らかに回転競技の写真であり、スキー選手であればこれを大回転と紹介することはありえない。

(ウェアの腕の部分には、Bessonの文字が確認でき、Anzi Bessonというメーカーのことだそうです。)



また以下は、アニリール・セルカン氏著『ポケットの中の宇宙』 の内容からの再編集

・1982年(8歳) : ドイツ国内科学コンテストで「1.FCケルン」のホームスタジアムの照明を太陽エネルギー、風力、水力でまかなうという
アイディアで2位に(p14,p15)。授賞式に訪れてきた寄宿学校の経営者に見込まれ、スイスのミッションスクールへ (p15,p16)。寄宿学
校近くのスキー場で独学でスキーを始める(p23)
・年不明 (「トルコに帰国後」) : スキーのトルコナショナルチームの選抜テストに飛び入りで参加、ダントツの成績でその場でナショナル
チームに選出。
・1987年: イタリア、セストリエールで開催されたU20ヨーロッパジュニア大会の大回転で金メダル(同じ大会にアルベルト・トンバが参加)。
トルコ人として冬季競技の世界大会で初の金メダル。トルコでスキーをやっている若者は全員セルカン氏の名前を知っている。 (p25,p26)。
・1988年(15歳): スキーの回転競技でカルガリーオリンピックに出場、14位の成績(p27)。


スキー選手としての経歴は、メディア等でも取り上げられている。
・ 元アルペンスキーヤーにしてトルコ人初のFIS金メダリスト」
http://www.semi.org/jp/News/MailMaga/P044109?utm_source=tsushin&utm_medium=email&utm_campaign=tsushin200807
・ 「セルカンさんはスキーのオリンピック選手にも選ばれている。」
http://minamikisyu.i-kumano.net/news/2007_09/20070902_00.htm



・上記のようにセルカン氏は、スキーの選手で1988年のカルガリー冬季オリンピックに出場したことになっているが、同オリンピックの公式レポートの選手団および競技結果にセルカン氏の名前は見当たらない。また、全ての競技記録にも該当がない。(レポートは http://www.aafla.org/5va/reports_frmst.htm より入手可能。)

国際スキー連盟(Federation Internationale de Ski, FIS)の世界大会にSerkan Anilir氏が出場した記録はない。( http://www.ski-db.com/や、
http://www.fis-ski.com/uk/competitorbiographies.html のデータベースに見つからない。)

・セストリエールでワールドカップが開かれたのは1997年。1987年はスイスのCrans-Montana
http://www.fis-ski.com/uk/majorevents/fisworldskichampionships/alpinewsc.html
http://en.wikipedia.org/wiki/Alberto_Tombaによると、On November 27, 1987, Tomba scored his first World Cup victory, in a slalom at Sestriere, Italy.とある。上記の国際スキー連盟のデータベースには、"FIS Junior World Ski Championships"や"European Cup"に関する情報はあるが、"ヨーロッパジュニア"に関する記述が見当たらない。(しかし、20歳以下の大会での記録が上記データベースに登録されているかどうかは不明)




JAXAや東大における肩書きについて

↓ セルカン氏の韓国出張講演での自己紹介スライド (セルカン氏のブログの該当記事 

Image credit: Dr. Serkan ANILIR

・セルカン氏は、Associate Professor, Tokyo University(東京大学の准教授)ではない。Assistant Professor(助教、助手)である。(注:東京大学の正しい英訳は、The University of Tokyo)

・セルカン氏は、Team Leader, Japanese Aerospace Exploration Agency(JAXA:宇宙航空研究開発機構のチームリーダー)ではない。(注:宇宙航空研究開発機構の正しい英訳は、Japan Aerospace Exploration Agency)
セルカン氏の当時の肩書は、JAXAの研究員である。 →(JAXA研究活動履歴)。

・また、セルカン氏は、東京大学の研究室ホームページや、セルカン氏blogにおいて、「2003年4月 日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)講師」という経歴を公表しているが、これも同様な理由から根拠の薄いものである。

・また、セルカン氏のATAエレベーターや11次元宇宙理論などの研究については、他人の研究の剽窃(盗用)が疑われている。

・セルカン氏は、Astronaut/ Mission Specialist (宇宙飛行士/ミッションスペシャリスト:搭乗運用技術者)ではない(宇宙飛行士候補という肩書きにでさえ疑惑が向けられている)。
 
・セルカン氏は、この韓国の講演だけではなく、2006年12月にトルコのイスタンブールで開かれた「第1回 国際インフラフリーシンポジウム」(会長:セルカン氏、スポンサー:KALE GROUP) (セルカン氏のブログでの該当記事1, 2)や、
2005年4月に同イスタンブールで開かれた 「A Gateway to Heaven’ASANSOR’2005 Conference」や、 
トルコ企業のElginkanグループの出版物においても、「東京大学の准教授(Associate Professor)である」。と誤った経歴を公表している。セルカン氏は、准教授ではなく、助教(Assistant professor)(昔の役職区分の助手に相当)である。




プリンストン大学数学部講師という経歴について

東京大学のセルカン氏所属の研究室ホームページや、セルカン氏blogのプロフィール記事において、「1997年9月 プリンストン大学講師(セルカン氏blogの記載では数学部講師)」というセルカン氏の経歴が公表されている。

・しかしながら、プリンストン大学数学科の1996年11月からのサイトアーカイブには、1997年にセルカン氏が講師を勤めたとの記述は無い。

・一方、Space Architecture Technical Committeeのメンバープロフィール欄では、セルカン氏の紹介として以下の記述がある。
"1997 Intern at European Space Agency, 1999 Associative Architect at Kajima Corporation, 2000 Research Associate at Shimizu Corporation, 2001-2003 Muses-C Mission Design Group Member, 12 international awards in international competitions including Mediapark Cologne and Auerbach Airport Design in Germany. Research Interest in High-tech architecture, technology transfer between terrestrial and space architecture, hyperspace."
ここでは、1997年時点ではセルカン氏はEuropean Space Agency(欧州宇宙機関:ESA)にインターンとして勤務していたとされており、米国のプリンストン大学講師と兼務であったとは考え難い。

・またセルカン氏は数学分野の研究業績が皆無なので、数学部講師に就任できた可能性は極めて低い。

・また、現時点での研究室HPでは、「1997年9月 プリンストン大学講師(レオナルドプログラム)」と記載が変更されている。などセルカン氏自身の経歴公表内容に一貫性が無い。セルカン氏のブログの記事によると、「レオナルド」とはトルコの交換留学生プログラムのことであり、セルカン氏も「レオナルド」の経験者だったとのことである。



その他の職歴・研究歴についての検証は、別記事を参照。「1995年9月 イリノイ工科大建築学専攻卒業」という経歴に疑惑がもたれている。)


存在しない特許で業績捏造

2009-10-06 | アニリール・セルカン
所属研究室ホームページのセルカン氏の項目(2009年9月8日時点) に記載の、EU Patent 3,743,229 、US Patent 6,324,603、その他学術刊行物と、「A Gateway to Heaven’ASANSOR’2005 Conference」でのセルカン氏発表資料のスライド16に記載されているUS Patent 6,378,203 についての検証



知的財産(特許)について
・ 21, EU Patent 3,743,229 ‘SPIDER FACADE SYSTEM’, July 2001

⇒EU Patent EP 3,743,229 は存在しない (http://ep.espacenet.com/searchResults?locale=en_EP&NUM=3743229&ST=number&compact=false&DB=ep.espacenet.com )

・ 22, US Patent 6,324,603 ‘AIR-SUPPORTED CONSTRUCTION SYSTEM’, October 2002

⇒US Patent 6,324,603 は別人による出願の特許である(http://www.patentstorm.us/patents/6324603/claims.html)

・ US Patent 6378203 PRESSURIZED TOWER CONSTRUCTION SYSTEM
Patent Holders: Matsumuto S., Anilir S., Lorenzo H., Nozaki K., Tetsuhashi H., Takagi M.

⇒US Patent 6,378,203 は別人による出願の特許である(http://www.patentstorm.us/patents/6378203/fulltext.html)
(Inventors: Lu, James W. B. Sanatgar, Homayoun. Holt, Neil. Johnson, Gary F.)

また、米国特許商標庁および欧州特許庁のデータベースで発明者Anilirと検索した結果は0件です。


例えば、Issued patents と Published applications を
IN/anilir (IN=Inventor Name)
で検索すれば、anilir という名前の発明者が発明した特許が一本もないのが分る。
http://patft.uspto.gov/netacgi/nph-Parser?Sect1=PTO2&Sect2=HITOFF&u=%2Fnetahtml%2FPTO%2Fsearch-adv.htm&r=0&p=1&f=S&l=50&Query=in%2Fserkan+and+in%2Fanilir&d=PTXT

↓出力結果

Searching US Patents Text Collection...

Results of Search in US Patents Text Collection db for:
(IN/serkan AND IN/anilir): 0 patents.


結論: セルカン氏が業績として公表している特許3件は、捏造の可能性が高い。






学術刊行物についての検証

・ 34, ANILIR S, “GUIDEBOOK”, (革新的な視点を取り入れた宇宙物理学を一般読者に紹介する書籍)、大和書房出版、2005年9月(出版予定)


⇒このタイトルの書籍が大和書房より出版された事実は無い。
 ただし、当該書籍のタイトルが変更されて『宇宙エレベータ』として出版された可能性はある。


ATA宇宙エレベーター計画は存在しない?

2009-10-04 | アニリール・セルカン
セルカン氏が携わっているとされるATA宇宙エレベータ計画について、
以下のセルカン氏の国際学会発表資料を基に検証する。


・ “ATA” SPACE ELEVATOR ATA宇宙エレベーター‘A Gateway to Heaven’ASANSOR ’2005 Conference, April 2005 (での、アニリール・セルカン氏の国際学会発表資料(JAXA所属のもとでの発表となっている)
↓バックアップファイル
 http://cid-dbce8db649ee5160.skydrive.live.com/self.aspx/.Public/space%5E_elevator%5E_SAnilir.ppt
↓発表資料の入手先(疑惑発覚後、削除されました。)
 http://www.asansoristanbul.com/presentations/space_elevator_SAnilir.ppt






この発表資料のスライド2枚目では、セルカン氏の提案するATA宇宙エレベーター計画についての概略が述べられている。それによると、ATA宇宙エレベーター計画が関わる日本国内外の学会受賞歴として以下のものが挙げられている。

・ 2000 JSPS ‘Young Promoting Scientist’ Award
・ 2003 Japanese Ministry of Science and Technology Award
・ 2004 Science and Engineering Award , Japanese Chamber of Architects and Engineers
・ 2005 ’21st Century’s Top 10 Scientific Projects Award’, Cambridge University


⇒ これらの受賞に関する記録はweb上では確認できない。

また、JSPSは学術関連では通常、日本学術振興会を指すが、日本学術振興会はそのような賞を授与していない。 ちなみに、「創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者を早い段階から顕彰する」ことを目的として平成16年に創設された日本学術振興会賞の英文名称は"JSPS Prize"。同賞の過去の受賞者一覧はhttp://www.jsps.go.jp/jsps-prize/index.html で確認可能であるが、セルカン氏の名前はその中にない。)





・ また、この発表資料のスライド3枚目では、ATA宇宙エレベーターのプロジェクトチームの人員構成は、セルカン氏を筆頭に各界著名人を集めた以下の陣容であると述べられている。

・  Ass.Prof. Dr. Serkan ANILIR Head of Space Physics Department, JAXA
・  Prof.Dr. Michiro NATORI Head of Space Structures Department, JAXA
・  Dr. Fumihiko MORI & Dr. Hiroko MUKAI Astronaut, Supervisor, JAXA
・  Prof. Dr. Susumu NARA 2004 Physics Nobel Award Winner, Kyoto University
・  Dr. Arthur C.Clarke Science-Fiction Writer (Author of “The Fountains of Paradise”)
・  Prof. Dr. Tadao ANDO Architect, Professor
・  Prof. Dr. Shuichi MATSUMURA Head of Department of Architecture, University of Tokyo
・  and 16 universities, numerous companies, agencies, research laboratories and hundreds of students with great vision…

・ 2004 Physics Nobel Award Winnerとあるが、2004年のノーベル物理学賞は米国のデイビッド・グロス (David J. Gross)、H. デビッド・ポリツァー (H. David Politzer)、フランク・ウィルチェック (Frank Wilczek)の3人でありナラ・ススムという人物は不明である。
・ Prof. Dr. Tadao ANDOとは、打ち放しコンクリート建築で有名な建築家の安藤忠雄氏のことではないかと推測される。
・ Dr. Arthur C.Clarkeとは、『2001年宇宙の旅』などで有名なSF作家のアーサー・C・クラーク氏のことではないかと推測される。
・ Prof. Dr. Shuichi MATSUMURAとは、セルカン氏が所属する研究室の松村秀一教授のことではないかと推測される。





・ また、この発表資料のスライド16枚目では、ATA宇宙エレベーターに関わる知財として、以下の米国特許が挙げられている。

・ U.S. Patent 6,378,203 Patent Holders: Matsumuto S., Anilir S., Lorenzo H., Nozaki K., Tetsuhashi H., Takagi M 

⇒しかしこの特許番号(U.S. Patent 6,378,203) については、http://www.patentstorm.us/patents/6378203/fulltext.html で確認可能な内容は下記のとおりである。
US Patent 6378203 - Method of making fluid heat exchanger
(Inventors Lu, James W. B. Sanatgar, Homayoun Holt, Neil Johnson, Gary F.)





・ セルカン氏についての日本語版wikipediaでは「学会で懇意となった研究者と共に、現在この計画(ATA宇宙エレベーター)はNASAで研究が続けられている」との記述があるが、上記の発表を見る限りATA宇宙エレベーター計画は日本のJAXA主体で行われているように見える。

・ また理由はまったく不明であるが、上記の多数の表彰歴や非常に大規模な人員計画、知財については、東京大学やJAXAのHPでは一切触れられていない。

・ ちなみに、Google検索によると、NASAサイト中で"space elevator"を含むページは1,610件ヒットする("space elevator" site:nasa.gov で検索)が、NASAサイト中で"ATA space elevator"を含むページは1件もない。

このセルカン氏によるATA宇宙エレベーター計画について、朝日新聞は以下のコメントを寄せたとされている(OHP2枚目)
"Japanese researchers, under the supervision of a young Turkish scientist, are heading to develop the technology of the next century’s vertical ‘Shinkansen’", Asahi Newspaper



ATA宇宙エレベータ計画に関する図画やコンセプトの盗用疑惑

Image credit: Dr. Serkan ANILIR

Image credit: Dr. Serkan ANILIR

↑ セルカン氏の著書「宇宙エレベーター」p32 (左図)の図の上半分の図や、「ポケットの中の宇宙」p46(右図)に使用されている宇宙エレベーターのイメージ図は、
The Space Elevator Referenceの下記リンク論文の図からの流用である。

"The Space Elevator Development Program, Dr. Brad Edwards, Carbon Designs, Inc. (Session IAC-04-IAA.3.8.2.01)"

この論文は、2004年にカナダのバンクーバーで行われた”International Astronautical Congress”で発表されたものらしい。
この画像のクレジットには "Image from Discover Magazine" とある。

Discover Magazine 2004年7月号に掲載された宇宙エレベーターの記事が、
同Webサイトの2004年7月24日に転載されている(→ 4ページ目の図
上記論文で使われている図そのものではないが、使われている要素がすべてここにそろっている。
この図は、 "Aerospace engineer Brad Edwards’s plan for a space elevator..."とある。
つまり、この図は上の論文の執筆者である Bradley C. Edwards 氏の宇宙エレベーター計画を、 Discover Magazineが記事にした際に画像化したものである。

(この宇宙エレベーターのイメージ図は、Moonlinxのウェブマガジンにおけるセルカン氏に関する記事にも流用して掲載されている。)


なお、左図の下半分の図は、http://turcopolier.typepad.com/the_athenaeum/2008/09/space-elevator.html に掲載されている図と同一である。

また、更なる調査の結果、この左図の下半分の図は、Space Elevator Library (National Space Society) から入手できる下記の報告書(”Space Elevators - An Advanced Earth-Space Infrastructure for the New Millennium”)の、p8 に同じ図である(PDFでp16の図 http://www.nss.org/resources/library/spaceelevator/2000-SpaceElevator-NASA-CP210429.pdf)。同図には出典があり、さらに別の複数の論文に依拠するらしい。これは1999年にNASA Marshall Space Flight Centerで開かれたワークショップの報告書(2000年出版)である。

セルカン氏著作物の『ポケットの中の宇宙』で、「アメリカのヒューストンで宇宙エレベーターに関するワークショップに参加。"ATAエレベーター"を発表。NASA関係者の目に止まり、共同研究を持ちかけられる」となっているのがちょうどこの時期。ちなみに、Marshall Space Flight Centerはアラバマ州ハンツビル。 ちなみに、この報告書には、ワークショップの参加者の名前が書かれているが、セルカン氏の名前はない。また、REFERENCESにも、BIBLIOGRAPHYにも氏の名前はない。

この報告書では、「片方に小惑星をつないだ宇宙エレベーター」が登場し、別案として、このATA宇宙エレベーターと同じ形式の全長4000km、先端が高度150kmに位置する”LEO space elevator concept”が提示されている。

このワークショップの後、Bradley C. Edwards氏がNASAのNIACから資金提供をを受け、宇宙エレベーターの研究をしている(これはNASAで行われている研究として過去スレでも言及されているもの) 。この報告書も上記のページからダウンロードできる(下二つがそれに該当)。 この一連の流れはセルカン氏のATA宇宙エレベーターの研究と時期的にも、内容的にも一部がかぶっているが、どの報告書にも氏の名前はない。もし仮に、NASA内で異なるプロジェクトが動いていたとしても、まったく言及がないというのはかなり考えにくいのではないか。


まとめ

2006年にセルカン氏が著書『宇宙エレベーター』で発表した「ATA宇宙エレベーター」は、1999年にNASAのMarshall Space Flight Centerで開かれたワークショップで発表された ”LEO space elevator concept”に、コンセプト(全長4000km、先端の高度150km)、概念図ともに酷似している。


”Space Elevators - An Advanced Earth-Space Infrastructure for the New Millennium” p7-p10
http://www.nss.org/resources/library/spaceelevator/index.htm


数々の受賞歴は虚偽?

2009-10-03 | アニリール・セルカン
東京大学のセルカン氏所属の研究室ホームページや、
セルカン氏blogのプロフィール記事に掲載されているセルカン氏の表彰歴・受賞歴について


※ 2005年 ケンブリッジ大学物理学部 特別科学賞 受賞
⇒ セルカン氏による当受賞記録はWeb上に存在しない。
そもそも、セルカン氏は物理学の研究業績が皆無なので、物理学の研究によって(まともな)賞を授与されることはあり得ない。

※ 2005年 America Medal of Honor(アメリカ名誉賞)受賞
⇒ セルカン氏による当受賞記録はWeb上に存在しない。
そもそも、アメリカで"Medal of Honor"は軍人に授与される最高位の勲章である。
( Wikipedia:名誉勲章 http://www.history.army.mil/moh.html )

※ (時期不明) U.S.Technology Award受賞(AMAZONの著者紹介にも同様の記載)
⇒ セルカン氏による当受賞記録はWeb上に存在しない。




・ “ATA” SPACE ELEVATOR ATA宇宙エレベーター‘A Gateway to Heaven’ASANSOR’2005 Conference, April 2005 での、セルカン氏発表資料に挙げられているATA宇宙エレベーター計画が関わる日本国内外の学会受賞歴について

 (この発表では、セルカン氏の提案するATA宇宙エレベーター計画についての概略が述べられている。)


※ 2000 JSPS ‘Young Promoting Scientist’ Award
⇒ この受賞に関する記録はweb上では確認できない
(JSPSは学術関連では通常、日本学術振興会を指すが、日本学術振興会はそのような賞を授与していない。
ちなみに、「創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者を早い段階から顕彰する」ことを目的として平成16年に創設された日本学術振興会賞の英文名称は"JSPS Prize"。同賞の過去の受賞者一覧はhttp://www.jsps.go.jp/jsps-prize/index.htmlで確認可能であるが、セルカン氏の名前はその中にない。)

※ 2003 Japanese Ministry of Science and Technology Award
⇒ この受賞に関する記録はweb上では確認できない

※ 2004 Science and Engineering Award , Japanese Chamber of Architects and Engineers
⇒ この受賞に関する記録はweb上では確認できない

※ 2005 ’21st Century’s Top 10 Scientific Projects Award’, Cambridge University
⇒ この受賞に関する記録はweb上では確認できない

その他の疑惑画像・写真

2009-10-03 | アニリール・セルカン
その他の疑惑画像(写真)についての検証



検証中の画像(未解決)


Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 大和書房
セルカン氏著「宇宙エレベーター」p28
(⇒ 拡大・高解像度画像はこちら




解決済の画像


Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 大和書房
セルカン氏著「宇宙エレベーター」p69
(⇒ 拡大・高解像度画像はこちら



Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 大和書房
セルカン氏著「宇宙エレベーター」p76
(⇒ 拡大・高解像度画像はこちら



Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 大和書房
セルカン氏著「宇宙エレベーター」p77
(⇒ 拡大・高解像度画像はこちら



Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 大和書房
セルカン氏著「宇宙エレベーター」p78
(⇒ 拡大・高解像度画像はこちら


これらの画像は、米国の建築理論家Marcos Novakが作成した画像の剽窃である。

↓Marcos Novak氏のページ
http://www.mat.ucsb.edu/~marcos/Centrifuge_Site/MainFrameSet.html
から、上のメニュー「past」をクリックし、左のリストから、 「4DParisN」や、「iso4D」などを見ると、アニリール・セルカン氏著「宇宙エレベータ:大和書房出版」に載っている上記画像と全く同じ画像が出てくる。




宇宙服写真についての更なる検証

その他、検証中の査読付原著論文

2009-10-02 | アニリール・セルカン
検証2の続き: JAXA:ISASの2003年度年次報告記録に記載の論文11本のうち、存在が確認されなかった4本以外の7本の論文について。

JAXA(ISAS)業績5 S.Anilir: The Role of Space-Based Manufacturing in an Evolving Space Economy: RAST 2003 Conference, HUTEN, Turkish Air Force, Turkey, (2003).

JAXA(ISAS)業績6 S. Anilir S.: Energy for Housing in the 21st Century- Advanced Technology Paths from Space Solar Power into Terrestrial Architecture (oral presentation): The Turkey-Japan International Conference on Housing-Building Production, Department of Architecture, Middle East Technical University, Turkey, October (2003).

JAXA(ISAS)業績7 S. Anilir: Near Earth Objects (NEO) as Material Resources for future Space Architecture Applications: Proceedings of the International Conference on Environmental Systems, Society of Automobile Engineers (SAE): Vancouver, Canada, July (2003).

JAXA(ISAS)業績8 S. Anilir: The Architecture of Space in 4th Dimension: Oral presentation in the Design Engineering Technical Committee, American Institute of Aeronautics and Astronautics (AIAA): Reno, U.S., (2004).

JAXA(ISAS)業績9 S. Anilir: Assessment of Space Habitation Structures for Planetary Surfaces: Habitat 2004 Conference: North Dakota, U.S., (2004).

JAXA(ISAS)業績10 S. Anilir: Industrial Processes in Space Manufacturing for Converting Asteroidal Materials into Useful Construction Elements: Conference proceedings of Engineering, Construction, and Operation in Challenging Environments, Earth & Space 2004, The American Society of Civil Engineers, Houston: Texas, U.S., (2004).

JAXA(ISAS)業績11 Wilsing M., Anilir S., Akpinar N.: “MICRO-G Architecture- An Innovative Design and Education Experience in Turkey”: Conference proceedings of Engineering, Construction, and Operation in Challenging Environments (ASCE): Houston, Texas, U.S., (2004).


少なくとも、JAXA(ISAS)業績7の、"Near Earth Objects (NEO)" に関する業績は、博士論文 第5章 : D.thesis CHAPTER 5と同じように、Alex Terrell氏の"RouteMap4"からの盗用・捏造の可能性が高い。





日本建築学会 総合論文誌に掲載されているアニリール・セルカン氏の学術論文について。

Serkan Anilir
リスク低減化を目指した日常災害時における切替機能を備えたユーザー定義による「インフラフリーマザーボード(IF) に基づく自立的生産技術住宅に関する研究
「Study on an autonomous infra-free motherboard (IF) for user-defined decentralized household with risk-reducing everyday-emergency switch capability. 日本建築学会 総合論文誌 第7号 2009年1月


この日本建築学会 総合論文誌 第7号 2009年1月号の アニリールセルカン氏の学術論文
については、現在検証中である。

現在、判明しているのは、上記学術論文のFigure5が、
"Architecture and Vision" の "1st Infra-free Architecture Symposium"
における発表資料 "Genius Loci in the Space-Age"
http://www.architectureandvision.com/AV_WebSite/Vision/061123_PP_GeniusLociintheSpace-Age.pdf
のFigure11の"Diagram of a Human Habitat for Mars: Source: NASA)"に構図や、幾つかの用語が類似しているということ。
例えば、
S.ANILIR氏のBATHROOMの図は、NASAのWASTEの図に、
S.ANILIR氏のKITCHENの図は、NASAのFOODの図に、
似ている。
丸ごとコピペではないが、NASAの概念図から着想を得た可能性が高く、引用するべきと思われる。


なお、この日本建築学会学術論文はセルカン氏のものを4つ引用している。

1) Anilir S., Proposal for an autonomous Infar-Free (IF) Post-
Disaster Temporary House Core System, Summaries of
Technical Papers of Annual Meeting, Architectural Institute of
Japan, September 2009.

4) Anilir S., Infra-Free Main board (IF) A decentralized Prefab-
Household Technology Integration Platform for a Post-
Earthquake Environment, Proceedings of the23rd Technical
Symposium, School of Engineering,, University of Tokyo, September 2008

5) Anilir S., An IF-Kitchen proposal with a home incinerator and
Sabatier-reactor integrated waste management utility,
Waste Management 2008 Conference, Spain, June 2008

6) Anilir S., Infra-Free Main Board: Architectural Framework for
an integrated self-evolving household source management plat-
form, Proceedings from 7th International Symposium on
Architectural Interchanges in Asia, China, October 2008

(注:当記事のコメント欄でSmith様が述べられているように、上記 Reference 5)  "An IF-Kitchen proposal・・・" のアニリール・セルカン氏の論文は、「存在が確認された論文」の1番目(A decentralized・・・)の論文と同一であることが判明している。





存在が確認された論文

① Anilir, S. (2008). "A decentralized/self-sustaining (infra-free) kitchen-system proposal with a home incinerator and Sabatier reactor-integrated waste management utility." Waste Management and the Environment Iv 109: 385-394

② Anilir, S., M. Nelson, et al. (2008). "Designing a small-scale infra-free (IF) system for community applications: Managing energy, water and waste." Journal of Asian Architecture and Building Engineering 7(1): 77-84.
http://www.jstage.jst.go.jp/article/jaabe/7/1/77/_pdf/-char/ja/で読むことができる。

③ Anilir, S. (2004). "Industrial processes in space manufacturing for converting asteroidal materials into useful construction elements." Engineering, Construction and Operations in Challenging Environments: Earth and Space 2004: 1015-1022

以上3本についてはWeb of Knowledgeで確認できる。
盗用の可能性については未検証。





その他検証中の論文,著書(東大研究室HPに記載分)

・ ANILIR S., BANAZEWSKI K., BLASZCZYSZYN M., GOLEBIOWSKI P., LINDNER R., PINDOR B., et.al., “Advanced Technology Paths for redeveloping of old cities taking ‘Zamosc’ as a case study”, ENTERポーランド建築専門月刊誌, Ed. 1’97, p.26-27, ISSN 0867-4566, 1997年1月

・ ANILIR S., SCHOENFUSS S., MULLER T., “Ecological Habitat Design Considerations in extreme environments”, バウハウス大学建築・構造専門月刊誌, Vol. 1/1998, p.13, 1998年12月

・ ANILIR S., “From Past to Future- Japanese High-tech solutions”, トルコ建築学会発行の建築専門誌, Vol. 2/00, p. 34-40、2000年2月

・ ANILIR S., “The Role of Space-Based Manufacturing in an Evolving Space Economy”, NATOの宇宙航空研究開発技術専門誌、2003年5月

・ ANILIR S., “Terraforming Mars”, Cover title, p.12-18, Popular Science 科学専門誌12月番, 2003年12月

・ DAMIEN R., ANILIR S., “A Proposal to develop an Undersea Habitat as an Analog for Long-Duration Space Flight in the Mediterrean Sea”, Turkish National Oceanic and Atmospheric Administration (TNOA) 月刊誌, 2004/04, p. 23-36, 2004年4月

・ ANILIR S., “Space Station Architectures- Educational development pattern for a new design and engineering field”, ARRADEMENTOイタリア建築専門月刊誌, ISSN 1300-3801, 2004年12月

・ ANILIR S., “Infra-free structures: Proposal for development of housing and disaster units by transferring space technology into Earth architecture”, Art’ Decor Magazine, 2005年6月

・ ANILIR S., NATORI M.C., “Proposal of a Golden Angle-based Platonic solid combination to define the root of all existing forms in nature”, FORM-A Structure and Form Magazine、2005年10月(予定)

・ ANILIR S.、‘Buildings in the Information Age’, (修士論文の出版), バウハウス大学出版, 1999年9月

・ ANILIR S., “エコ手法とその事例-A View to Ecological Architecture”,(EUによって依頼された研究、参考文献としてヨーロッパの大学や建築関係のオフィスに配本される)、メタ出版, 2002年7月

・ ANILIR S., “ATA Tower- How to design a 36000km-height infra-structure”, Feasibility Study funded by TAI, published by TAI- Institute for Advanced Concepts, TAI/CP-2003-000104, (実現可能な研究としてTAIによって助成金受けた研究結果の出版)、2003年2月

・ ANILIR S, “GUIDEBOOK”, (革新的な視点を取り入れた宇宙物理学を一般読者に紹介する書籍)、大和書房出版、2005年9月(出版予定)

・ ANILIR S., “2018年に着工予定された宇宙エレベーターの建築方法- Gateway to Heaven- How to construct the space elevator by the year 2018”,(ELEVATOR’2005国際科学学会が主催するプロジェクトとして参加および地上建築への技術移転を提案する), スミソニアン出版, 2005年の10月(出版予定)
2018年運行予定(だった)宇宙エレベーター計画は、http://journal.mycom.co.jp/news/2003/06/26/15.html
計画してるのは「2005国際科学学会」ではなく米国宇宙協会と米LiftPort社。
ちなみにこの計画は2031年に延期したようだ。
http://www.liftport.com/
COUNTDOWN TO LIFT: October 27, 2031

・ Serkan Anilir, Mark Nelson and John Allen (2008) Designing a Small-scale Infra-free (IF) System for Community Applications: Managing Energy, Water and Waste . Journal of Asian Architecture and Building Engineering, Vol. 7, No. 1 pp.77-84 .
http://www.jstage.jst.go.jp/article/jaabe/7/1/7_77/_article
http://www.jstage.jst.go.jp/article/jaabe/7/1/77/_pdf
Acknowledgementsに
>This research has been supported by a Grand-in-Aid for Scientific Research and the Mizuho Foundation.
とあるので、科研費の2007年&最終報告書に掲載されている可能性が高い

アニリール・セルカン氏の予定 

2009-10-02 | アニリール・セルカン
アニリール・セルカン氏の訪問/出席予定:

・2009年10月17日 TEDxTaipeiへの出席予定(取消)⇒ 取消後の講演者告知事前の告知

・2009年10月31日(提出締切) 未来エレベーターコンテスト審査員(東芝エレベーター主催)
http://www.toshiba-elevator.co.jp/elv/newsnavi/volumes/contest/2009judge.html

・2009年10月31日 トルコでのイスタンブール・ブックフェア
、TUYAPにおける講演予定 (取消)⇒ 取消後の最新告知事前の告知

・2009年11月5日 宮城大学シンポジウムでの講演予定 (取消)⇒ 取消後のポスター事前の告知

・2009年11月8日 セルカンカレッジ大阪講義第3回
>http://serkancollege.jp/college/01.html
セルカンカレッジ 大阪第3回講義 は開催されたようです ⇒ Parrot Diary

・2009年11月9日? 九州大学工学部建築学科テーマレクチャーでの講演予定:「宇宙へ」
 アニリエール・セルカン
  ・日時:未定 11/9 ?
  ・会場:未定 ?
講演予定取消⇒ お知らせスケジュール詳細
Adobe Reader で開き、
メニューバーの、表示→ナビゲーションパネル→レイヤーを選択し、レイヤー3を表示させると、『 第2回「宇宙へ」アニリール・セルカン(東京大学)(日時:調整中) 』 という変更前の記載が確認できる。

・2009年11月15日 セルカンカレッジ静岡講義第2回
http://serkancollege.jp/college/01.html
セルカンカレッジ 静岡第2回講義は開催された?

・2009年11月17日 講演会「建築インテリジェンス」場所:晴海トリトンスクエア
http://www.conso.jp/news/dtl.asp?act=d_dtl&id=367
講演会「建築インテリジェンス」は開催された?

・2009年11月27日 国際デザインフォーラム「未来スコープ―大きく、小さく、見つめる ナゴヤのコレカラ―」基調講演
本人都合による辞退で取消 ⇒ 取消後の告知事前告知1事前告知2

・2009年11月27日 セルカンカレッジ東京講義第4回
http://serkancollege.jp/college/01.html

・2009年12月10日 早川書房「SFマガジン」50周年記念アートブック Sync Future が発売
アニリール・セルカン氏のコラム「光でできた建築の住人」が掲載予定
http://www.lpei.co.jp/sync_future/about/
取消⇒ (取消後告知取消前告知

・2009年末 カナダモントリオールでシンポジウム立ち上げ予定
「ポケットの中の宇宙」に記載

・2010年 カナダモントリオールでワークショップ実現予定
「ポケットの中の宇宙」に記載



_____________________________
過去のスケジュール

2005年11月27日
ウイングプラザ研修室E
栗東市商工会 工業部会講演会
http://www.biwa.ne.jp/~rittosci/sanka.doc (削除済み)

2006年5月22日から5月26日
J-WAVE LOHAS TALK
http://www.j-wave.co.jp/blog/lohastalk/2006/05/

2006年5月30日
TBSラジオ環境プロジェクト2006のトークセミナー第1弾
http://www.tbs.co.jp/radio/eco/topic/20060530.html

2006年9月10-16日
UTITU Workshop on Galata 2006
http://www.utitu_workshop.itu.edu.tr/

2006年10月26日
和歌山大学
http://www.wakayama-u.ac.jp/news/article.php?file=data/2006101210090

2006年12月20日
J.I. フォーラム
日本財団ビル2階 大会議室
http://blog.canpan.info/tkfd/daily/200612/18

2007年前期 (正確な日付不詳)
船井メディア ヒューマンカレッジ
http://mm.1webart.com/MM_BackNoDetail.cfm?u=funai&mg=1&m=250&r=4459&md=2006/11/29

2007年5月20日
『Web Site Expert Academia』公開対談
関心空間
http://gihyo.jp/design/serial/01/wsea/0011

2007年5月23日
FUJITSUファミリ会 LS研究委員会
http://jp.fujitsu.com/family/lsken/activity/annual/07/entry/entry.html

2007年9月24日
日本科学未来館 6階 ドームシアター / 1階シンボルゾーン
"宇宙エレベータ"のある未来~2062年の街を描こう!
http://www.miraikan.jst.go.jp/event/070924152638.html

2007年11月7日
第56回神奈川県数学教育研究会連合会 川崎大会
http://www.kobun.co.jp/news/investigation/detail.php?id=73

2007年12月11日
Jカレッジ
http://www.on-going.com/scw/jcollege/
http://www.on-going.com/scw/jcollege/snd/scw_jc_vol_4.mp3
http://www.webook.tv/jcollege/archives/2007/11/post_27/

2008年2月9日
西宮市大学交流センター
西宮市「地域ワクワクフォーラム」第4回基調講演
http://www.nishi.or.jp/media/2007/2007.11.12%20wakuwakuforum.pdf

2008年3月7日
代官山ヒルサイドテラス・ヒルサイドプラザ
トウキョウ建築コレクション2008 修士論文討論会(コメンテーター)
http://www.tkc-net.org/2008/thesis_top.html

2008 年3 月8 日
「公開シンポジウム『アニメがみる未来~コンテンツが切り拓く将来』」
文部科学省科学技術振興調整費「コンテンツ創造科学産学連携教育プログラム」
http://www.u-tokyo.ac.jp/public/public01_200221_j.html

2008年3月15日
ケアコミュニティ・美竹の丘(渋谷)
シブヤ大学
http://www.shibuya-univ.net/class/detail.php?id=182

2008年7月23日
イタリア文化会館
(NPO)バードハウスプロジェクト、イタリア文化会館
http://cufe.exblog.jp/8173141/

2008年8月1日
東京ビッグサイト展示ホール
SEMI
http://www.semi.org/jp/News/MailMaga/P044206?utm_source=tsushin&utm_medium=email&utm_campaign=tsushin200807b

2008年10月3日ごろ
楽天技術研究所
http://webservice.rakuten.co.jp/blog/2008/10/03/serkan_anilir_lecture/

2008年10月14日
公開講義「アニリール・セルカン氏:21世紀の三種の神器-インフラフリーに基づく未来のライフスタイル」
筑波大学(UT-Top Academist‘s Lecture)
http://www.tsukuba.ac.jp/seminar/20080912134634.html

2008年12月3日
新潟大学 特別講義
開催日付は同大学生のブログで「大学入って初めての神講義」と評したもので推定。
http://nuc262.blog59.fc2.com/blog-entry-832.html

2008年12月6日
アクトシティ浜松 研修交流センター62研修交流室
http://plaza.rakuten.co.jp/wakuwakumiracle/diary/200810090000/

2008年12月8日
(財)住宅総合研究財団創立60年記念 第21回世界のすまい方フォーラム
http://www.jusoken.or.jp/Papers/whf21.pdf

2009年2月5日
大阪市中央公会堂大集会室
(NPO)バードハウスプロジェクト、コイズミ照明株式会社
http://www.koizumi-lt.co.jp/info/info.php?ren=1

2009年2月24日
東京大学 福武ホールB2F 福武ラーニングシアター
東京大学大学院情報学環シンポジウム
http://content.iii.u-tokyo.ac.jp/event/index.html

2009年2月26日
中電ホール
(NPO)バードハウスプロジェクト、コイズミ照明(株)
http://www.jis-blog.com/?p=227

2009年3月4日
空間生命化デザインワークショップ
http://www.aij.or.jp/jpn/symposium/2008/090304.pdf

2009年4月10日
東京ミッドタウン・タワー4F カンファレンスRoom1~4
セルカン・カレッジ
office 11d
http://www.liaison-center.net/content/view/154/7/lang,ja/

2009年4月29日
ベルサーレ神田 イベントホール
日本建築医学協会講演会
http://www.pmc-pmc.com/blog2/index.php?e=50

2009年4月1日(水)~5月20日(水)
「月に住む家-月に暮らしてみたら、地球が見えてくる-」アイディアコンペ 審査員
GALLERY A4 (ギャラリー エー クワッド)
http://www.kenchiku.co.jp/event/detail.php?id=1154

2009年6月19日
竹中工務店2階ABホール
的川泰宣展 宇宙からの伝言-ものづくりと冒険の心-
月面アイディアコンペ 記念シンポジウム・授賞式
http://www.a-quad.jp/data/matogawa.pdf
http://www.kenchiku.co.jp/event/detail.php?id=1154

2009年6月28日
世田谷文化生活情報センター「生活工房」
http://www.design-thinking.jp/2009/06/new-lifestyle.html

2009年7月4日
喜多方市総合福祉センター
第4回 雪の市民会議inきたかた
http://www.city.kitakata.fukushima.jp/dbps_data/_material_/kakuka/seisaku/Yuki-Pamphlet01.pdf

2009年7月12日
第2回兵庫YEGアントレプレナーズ事業
http://hyogoyeg.tenkomori.tv/e110362.html

2009年8月6日
湘南台文化センター 市民シアター
藤沢市教育文化センター 教育文化講演会
http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/khf090710/sisei16.html

2009年9月20日
昌平高校文化講演会
http://www.shohei.sugito.saitama.jp/enkaku/ayumi_sub.html

2009年9月21日~29日
J:COM湘南制作、神奈川県内13局のケーブルテレビ放映
「宇宙の視点からみた教育現場における オーケストレーション」
http://www.scn-net.ne.jp/shonanCH/blog/index.php?c=14-

2009年9月24日ごろ
GK Desigh
http://www.gk-design.co.jp/ja/topics/news/20090924.html

2009年9月25日
武蔵村山市立第八小学校
「宇宙の視点からみた教育現場におけるオーケストレーション」
http://musashimurayama.ed.jp/mmced8s/files/kenkyu.pdf

建築雑誌(JABS)に掲載されている盗用画像や虚偽経歴について

2009-10-02 | アニリール・セルカン
(副題:日本建築学会関係者の責任と、専門家同士の審査機能や自己修正機能が機能していない点についての検証)


建築雑誌2008年10月号に掲載されている盗用画像について

2008年10月20日号 アニリール・セルカン氏の記事 「人間と技術が生み出すあらたなオーケストレーション」
・ http://ci.nii.ac.jp/naid/110006950611
・ 編集委員会 委員長:五十嵐太郎、幹事:細野透(顧問)/大田省一/倉方俊輔/中田千彦/南康裕

拡大画像はこちらをクリック

↓当記事に掲載されている問題画像

このATA宇宙エレベーターのイメージ図は、
The Space Elevator Referenceの下記リンク論文の図からの流用である。
"The Space Elevator Development Program, Dr. Brad Edwards, Carbon Designs, Inc. (Session IAC-04-IAA.3.8.2.01)"

この論文は、2004年にカナダのバンクーバーで行われた”International Astronautical Congress”で発表されたものらしい。
この画像のクレジットには "Image from Discover Magazine" とある。

Discover Magazine 2004年7月号に掲載された宇宙エレベーターの記事が、
同Webサイトの2004年7月24日に転載されている(→ 4ページ目の図
上記論文で使われている図そのものではないが、使われている要素がすべてここにそろっている。
この図は、 "Aerospace engineer Brad Edwards’s plan for a space elevator..."とある。
つまり、この図は上の論文の執筆者である Bradley C. Edwards 氏の宇宙エレベーター計画を、 Discover Magazineが記事にした際に画像化したものである。
詳しくは、ATA宇宙エレベーター計画は存在しない?の記事を参照されたし。


建築雑誌2007年4月号に掲載されている盗用画像について
2007年4月20日号 アニリール・セルカン氏の記事 「インフラフリー建築 : 住宅の未来?」
http://ci.nii.ac.jp/naid/110006272476
↓問題画像


↓ 同画像は、モントリオール建築学科のカンファレンスにおけるセルカン氏発表ポスターにおいても使用されている

Image credit: Dr. Serkan ANILIR

Image credit: Dr. Serkan ANILIR


このポスターは、2009年3月17日火曜日17時45分に、Pavillon de la Faculté de l’aménagementの講堂3110において、“Infra-Free Architecture: A future orchestration between art and technology”という題目で発表されたものらしい。
(左図出典⇒ セルカン氏発表の告知記事
(右図出典⇒ セルカン氏の2009年3月のブログ記事)

しかし、この建築物(Mercury House II )は、2003年のプロジェクトでArturo Vittori氏とAndreas Vogler氏により設計されたものである。
(参考⇒ 008 Mercury House 2003 project) 

この二人は、セルカン氏も名を連ねるSpace Architecture Technical Committのメンバーリストに入ってるので、なんらかの付き合いがある可能性が高い。

しかしながら、「プロの学者の世界では細かな点でも出典・著作権表示を明示するのが学問上の約束であり、その点でルールに反している。」


セルカン氏は、下の講演の発表スライド中においても、出典・著作権表示を明示していない


Image credit: Dr. Serkan ANILIR



建築雑誌2009年10月号に記載されている虚偽経歴について
2009年10月20日号 「未来を切り拓く知的ナビゲータ」
編集委員会 委員長:五十嵐太郎、幹事:細野透(顧問)/大田省一/倉方俊輔/中田千彦/南康裕


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研究不正行為の通報窓口リスト

2009-10-02 | 研究不正行為の通報窓口
文部科学省

http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/18/11/06110701.htm
【告発等の受付窓口】
文部科学省科学技術・学術政策局基盤政策課 〒100-8959 東京都千代田区丸の内2-5-1
直通電話 03-6734-4018
ファクシミリ 03-6734-4018
電子メール kiban-w@mext.go.jp
※電話による受付時間は、平日9時30分~18時30分

文部科学省への告発文書 (2009.10.21に告発書送付)(作成においてNakres氏にご協力頂きました。)





東京大学への問合せ先

・ 東京大学研究推進系・研究推進グループ
http://www.adm.u-tokyo.ac.jp/res/res4/index.html
の中の、東京大学科学研究行動規範について
http://www.adm.u-tokyo.ac.jp/res/res4/kihan/index.html
にある 科学研究における行動規範に係る不正行為に関する窓口(本部)
http://www.adm.u-tokyo.ac.jp/res/res4/kihan/honbu.pdf
住所:〒113-8654 東京都文京区本郷7-3-1
Tel: 03-5841-1972 (研究推進グループ長)
Tel: 03-5841-0266 (研究推進グループ副課長)
FAX: 03-5841-2107
E-mail:kihan_shinkoku@adm.u-tokyo.ac.jp


・ 東京大学工学系研究科建築学専攻 松村・藤田研究室
http://www.buildcon.arch.t.u-tokyo.ac.jp/
住所:〒113-8656 東京都文京区 本郷7-3-1 東京大学大学院 工学系研究科 建築学専攻 松村・藤田研究室 工学部11号館8階
松村秀一教授:smatsu@buildcon.t.u-tokyo.ac.jp
Tel:03-5841-6154
FAX:03-5841-8518


・ 東京大学大学院工学系研究科 研究科長・工学部長、東京大学大学院工学系研究科電気系工学専攻 保立和夫教授
http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/hotalab/member/khotate.html


・ 東京大学 競争的資金不正使用防止ウェブサイト
http://gaibushikin.adm.u-tokyo.ac.jp/huseitaisaku/
競争的資金等不正使用防止ウェブサイト - 通報 (ホットライン)
http://gaibushikin.adm.u-tokyo.ac.jp/huseitaisaku/modules/pico/index.php?cat_id=3

東京大学 研究費ホットラインを利用できる方
(1) 東京大学の役員、教職員(特定有期雇用教職員、特定短時間勤務有期雇用教職員、短時間勤務有期雇用教職員、派遣職員を含む)等、雇用又は契約関係にある者
(2) 学内外の制度により受け入れている研究者等の他機関所属の研究生又は学生
(3) 東京大学において共同研究活動を行っている本学以外の研究者
(4) 東京大学の学部、大学院その他の部局において教育研究指導を受ける学生又は研究生
(5) 取引先の業者又はその社員
(6) 前(1)から(5)の身分を過去に有した者


東大への告発(10/20に781氏が告発書送付)




セルカン氏、及びセルカン氏の雇用責任者である東京大学工学系研究科は、以下の疑問に対して真摯に回答して頂きたいと思います。
1、東京大学工学系研究科のHPで紹介されていたセルカン氏の経歴・研究業績は、本当に全て事実なのでしょうか?(いうまでもなく、一般社会常識的には、大学機関が外部に公開する在職教員の経歴・業績は全て事実であって当然です)
2、東京大学では、助教を含む教職員の採用は、公正・公平な公募を通じて選考することになっております。では、東京大学工学系研究科当局は、セルカン氏の教員採用にあたって、セルカン氏の経歴・研究業績をなんらかのエビデンス(例えば在職証明書や表彰記録、論文の別刷りなど)をもって確認したのでしょうか?
3、朝日新聞Be フロントランナーなどのメディアで、セルカン氏は「東京大学の宇宙物理学者」として紹介されておられますが、では宇宙物理に関する論文はいままでどのような学術誌で発表されておられたのでしょうか?
4、建築家の安藤忠雄氏やSF作家のアーサー・C・クラーク氏などを交えたとされるセルカン氏のATA宇宙エレベーター計画は、どこの国のなんという研究機関で現在遂行中なのでしょうか?
5、セルカン氏は宇宙飛行士候補ということになっておられますが、それを証明するものは公開可能でしょうか?





民主党・議員への問合せ先

・民主党本部「国民の声」係
http://www.dpj.or.jp/header/form/index.html FAX 03-3595-9961

・内閣総理大臣 鳩山由紀夫 事務所
http://www.hatoyama.gr.jp/profile/office.html
東京都千代田区永田町2-2-1 衆議院第一議員会館334号室
電話03-3508-7334 FAX 03-3502-5295

・文部科学大臣 川端 達夫 事務所
http://www.kawa-bata.net/
東京都千代田区永田町2-1-2 衆議院第2議員会館421号室
電話 03-3508-7421 FAX 03-3502-5813



東芝エレベータ 「未来エレベーターコンテスト」 への通報

2009-10-02 | アニリール・セルカン
Subject: 「未来エレベーターコンテスト」の審査員 アニリール・セルカン氏について
To: fevcont@ecraft.co.jp
CC: souhei@atelierimamu.com, info@atelierimamu.com, holonomy@aa.bb-east.ne.jp, anzengaku@gma
il.com, *****@***.keio.ac.jp, y3-kobayashi@nri.co.jp


東芝エレベータ株式会社
「FUTURE DESIGN 2009未来エレベーターコンテスト」事務局
担当:斎藤・清水様
Cc:  コンテスト審査員: 今村創平様、NPO法人安全学研究所理事 辛島恵美子様、慶応義塾大学環境
情報学部准教授 田中浩也様、株式会社野村総合研究所 小林庸至様


清秋の候、ますますご発展のことお慶び申し上げます。
突然で申し訳ありませんが、御社主催の以下の行事について、僭越ながらご注意を喚起申し上げたく一筆啓上する次第です。
http://www.toshiba-elevator.co.jp/elv/newsnavi/volumes/contest/2009summary.html
主催: 東芝エレベータ株式会社
「FUTURE DESIGN 2009未来エレベーターコンテスト」


予定講師のうちの一人、アニリール・セルカン氏は「トルコ人初のNASA宇宙飛行士候補」とされており、御社ホームページ内の上記コンテストの審査員紹介ページ(http://www.toshiba-elevator.co.jp/el
v/newsnavi/volumes/contest/2009judge.html
)においても、そのように紹介されています。しかし、残念ながら、最近になってその肩書きに重大な疑念が生じております。アニリール・セルカン氏の著書には、「2004年にNASA宇宙飛行士候補に選ばれた」という記述がありますが、これには以下のような深刻な疑問点があります。

(1) NASAの公式ホームページには、米国内外のいままでのNASA宇宙飛行士および宇宙飛行士候補が掲載されていますが、この中にアニリール・セルカン氏の名前はありません。
http://www.jsc.nasa.gov/Bios/astrobio.html (米国人宇宙飛行士)
http://www.jsc.nasa.gov/Bios/astrobio_international.html  (非米国人宇宙飛行士)
http://www.jsc.nasa.gov/Bios/ascanbio.html (宇宙飛行士候補)
  
(2)アニリール・セルカン氏の著書「ポケットの中の宇宙」や、和歌山大学での講演会ホームページ等に、「(アニリール・セルカン氏が)2004年に宇宙飛行士候補に選ばれたときの写真」とされるものが掲載されています。しかし、
(a) そもそも、通例として、宇宙服姿での写真は具体的な飛行計画が決まってから公表されます。宇宙飛行士候補に選ばれた時点で宇宙服姿の写真がNASAから公表されることはありません。
(b) 宇宙服の型が古いです。1999年以降は、肩と腕の継ぎ目のない新しいモデルが使用されています。
(c) NASAのロゴ(記章)が古いデザインのものです。このデザインは、1992年以降原則として利用されていません。
(d) 胸の「ミッションパッチ」は飛行計画ごとにデザインされるものですが、アニリール・セルカ
ン氏の写真に見られるのは1992年のミッション STS-49のものです。
(e) 各国からNASA宇宙飛行士に選ばれた場合、宇宙服の腕には宇宙飛行士が国籍を持つ国の国旗がつけられますが、アニリール・セルカン氏の写真ではトルコ国旗ではなく米国国旗(星条旗)となっています。
(f) 以上より「アニリール・セルカン氏の宇宙服写真」は1992年の別人の写真を元にした捏造である可能性が示唆されます。実際に、問題の写真と細部まで酷似した別人(宇宙飛行士 Richard J. Hieb氏)の写真がNASA公式ホームページに掲載されています。
詳しくは、参考リンク http://blog.goo.ne.jp/11jigen/e/16c6e1dc8be266e854d4d7a841abfb61 をご覧下さい。

これらより、アニリール・セルカン氏の主張する「トルコ人初のNASA宇宙飛行士候補」という経歴は捏造の疑いが極めて強いと言えます。このような疑惑のあるままで同氏を審査員として採用することは、御社の信用にも関わることですので、是非適切な対応をお願い致します。もしこの経歴が捏造であった場合、氏の「NASA宇宙飛行士候補」と言う経歴を信じてコンテストに応募される大学および大学院、高等専門学校、専門学校の在学生の多数の方々に対して取り返しのつかないことになってしまいます。また、アニリール・セルカン氏以外の審査員であられる今村創平氏、辛島恵美子氏、田中浩也氏、小林庸至氏、原田豊氏にもご迷惑がかかることになるのではないでしょうか。現在、東京大学・文部科学省をはじめ、関係各機関に問題を通報中ですが、調査を経て正式な発表までにはまだ時間を要し、コンテストの応募締め切り後や審査後になってしまう可能性が高いと思われます。


突然このようなお手紙を差し上げても、なかなかすぐには信じて頂けないかもしれません。その場合には、是非NASAや東京大学などの関係機関に照会して、「確かにアニリール・セルカン氏はトルコ人初のNASA宇宙飛行士候補である」と言う保証を責任を持てる方から受け取って頂くようお願い致します。もしアニリール・セルカン氏が氏の主張するように実際にNASA宇宙飛行士候補であれば、このことには何の問題もないはずです。

(参考連絡先)
松村秀一 教授(アニリール・セルカン氏所属研究室の教授)
〒113-8656 東京都文京区 本郷7-3-1 東京大学大学院 工学系研究科 建築学専攻 松村・藤田研究室 工
学部11号館8階
E-mail: smatsu@buildcon.t.u-tokyo.ac.jp 
Tel:03-5841-6154
FAX:03-5841-8518
東京大学大学院 工学系研究科長
保立和夫 教授
E-mail: hotate@sagnac.t.u-tokyo.ac.jp
Public Communications Office
NASA Headquarters
Suite 5K39
Washington, DC 20546-0001
(202) 358-0001 (Office)
(202) 358-4338 (Fax)
public-inquiries@hq.nasa.gov (E-mail)

さらに、2006年にセルカン氏が著書『宇宙エレベーター』(大和書房出版)で発表した「ATA宇宙エレベーター計画」は、1999年にNASAのMarshall Space Flight Centerで開かれたワークショップで発表された ”LEO space elevator concept”に、コンセプト(全長4000km、先端の高度150km)、概念図ともに酷似しており、剽窃が疑われています。(具体的には、http://blog.goo.ne.jp/11jigen/e/532ac2b85fb95b76fed6a4d8485a4059をご覧ください。)
この疑惑は、アニリール・セルカン氏の審査員としての採用について再検討して頂く十分な理由になるものと考えます。

アニリール・セルカン氏には、上述の宇宙飛行士候補にまつわる疑惑や、「ATA宇宙エレベーター計画」に関する剽窃・盗用疑惑の他、著書や論文における多数の盗作・盗用疑惑なども明らかになっております。例えば、アニリール・セルカン氏は「宇宙物理学者」であり11次元宇宙の研究で受賞したことになっており、御社のホームページ(http://compe.japandesign.ne.jp/ap/01/arc/future_design2009/
においても、アニリール・セルカン氏を「宇宙物理学者」として紹介されていますが、氏を著者とする物理学に関する論文は一編も発表されていません 。 また、東京大学、およびJAXAのホームページ等で公表されていたセルカン氏の業績リストに掲載されていた物理学の論文は、現実には存在しない架空のものです。(詳細については、http://blog.goo.ne.jp/11jigen/e/b60bba756833648cbcc98e4d5a96e2fbをご参照ください。)
また、ご参考までに、2009年10月17日に台湾(台北)にてデザイン関係の大きなイベント「TEDx Taipei」が開催され、アニリール・セルカン氏も招待講演者として予定されていました。しかし、同氏の経歴に関する疑惑が世話人の知るところとなり、イベント直前にアニリール・セルカン氏の招待は急遽取り消されました。
参考:当日の講演者とプログラム
http://tedxtaipei.com/ 
事前のアナウンス
http://blog.yam.com/loveseadiving/article/24246058 )

さらに、2009年11月5日に宮城大学地域連携シンポジウムで予定されていたアニリール・セルカン氏の講演についても、疑惑の通報が寄せられた後に取り消されました。
参考:取消変更後のシンポジウムポスター
https://docs.google.com/fileview?id=0B7jqEieedztSMjU3Mzg0MmEtNWJkNS00NmU0LWI1NTktNTFiNDNjYmQ1MDVl&hl=en事前のアナウンス 
http://www.pref.miyagi.jp/kohou/kenseidayori/200910/information/moyooshi.htm

以上、御検討と適切な御対応を心よりお願い申し上げます。

セルカン氏著作物の著者紹介欄について

2009-10-02 | 関連著書や、関連サイト
(⇒ 拡大画像はこちら
Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 中央公論新社


(⇒ 拡大画像はこちら
Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 大和書房





おまけ

645 :Nanashi_et_al.:2009/10/22(木) 02:22:22

疑いだせばきりがないのだけれど... 「空軍長」の写真について気になる点がいくつか。
http://blog.anilir.net/?eid=622294

トルコ空軍の階級章
http://www.hvkk.tsk.tr/PageSub/CokluOrtam/HavacilikKosesi/Ranks.aspx
これを見ると、「空軍長」の右に写っている軍人の階級は「軍曹(Sergeant)」、
つまり、一番下の下士官が、軍で一番偉い司令官と並んで写っている、
ということになる。まったくあり得ないシチュエーションではないとは思うけれど、
それにしてはずいぶんリラックスしてるなあ、軍曹。

もうひとつ、ちょっと見えにくいけれど「空軍長」の肩章の星の数が
少ないように見える。少佐(Major)か中佐(Lieutenant Colonel)じゃないかな?
ただし、これはたまたまみえないだけ、という可能性もある。

参考までに、現在のトルコ空軍の司令官(トルコ空軍長)、Hasan AKSAY 将軍。
http://www.hvkk.tsk.tr/PageSub/Kurumumuz/Komutan/KomutanEng.aspx
就任は2007年8月30日なので、セルカン氏の写真に写っているのはこの方、ということになる。
トルコ空軍のサイトの写真がいつ撮られたものかはわからないけれど、
セルカン氏の写真に写った「空軍長」とは顔の形や髪型が微妙に違うような気がする。
Image credit: Dr. Serkan ANILIR & 中央公論新社