■時価1兆1700億円
東京証券取引所は5月29日、サントリーホールディングス(HD)の清涼飲料子会社サントリー食品インターナショナル(東京)の上場を承認したと発表した。
上場予定日は7月3日。
予定する新株発行で1株当たりの発行価格を3800円と想定。
株式の時価総額は約1兆1700億円となる計算で、今年最大の上場案件となる。
国内飲料業界の時価総額では、キリンホールディングスに次ぐアサヒグループホールディングス(約1兆2000億円)に匹敵する規模。
公募価格は6月24日に決める。
サントリー食品インターナショナルの新株発行に伴う資金調達額は約3300億円に上る。
サントリーHDは保有株の一部を売り出し、約1000億円の資金を調達、子会社上場後も約6割の株式を持つ見通し。
■M&A案件を発掘
今回の上場には、調達資金を海外事業の強化などに充てたいという意図がある。
飲料各社は、少子高齢化やアルコール離れによる国内市場の縮小に危機感を強め、海外市場に活路を求めつつある。
成長著しい新興国に狙いを定める点も共通しており、海外市場での競争は激しさを増している。
それだけに業界内では「上場はサントリーの存在感や知名度が高まり、国内外のM&A争奪戦でも有利に働く」(飲料メーカー関係者)と警戒する声が多い。
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