狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

私はもはや快楽と憂苦とを区別しなかった。それは等しくどちらも私に苦痛を与えどちらも甘美であった。

2017年06月29日 13時07分29秒 | 知人、友人に関する日記







 先日。体力を使う仕事をして疲れ切ってふらふらと歩いて帰宅していた時のこと。
 汗でどろどろになってしまって恥ずかしかったのですが、人に会うわけではなくお店に入るわけでもなく人気のない道を真っ直ぐ自宅に帰るのだから良いではないか。と思っていたのです。
 しか~し。そんな時に限って狙いすましたかのように友人達が待ち伏せしていました。orz。
 君達。事前に連絡を入れなよ。お願いだから。私にも都合があるのだよ。暇ではないのだよ。そしてもう夜は更けているのだよ? こんな時間に何事かね?

 友人達は、「夜遊びのお誘いなのです!」「今宵は我等と遊ぶのです!」「一緒に来てもらいます!」「問答無用なのです!」と言うのです。
 友人達は一人の時はおとなしいのに4人揃うと変てこな方向で息がぴったり。私に隠れて台詞回しの練習でもしているのかしらん?
 私はお仕事で疲れているのです。そして汗まみれなのです。なので残念ながらお誘いくださったのはありがたいのですが今日は帰らせていただきます。と申し上げました。
 すると友人達は、「汗まみれ? くんかくんか」「〇〇(←私の本名)が汗臭い……。くんかくんか」「獣の匂いがしますよ。くんかくんか」「良い獣臭さなのです。くんかくんか」と述べながら私の匂いを嗅ぐのです。
 獣の匂いとか述べるのは止めてください。そして匂いを嗅ぐのも止めてください。
 「む? 〇〇が汗の匂いを嗅がれて恥ずかしがっているぞ。くんかくんか」「〇〇が恥じらっている。くんかくんか」「〇〇が恥じらう姿は珍しいぞ。くんかくんか」「愉快愉快。くんかくんか」
 繰り返しますが匂いを嗅ぐのを止めてください。そして私は疲れていて帰りたいので帰ります。
 「む? 問答無用と述べたはず?」「有無を言わさず君を拉致します!」「そして今宵は我等と遊んでもらいます!」「観念するのです!」
 友人達は私の周囲を取り囲んで私の退路を断ちました。そして尚も私の匂いを嗅ぐのです。やめて。

 その日は重たい荷物を持っていてしかも疲れていました。それでも全盛期の私ならば友人達の包囲を突破しようと試みたことでしょう。
 しかし私はもう全盛期のスピードはありません。
 友人達の包囲を突破することは諦めて、私・狐は友人達の軍門に下りました。
 哀れなる哉。為す術無き者。流れ流れて何処に行く。orz。
 「シャワーを浴びることが出来るところに連れていってあげます!」「服も用意しましょう!」「そして今宵は夜通し我等と遊ぶのです!」「観念するのです!」 
 さすがは我が友人達。用意周到。そして人の都合などお構いなしに清々しいほど欲望に忠実で尚且つ容赦ない。天晴な生き方です。


 その夜は某所で友人達と夜通し遊んでしまいました。
 気力の限界と体力の限界のさらに先の世界を垣間見ながら友人達との熱い遊びに興じてしまいました。

 無念であります。



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