政府は30日、平成24年度の文化勲章を映画監督の山田洋次(81)、ノーベル医学生理学賞が決まった幹細胞生物学の山中伸弥(50)、国際法学の小田滋(88)、美術評論家の高階秀爾(80)、日本画家の松尾敏男(86)、植物分子細胞生物学・植物バイオテクノロジーの山田康之(80)の6氏に贈ることを決めた。
庶民の笑いと涙をすくいあげてきた。
昭和44年から始まった「男はつらいよ」シリーズは、46作を監督したライフワーク。
「(主演の)渥美清さんが生きていたら、きっと喜んでくれたでしょうね」と、しみじみ語った。
29年に松竹大船撮影所に入社し、助監督を経て36年に監督デビュー。
松竹の専属契約監督として娯楽映画を量産した。
高倉健さん主演の「幸福(しあわせ)の黄色いハンカチ」(52年)、教育をテーマにした「学校」(平成5年~)シリーズなど社会を見据えた作品も多い。
「もっと高級な映画を作りたいけど大衆路線なんだから-という(半端な)気持ちで作ったつもりは全くない」と、半世紀にわたって大衆映画と向き合ってきた矜持(きょうじ)をのぞかせる。
渥美さんが平成8年に亡くなったとき、監督人生に終止符を打つことも考えたが、その後も時代劇「たそがれ清兵衛」(14年)、吉永小百合さん主演の「母(かあ)べえ」(20年)など意欲作を次々に発表してきた。
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