「TTP」をどう捉えるか?FRA40~44頁
出所:ミレヤ・ソリス(ブルッキングス研究所シニアフェローFRAJ
Mireya Solis
「Japan Boosts the Trans -Pcifc Partnership」
各国が抱える問題の全てを決着させるにはまだ時間がかかる。
あらゆる懸案を巡って合意が形成されるとは考えにくい
7月末にベトナムの政治指導者はワシントンを訪問した
TTPにまつわもんだいがm話し合われたのはあきらかだ
特に
複数の国から輸入した原料や部品を集めて作られた製品の
原産地をどう規定するか
原産地規制を巡って両国が了解形成を試みている、明らかだ
注:
(中国産の布や糸で作られる服や靴などはメイドインベトナム
として輸出されている
中国産の糸を使ったベトナムの縫製品は、
TTP参加国の製品ではなく関税免除の対象にはならないとされ
この場合、ベトナムにとって、縫製品の輸出拡大を期待できない
こうして、原産地規制が問題化している)
この他にも米通商代表部USTRが
(2012.5.に医薬品の知的所有権を保護しながら、TTPパートナー
諸国への市場アクセスを拡大して行くという内容の)
医薬品に関する市場アクセスの意見書を発表して以降
知的所有権に関する問題は
この一年にわたって進展が見られない
立場をめぐるギャップは埋まっていない
非常に重要なアジェンダを依然として議論している状態にある
一方我々は日本に対しては
かってないレベルでの貿易の自由化を求めている
仮に日本宿題をこなし、適切な準備をして
次の交渉に臨んだとしてもそう簡単に決着するとは考えにくい
7月の会合が日本にとっては最初に参加し会合だったこと
これまでの交渉内容にキャッチアップしなければならない
ことも考慮すべきだ
テクニカルな妥協が成立する領域は限られている
それが貿易交渉というものだ
交渉当事者間の立場に大きな開きがある場合には
もっと高い意思決定レベル・政治レベルでのコミットメントが
必要になる
TTPの際立った特色は、非常に野心的なハイレベルの目的を掲げ
(貿易領域を超えた)あらゆるものを交渉テーブルに載せる
と表明していることだ
TTPはこれまでの貿易合意とは違って
ほぼ全面的な関税の撤廃を求めている
これまでの貿易合意や自由貿易協定ではセンシティブな
産業部門の関税を例外措置として簡単に認めさせることが
できたために、合意そのものが損なわれてきた
「WTOプラスアジェンダ」は
単にTTPだけに関わる議論を超えた大きな論争を巻き起こし
ている
とはいえ北米自由貿易協定NAFTA以降の
ほぼ全てのFTA(自由貿易協定)は何らかのWTOプラスルール
を盛り込んできた
これは
WTO(世界貿易機関)の交渉ラウンドが
事実上停止していることの裏返しだ
ウルグァイラウンド以降
貿易と投資ルールを刷新する交渉は実を結んでおらず
ルールの見直しが前回行われてからすでに20年近くが
経過している
当然
WTOで定義されている以上のルールが必要になっている
だが
ドーハラウンドに動きはなく
ラウンドを妥結に持ち込める可能性は事実上存在しない
このため
TTPを貿易交渉と捉えるか、経済統合の試みと捉えるかが
人によって違ってくる
私は
経済統合へと向かっていると感じている
なぜ貿易以外のルールが議論されているかは
それが経済統合の試みとらえられているからだと思う
筆者は左から2人目の女性
▶︎付記
武器輸出三原則浮上も、使用部品の生産国が問題化
佐藤千矢子 毎日新聞政治部論説委員
佐藤千矢子
「武器輸出三原則の動きが加速!」
例:F35戦闘機をアメリカがイスラエルへ輸出する時
日本製部品が使用されておるので武器輸出三原則が壁
日本で緩和されねば輸出できない←複雑な関係