春雨じゃ

短歌を少しだけ。

驟雨のやうに突然詠んだり。

集中豪雨のやうにまとめて詠んだり。

2006-06-25 | Weblog
何人の子があるのかと問う母に名を並べれば指折り数へ

ベッドより落ちて額にバンソウコウ紫色の顔で迎えし

原因も結果も忘れ梅雨晴れの母は記憶を巻き戻し訊く

手を振ればまた会いに来て気をつけて言い終えぬ間に母は眠りぬ

母は母子は子のままで加齢する白い紫陽花夏至の短く



印象批評 72:箱

2006-06-15 | Weblog
ぎっしりとダンボール箱に詰め込まれ送られてくる故郷(ふるさと)の春・・ドール

(あなたのふるさとの春の産物はなんだらうか、宅配の発達で翌日には送られてくるようになったが、昔は一週間かけて運ばれたりしたものだ)

印象批評 71:老人

2006-06-11 | Weblog
老人性痴呆すなはち認知症そぞろ気になる日夜なりせど・・船坂圭之助

(呼び方をどう変えようが気になる。あるいは夢でそうなったりすると目覚めが悪く誰かに話し掛けて確認したいが生憎独居だったりすれば不安がつのる。だが、心配不要。惚ければ心は生まれたままの自由になれる。惚けたあとのことなど知ったことでは無い)
       
昼前の公園なぜか老人のぽつり背中が忘れられない・・水都blog

(老人の背中に孤独感を感じたのだろうか。もしくは作者自身の寂寥感だろうか)