春雨じゃ

短歌を少しだけ。

驟雨のやうに突然詠んだり。

集中豪雨のやうにまとめて詠んだり。

印象批評 042:豆

2006-03-31 | Weblog
節分の夜を忘れたる独り居の窓に響かふ豆を投ぐ音・・船坂圭之介

(吾と来て遊べや鬼よ独り居の節分の豆たらふく喰らへ)

寒き夜を改築中の家に来て小さな声で豆まきをする・・西中眞ニ郎

(恒例なのだ)

そら豆といえばあなたもそら豆とこたえるそんなやさしいきもち・・飯田篤史

(弱き者は愛を求めたがる)

印象批評 038:灯

2006-03-30 | Weblog
一途なるひとの想ひにたじろぎてただ置きて去る街の灯の下・・船坂圭之介

(恋であろうか、議論であろうか、厄介なので黙して去ろう)

鬼灯(ほおずき)のだいだい色を転(まろ)ばせて女は一つの決心創りぬ・・行方裕美

(明るい決心をした)


印象批評 036:組

2006-03-24 | Weblog
組織化に反対意見言うものは誰であろうと破門命じる・・エクセレント安田

(組織に不要なものは目立ち過ぎて織り込めない個性と正論を吐く奴である)

悪性の新生物を削ぐこころ江戸の火消しに「ひ」組なかりき・・謎彦

(江戸の火は向かうところ敵なし障害物無しで燃え盛り日本を黒煙で覆い尽くし多くの悪性患者を蔓延させた)

組からは足を洗えと言われたがすぐに汚れる海亀の足・・ 新井蜜

(いっそ靴を履かせてみよう)

印象批評 035:株

2006-03-24 | Weblog
株分けのアマリリスの鉢抱きしめてあの娘は遠い町にて微笑う・・ねこまた@葛城

(博愛というところか、または下心か)


人類の全滅を業務としている株式会社に就職した日・・aruka

(ほんに株式会社とは人の褌(金)で相撲を取り環境破壊するほどなぜか崇められる)


どん底に落ちた株から見上げればすべての裏が覗けるだろう・・かっぱ

(裏のない表はなくその均衡が大切である)

印象批評 034:シャンプー

2006-03-24 | Weblog
該当の無い場合は自分の歌を批評することにしました。

ローマより持ち帰りたるオリーブのシャンプー減らず二度を夢見る・・しゃっくり

(ローマへもう一度行きたい。あのホテルのオリーブシャンプーは今も使用していない。なぜか?腹立たしいほどに泡が立たない)

HPでシャンプーハットを首にして微笑むオカメなにかを知らず・・しゃっくり

(シャンプーハットはペットにとり嬉しい道具ではないけれど先輩オカメを真似たがるので首にかけてやるとご機嫌です。なんと無邪気なオカメでせうか)


印象批評 033:鍵

2006-03-24 | Weblog
二重三重(ふたえみえ)こころに家に国家にも鍵かけ守る<敵>のをるらし・・髭彦

(見えぬ敵、近くの敵、物騒な世ゆえに心が落ち着かない)


その鍵をわれら失くしてしまひしかアジアの鉄扉ひらけぬままに・・ほにゃらか

(もしや鉄扉が錆びてしまって開かないのかも)


休憩

2006-03-23 | Weblog
短歌の捕らえ方は十人十色です。
題詠百首ということは参加することに意義があると理解し、筆者の場合は時間を課題にして詠みました。
これまで詠みたい時に詠んでいた歌とは趣向が異なり感覚印象むしろキーボードから出任せで詠んだところ、意外と面白くTBで繋がる利便さも堪能しました。
自作100首で放置するのも勿体無く公開して間もないある日の100近いIP・576PVには正直驚きました。

私は、結社には属さずに気ままな投稿で短歌を楽しんでいる素人です。
とかく深考した末の短歌は掲載されず、情景、気持ちの発露のような歌が選ばれます。
ところがいざ選者になってみるとその理由がかすかに理解出来るようになりました。
街中に溢れるキャッチコピーではありませんが、夢見る夢子、夢夫もそれなりの癒しがあるのですが、やはり短歌は文字数に限定されるように、スピード、生活観、人生への苦悩、死生観、楽観、希望、を読み込むのが秀作だと考えます。
文学的な論法よりも強烈な心で作者の人生経験を31文字で表現した歌を選択することにしました。

このように選者の趣味思考主観で鑑賞するものを印象批評と表現します。
まだ、歌が出揃っていませんが追加しながら鑑賞していきたいと思います。
尚、このブログへの、出会系、アダルト系のTB、コメントはご遠慮ください。
それらの既TB、コメントは全て削除しましたのでご了承ください。


印象批評 029:草

2006-03-20 | Weblog
侵略に美学あるごと丈高く泡立草の黄に咲き乱る・・髭彦

(侵略と現して過言ではなく泡立草の花粉は国民病と化した)


矢野が打つ赤星走る金本だ江草が投げる六甲おろし・・畠山拓郎

(今年も優秀の気配だが続くとなぜか熱冷める)