狐の日記帳

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『エンジェル ウォーズ』

2019年07月30日 15時32分26秒 | 映画・ドラマに関する日記





 昨日の夜は、映画『エンジェル ウォーズ』のDVDを観ていました。

 時代は1950年代。
 主人公の少女は母親を失い全財産を妹と共に受け継ぐが、財産を狙う継父に無理矢理精神病院に入れられてしまう。
 そして5日後にはロボトミーの手術を受けることになってしまう……。
 少女は同じ施設にいる4人の少女と協力して病院を脱出しようとするのだが……。

 監督は、ザック・スナイダー。
 出演者は、エミリー・ブラウニング、アビー・コーニッシュ、ジェナ・マローン、ヴァネッサ・ハジェンズ、ジェイミー・チャン、カーラ・グギノ、オスカー・アイザック、ジョン・ハム、スコット・グレン、など。



 一風変わったアクション映画です。

 主人公の少女は精神病院に入れられて5日後にはロボトミーの手術を受けて記憶を全て失ってしまう。
 この設定を説明した後、舞台はポンと飛んでしまいます。
 少女の妄想の世界と解釈(別の解釈も可能ですが)される娼館が舞台となります。
 ここでは主人公の少女は娼館に売り飛ばされて入ってきて数日後には大金持ちの相手をさせられるという状況となります。
 現実と似たような状況設定で少女はそこから脱出を図ります。
 少女はダンスのレッスンを受けている時、自分のダンスが人を魅了する力があることに気が付きます。
 娼館から脱出する為の道具を盗み出すミッションに彼女は自分のダンスを利用します。
 それで、彼女がダンスを始めるとまた舞台はポンと飛んでしまいます。
 ここでアクションシーン。
 ミッションが提示されてミッションを妨げる相手と戦って必要なアイテムを手に入れます。


 過酷な状況から妄想世界に逃げ込んでその妄想世界では精神が緩和できないほど過酷な状況に陥るとさらにもう一段深い妄想世界に入ってしまう。
 2段階の妄想世界。
 現実界では何が起こっているのかはほとんど提示されません。現実界で何が起こっているのか想像すると辛いです。
 アクションシーンが主体となる第2の妄想世界では明らかに第1の妄想世界よりもきついことが現実で起こっているはず。明示はされていませんが暗示はされています。

 現実で起こっていることを少しぼやかして表現しているのが第1の妄想世界。
 現実で起こっていることを少しぼやかして表現するだけではまずいのでかなりぼやかしているのが第2の妄想世界。

 なのですが、主人公が認識している世界と捉えるだけでなく、他の人が主人公のことを語っていると捉えることもできます。
 酷い目に遭った少女がいる。この少女を説明しようとして彼女が精神病院に無理矢理入院させられたところまで説明したのだけれども、それから先は酷過ぎてまともには説明できなかった。だから例え話を使った。それが娼館のシーン。しかし少女がダンスを踊るシーンは例え話であってもどん引きになるような酷い話になるからさらに例え話を使った。それがアクションシーン。とも考えられます。


 映像は凄く良いですよ。
 スローモーションを多用してスピード感と力を表現していて面白いです。
 音楽も素敵でした。


 面白かったですよ。





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