日本代表の哲学者「田辺 元」←他力本願
▶敗戦後の『田辺 元』は自力に対する他力を語った
他力としてのアメリカという考えとも響きあう
他力本願
彼は
「天皇は引退して貧と無の象徴となることを望んだ」
「皇室財産を貧しい人々の救済に当てるよう勧めた」
▶一般にイメージされている吉田首相の傲慢で
人を食ったような
占領軍とも対等に渡り合ったと言う姿は神話にすぎません
帝国ホテルのGHQのウイロビーの部屋へ
裏庭から忍ぶようにしてやってきたりしたよ
裏階段を上がってくる吉田さんとバッタリが何度もあったな
ウイロビーが事務一切を取り仕切っていた
「知られざる日本占領 ウイロビー回顧録」番町書房
報道機関はじめオールジャパンでアメリカにすり寄った
重光は
「占領軍に対するこびへつらい」を厳しく批判した
さらに重光は
「天皇も責任が無いということをご自分で語られることは
すべきではない」
動きを批判しています
「重光葵 日記」
「結局日本民族とは自分の信念を持たず
強者に追随して自己保身を計ろうとする三等、四等民族
ではないか」
「節操もなく自主性も無い日本民族は過去においても
中国文明や西欧文明を漂流していた」
「そして今日、戦勝敵国に追随してこれを歓迎し
マッカーサーをまるで神様のようにあつかっている
その態度は
皇室から庶民にいたるまで同じだ」
「日本民族は信念を持たず迎合して自己保身をはかろうとし
強者に追随して行くだけの浮き草民族なのだろうか?」
「気持ちが変化し先が見通せなくても三千年の因習が
物をいうはずだ」
では日本は今、敗戦後70年、自尊心を取り戻したでしょうか?
残念ながら取り戻した時代に入っていません
重光のような矜持の政治家はいるでしょうか?
居ないでしょう、はるかに悪くなっているのです
次は
「昭和史」(平凡社)半藤一利著
「進駐軍に対する特殊慰安施設がつくられ慰安婦募集が
いいですか、終戦の三日目ですよ」
「内務省の橋下警備局長が18日、各府県の長官(知事)に
占領軍のためのサービスガールを集めたいと指令をあたえた」
「池田さん(大蔵官僚、首相)の『いくら必要か』の質問に
野本さん(特殊慰安施設協会副理事長)が『一億円ぐらい』
と答えると、池田さんは
『一億円で純潔が守られるのなら安い』といわれた」
「慰安施設は27日には大森で開業し
1360名の慰安婦がそろっていたと記録に残っています」
歴史上、敗戦国は多々あります
占領軍のために街に出没する慰安婦はある
しかし
警備局長や首相となる国の中核人間が率先して
戦勝国のために慰安婦施設をつくる国が
あったでしょうか?
この頃の辞世の句
『秋風の しみてやせたり 妻の顔』重光葵(哀吟)
『悔いも亡く怨みもなくて行く黄泉』松岡洋右(あったということ)
『大ばくち身ぐるみ脱いですってんてん』甘粕正彦満州影の支配者
【チャールズ・ウイロビー】
GHQ参謀第二部長
「CIA」の設立にも関与
引退後スペイン独裁者フランコの顧問
《引用:「戦後史の正体、1945~2012」孫崎享著 創元社》
《引用:「敗北を抱きしめて」下 ジョン・ダワー著 岩波書店》