春雨じゃ

短歌を少しだけ。

驟雨のやうに突然詠んだり。

集中豪雨のやうにまとめて詠んだり。

印象批評 017:医

2006-03-18 | Weblog
こころ病む患者(ひと)看る医師の時として自ら病むごと見ゆることあり・・髭彦

(伝染するのか伝染させているのかわからないが)

主治医には内緒にしてる本当はお酒で薬を飲んでいます・・草野つゆ

(いいんですよ、治らなくても、好きな酒を飲んで死ぬなら)

顔のない医者に寿命を決められてその通り死ぬための薬だ・・きゅーりをこのむ

(そうだ、顔のない医者の寿命計画に乗せられてイルノダ)

海亀も更年期にはのぼせると医学辞典に載ってるらしい・・新井蜜

(やはり、そうであったか)

歯を削る 不快な音に 耐えかねて 思わず医者の 指かみしめた ・・改行やたら好きな人

(指は削れたか?)

血圧には薬より散歩と言いくれし老医師逝きて廃院となる ・・原田町

(一代限定と決めれば無欲で潔い人生になる)





印象批評 0014:刻

2006-03-18 | Weblog
春風のやや温(ぬる)くして夜は沈む逢魔が刻はまさにこのとき・・船坂圭之介

(黄昏は逢魔が刻、こちらよりあちらで待つ人が多くなり時空の狭間で迷わぬよう)

刻々と現在(いま)から過去となり行ける未来も尽きて土に帰る日・・髭彦

(非情にも世代は交代して逝く)

君が乗る時間帯にもマーカーで印を入れたバス時刻表 ・・天野寧

(粋を解さぬ浮世であるゆえくれぐれもストーカーと誤解されぬ温度で君を)

我捨てし母への恨み刻印のごと四季のはざまに浮かびて消える・・翔子

(何年生きれば母を許せるのか自己との闘いである)

印象批評 0013:クリーム

2006-03-18 | Weblog
ホイップクリームを泡立てながら考えているのは嫌いな誰か..NOTHING WORKS

(力を込め集中すれば立派なクリームになるだろう)

壮大な シュークリームをほおばった 中味は逃げて 皮だけ食べた・・改行やたら好きな人

(改行すれば意味が途切れるが作者はそれが好きらしい。控え目もしくはせっかちはいつでもこのようになる)