
11/19(日)、「月刊おはなし図鑑」を年内で休止に入ることを発表。
「【お知らせ】トークイベント「月刊おはなし図鑑」の終了と、今後について。」
そして、11/29(水)の「月刊おはなし図鑑」第59回も告知。
「【お知らせ】トークイベント「月刊おはなし図鑑」第59回 ゲスト:よしこ(月刊おはなし図鑑 元相方)[11/29(水) 19:30 ぺがさす荘]」
告知が深夜だったので、気付いたら日付を越えていました。
本当ならもっとみんなが見やすい時間に告知したかったのですが…まあ仕方ない。
以前、古着屋の経営者でありながら新潟県内外で様々な音楽イベントも企画してきた浜浦さんとお話ししたことがあるのですが、浜浦さんはネットでの情報発信のテクニックに詳しい方でした。
僕はそういう気持ちでネットを利用していないのであまり興味のない話かと思いきや、浜浦さんは話が上手くて引き込まれ、その中で一つ心に残った話がありました。
というのも、ネット利用者が増えて情報が埋もれがちな現代において、情報発信のコツは、毎日決まった時間に投稿すること。
そうすると、次第に気になった人が決まった時間に「そろそろ投稿されるかな」と興味を持ってくれやすくなるとのこと。
この技術、僕は情報発信のためではなく、生活リズムの安定のために役立つなと思いました。
なので本当は毎日決まった時間にSNSやブログを更新したいのですが、発達障害で気持ちも生活リズムも安定させるのが難しい自分はなかなか出来ず…まあ、これは今後の課題です。
さて、話は戻って、「月刊おはなし図鑑」の終了を発表しましたが、書き残したことをちょっと書いていきます。
まず、「月刊おはなし図鑑」の自分の中での最大の反省点は、いわゆる「一般人」の人達を無責任にゲストに呼んでいたこと。
「月刊おはなし図鑑」には、ミュージシャン、アイドル、俳優、お笑い芸人、映画監督など、基本的に普段から自分の顔と名前を出しているゲストを呼んでいますが、初期には自分の知り合いの一般人の人を呼ぶこともありました。
もちろん、出てくれた人達には感謝していますが、ちょっと安易に知り合いを人前に出してしまっていた反省があります。
そもそも表現者が人に感動を与えたり、例えば障害者のパフォーマーが社会を動かすのは事実だし立派なことですが、同時に人前に立ち人の目に晒されることには危険が伴うと思うのです。
だからこそ人前で表現する道を自らの意志で選ぶには覚悟が必要ですが、もし第三者が誰かを人前に引っ張り出すならそこにはある種の暴力性が伴うこと、そこに対して責任を取れないならするべきではないと思っています。
これは出てくれた人達に対して何か言いたいわけではなく、軽い気持ちで知り合いを呼んで、そこに甘えていた自分への反省です。
なので今後は、プロアマ問わず普段から人前に出ている人しか呼ばないつもりです。
そういう意味で、元相方であるよしこも一般人であり、そこが自分の最大の反省点だし、一人で続ける選択をした理由です。
それでも、よしこと続けてきた時間は大切な思い出なので、最後にもう一度だけ、一緒にトークをすることにしました。
それともう一つ、「月刊おはなし図鑑」を休止する最大の理由は、自分の生活を大事にしたかったからです。
そもそも僕も一般人、しかも精神疾患がある人間だし、今の自分は生活リズムを安定させるために何年も苦労している上に休職中なので、これから長い時間をかけて社会復帰していく必要があります。
そして今は、地域活動支援センターに通って自分の生活を変えようとしている大事な時期なので、まずはそこに集中して、無理してイベントを続ける必要はないと考えました。
とはいえそういう人間でも表現活動をしたっていいと思うので、まずは自分の生活に集中して、落ち着いたらまた再開する、という道を選びました。
イベントの主催者として、売れたいとか目立ちたいとか勝ちたいとか上に行きたいとか、そういう欲望や執着はもともと少ない方でしたが、年を取るごとにさらにどんどん削ぎ落とされて身軽になっていく感覚があります。
休止中にもっと身軽になって、その上でトークが好きという純粋な気持ちだけになって、再開できればいいなと思っています。
そんなこだわりよりも、まず大事なのは自分の生活だし、それにエンターテインメントをするのもいいけれど、それよりもまず意識を向けるべき大切なものは世の中にもっとたくさんあるとも気付きました。
そもそも今の世の中、プロアマ問わず「エンターテインメント」は飽和状態にあるので、そこで無理して何かする意味って何だろうか、もしするなら本当に心からやりたいことをするべきではないか、みたいな気持ちがあります。
ちょっと大袈裟な話になりますが、人間の欲望って果てしなくて、やりたいことを全部やろうとしたら時間もお金もいくらあっても足りないし、エネルギーの使用量もどんどん増えていくじゃないですか。
なんというか、今の文化とか文明とか、ここでみんなでいっせーのでで立ち止まって、ちょっとだけ後退する勇気も持つべきなんじゃないか、みたいな気持ちが最近あります。
どんどん新しいものを作って売り込んで結果を出して、という終わらないレースから降りる勇気。
無理すればできるかもしれないことを諦めて無理しない範囲だけで楽しめることを探す生き方。
それをコロナ禍みたいな強制的な規模縮小じゃなくて、自分の意志で選ぶ。
その気持ちをまずは「月刊おはなし図鑑」を休止することで示して、その上で自分は何をするべきか、じっくり考えようと思います。

11/29(水)、「月刊おはなし図鑑」第59回までのカウントダウン!
11/20(月)、本番9日前は、シネ・ウインドから。