azusa flutter

ayami yasuyhoのダンサー・栃本あずさが時々思ったオモイ。

ピアノの音

2010-10-25 | 稽古日誌
31日のイベントに向けて自分なりに過ごしております。

秋紀の方からいただいた今回の私のソロパートを踊る曲は、ピアノ曲になりました。

この曲で初めて踊ったのは、10月始めに、ayami yasuyhoのビデオ製作作品の撮影のときにほぼ即興で踊った曲です。

このピアノの音。が、今まで何か感じたことにない、不思議な空気に出会え、触れて踊るように感じれます。

ピアノを弾く、彼が私なのか?私が彼になり曲を弾いてるのか・・・?彼の指が私なのか・・・?、私が彼の指になってしまったのか・・・?

私が見える世界には、不思議な世界が現われる。


その音の先に森が見える。その世界に私がいて、私は風を受け、軽やかに走ったり、はねたり、歌を歌ったりしている。

私は心地よい、森にいるように感じる。


以前、ayami yasuyhoの初の公演「a'y」の稽古である曲を秋紀からいただき、練習していた時に、私はその音の世界にある少女を見つけたことがあります。

その少女はまあるいコンクリートの筒の中に一人で閉じこもり、そこから見えるであろう空に向かって、とてもキレイな澄みきった瞳で見上げている姿。

いつもその曲をかけると、その少女が出てくるのです。

少女はピクリとも動かずに、空を見上げている。

私は踊ろうと思っても身体が動かず、どうすることもできず、そして泣きたくなるのです。


・・・。

ある日、ふと、それは私ではないか・・・??それは私がまだ小さかった時のあの私だ。と。・・・・

いくつだったが、今では忘れましたが、確かに私はそのコンクリートの筒の中で自分の部屋を作り、泥のおだんごを作ったり、りかちゃん人形と共に過ごしていた。
誰にも知られることのない、私だけの世界。

そんな事を思い出しました。

結局、私はその曲で踊ることは出来なかったのですが、
そう気づいたとき、自分が自分を見捨てていた自分を見つけ出し、そこからその時の私を連れ出し、手をつなぎ、今の私の生きてる場所で共に生きて行こう!っと、感じたことがありました。

そして、その出来事がきっかけで、私が私と認めなかった私が今も何処かで今の私に見つけ出してもらうのを待ってる私がまだまだいるように感じました。


今回、ピアノ曲に出会い、踊ったときに、以前私がよく過ごした森のことを思いました。

その森にいると、私は私が、私の体の中にいるのだ!とはじめて感じられた森です。

日常は私の体は鉛のように重たく、黒い毒が流れてるようにいつも体がだるく、苦しい思いでしたが、森に入ると、森は私を受け入れてくれ、す~と体に風が通り、体が軽くなり、私は本当に心地良く過ごせて、踊ることが出来ました。

そこは苦しくもなく、木々は私をあたたかく見守ってくれ、私は私で存在でき、踊れました。

今回の出会った曲で踊ると、その時の私のように、体が軽やかになり、とても楽しいのです。

空気と私が溶け合い、存在している。

私がここにいるのだ!と、感じれる。

すばらしいことです。


この曲で踊れる私はとてもうれしいです。

音の中に自分が確認でき、彼が弾いてる姿や彼の息が自分の体と重なり、共に音の先のひろがる世界を見ることが出来る。

そして、その世界をいろんな人と感じれたら・・・。いろんな人が見えたら・・・。
・・と、思います。

私はダンサーです。

やってみます。



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (消える小人)
2010-10-25 23:40:24
31日とても楽しみになりました。
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kiito (azusa)
2010-10-26 23:45:16
生糸のイベントはこちらも全く様子がつかめないので、本番がいったいどんな日になるのか・・?不安ですが、頑張ります!!
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