狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

『空の中』/有川浩

2019年08月29日 21時17分39秒 | 小説・本に関する日記



 昨日の夜は、有川浩の小説『空の中』を読み返していました。

 日本初の超音速旅客ジェット機「スワローテイル」が高度2万メートルを試験飛行中に突如爆発炎上する事故が起きる。
 続いてスワローテイルの事故空域を飛行実験中の航空自衛隊所属のF15Jイーグル2機編隊が同じく高度2万メートルで1機が爆発炎上する。
 生き残ったほうのパイロットの証言は奇怪なものだった。
 スワローテイルの開発にあたっていた日本航空機設計の事故調査委員にそのパイロットは「事故空域に連れて行く。話は現場を見てからだ」と言う。
 高度2万メートルの事故現場に何があるのか?

 事故で亡くなった斉木三佐の息子・斉木瞬は海で海月のような奇妙な生物を見つける。
 「フェイク」と名付けたその生き物は携帯電話を介して拙いながらも意思疎通ができる。
 瞬の幼馴染の佳江は未知の知的生命体であるその不思議な生き物を大学に預けるべきだと主張するが、瞬は天涯孤独の寂しさを埋め合わせるかのようにその生物を可愛がって手放そうとしない……。

 SF小説です。






 間違ったことを間違ったまま突き進んでも正解にはたどり着けない。
 でも間違っていることは分かっているのだけれども他に進む道が分からないから間違ったまま突き進むしかない。
 と、思ってしまった男の子の物語。
 そして、大人の分別ある対応と子供の独り善がりな行動についてのお話です。

 勿論、有川浩の小説のお約束、甘々なお話もあります。
 面白いですよ。
 お勧めであります。



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