2007直江津集合(2) 今年も渋峠を越えるより
去年同様R292で県境を越えるか、それとも関田峠を越えるか悩んでいた僕の背中を押してくれたのはらんたさんだった。
僕がどうするか悩んでしまったのは、(何もしていないとはいえ)やはり幹事として19時までには集合地である船見公園に着いていたいと思ったからだ。普通で考えれば多分19時には間に合うと思う。ただそんなに余裕があるというわけでもない。何かトラブルがあれば19時を過ぎてしまうこともあるだろう。ならば余裕を持って集合場所に着けるようR292にしておいたほうがいいのではないかと思ったのだ。
そんなふうに悩む僕にらんたさんが言ってくれたこと。「体力的に何とかなりそうであれば行っておいたほうがいいよ。とりまとめとかは誰かに頼んでおくよ」
これは本当にありがたいことばだった。関田峠は僕にとっては走っておきたい憧れの峠。やはりここは少し無理をしても行っておくべきだと思った。体力的に何とかなりそうな自信は実はそんなにあったわけではないのだけれども(汗)、なんとか頑張ってみようと湯田中のコンビニでらんたさんと別れて関田峠に向かって走り出した。
走り出すとやはり暑さと強い陽射しがこたえる。それに何より平地でペダルを踏むのがとてもきつい。少し向かい風ということもあったのかもしれないけれども、せいぜい25kmくらいでしか走れない。だからR292から離れるときは少し緊張した。本当にこのまま行ってしまっていいの?まずくないか?と。
R292から離れてからの数kmはとくにきつかった区間だった。自販機で冷たいジュースを購入し、おそらくそこが最後と思われるコンビニではアイスを食べて体を冷やした。
だけれども景色がこんなふうに変わってくるにつれて、だんだんと元気が復活してくるのが自分でもすごく不思議だ。もちろん元気が復活したからといって早く走れたりするわけじゃないんですよ。体が楽になったりするわけではないんですよ。でも、「頑張ろう、頑張れる」という気持ちが自然と出てくるのだ。
思っていたよりもきつかったのだけれども、関田峠への道は上っていて楽しかった。ひっそりとしていて山深いのだけれども、でも開放感があって、昔ながらのサイクリストが好む要素にあふれた峠道のように僕には感じられた。
あの稜線のどこかの鞍部までもうひと頑張り。
そしてようやく16時38分に関田峠着。渋峠を上れたことも嬉しかったけれども、渋峠を越えたあとにこの関田峠を越えられたことはもっと嬉しかったかもしれない。場所的に簡単に来れる峠じゃないですからね。
関田峠からは日本海へ向かってダウンヒル。
で、これがまたすばらしかった。
秋を感じさせるススキ越しに新潟平野とうっすらとした日本海が望めた。
そして角度を変えると、
眼下に光ヶ原牧場。
うまく説明できないんですけど、自転車で出会うこういう風景って大好きなんだよなぁ。
そんなわけで時間的な余裕がそんなにあるわけでもないのに、下りながらも何度かとまって写真を撮った。
そして快適な下りを楽しみながら少しずつ高度を下げていった。
ちなみにこの関田峠の新潟県側の下りは、今まで僕が走って来たなかでかなり上位にランクする下りだと思う。今まで僕は結構な数の峠を下ってきたと思うけれども、これ以上快適で楽しめた下りをぱっとは思い出せないんですよね。もちろんあるのかもしれないけれども、すぐには思い出せない。だから本当にかなり上位に来るんじゃないかと思う。ここを今回同じく下られたテツさんとゆともさんはどんなふうに感じただろうか?
さて、関田峠を下り終えたらいよいよ日本海に面した直江津の船見公園まで最後の走り。でも18号を目指したつもりなのに、気づいたら見当違いなところを走っていた。
そうこうしているうちに落陽が近づく・・・。
このときまで僕は集合時間の19時までに船見公園に着ければいいと思っていたけれども、この黄昏た光りに包まれた光景を見てなんとしてでも太陽が日本海に沈む前に船見公園にたどり着きたいと思った。
気持ち的に少し焦り気味に18号に戻る道を何回か人に尋ね、ようやく18号に戻ってからはとにかくひたすらペダルを漕いだ。ここに来て追い風に変わっているのがとてもありがたかった。
そして、これが船見公園にたどり着いたときの太陽。まさに今、雲ひとつない日本海の水平線に沈まんとするところだった。
船見公園では先に到着していた仲間たちが出迎えてくれた。だんだんと公園に近づきながら、遠くに見える仲間の姿がはっきりしていく、計ってしまえばおそらくほんのわずかであろう時間がすごく感動的だった。
まさに日本海に沈まんとする夕陽を見ながらの乾杯。自分の力でこんなに遠くまで走って来たというじんわりとした静かな達成感を確かにそのとき共有していたように思う。みんなとても満足そうな顔をしていたから。
ただひとつ残念だったのは、このイベントの幹事であり、ほとんどすべての準備(&取りまとめ)をしてくれたmasaさんが家庭の事情のためにDNFになってしまったこと。今回は残念でしたが、また来年?ぜひ日本海に沈む夕陽を皆で見ましょう。他にも今回参加したくてもできなかった何人かの人と一緒に。
さて夕陽が日本海に姿を消す直前にTETさんが到着。なんでも直江津まで残り8kmという場所で痛恨のパンクに見舞われてしまったとのこと。しかし骨盤骨折から復活してわずか数か月のあいだに真夏の伊豆一周と渋峠を越えての日本横断。すごすぎですよね。
それから19時になる数分前にtanyさんが到着。朝3時の出走で、碓氷峠と浅間山の麓を越えて、さらに渋峠を越えて時間内での完走。おそれいります。さすがとしか言いようがありません。
そして19時を過ぎたほんの数分後に直江津港が集合場所だと勘違いをしていたという潮こんぶさんが到着。
この時点でまだ走っている参加者が二人いたのだけれども、まだまだ到着まで時間がかかりそうだったので、ひとまずここで25日19時直江津集合!のとりまとめ。このとりまとめはTETさんがしてくれました。僕はホントに何もしない幹事で・・・。すみません。
19時の集合には間に合わなかったいっしーさんとikedaくんも無事に日付が変わる前に直江津に到着しました。
ナイトランを含むこんな長距離を走るイベントで、大きなトラブルなく全員が無事に完走することができたのだから、この2007直江津集合!のイベントは大成功だったんじゃないかって言っていいと思う。僕は何もしない幹事だったけれども、サイコーの天気に恵まれて何の事故もなくイベントが無事に終了したことはやっぱり素直に嬉しいしホッとしています(笑)
それから今回はブログ上、それからSNS上でたくさんの方から応援を頂くことができました。そうした応援の数々は走っているものにとってとても勇気づけられるものでした。ありがとうございました。
あと忘れてはいけないのが、自転車での参加ではなかったけれども直江津まで来てくれたこづゑさん、Carmenさん、DLYJくん。この3人はある意味、自転車で走った人たちよりもすごいかもしれないと僕は真剣に思ったりしています。ありがとうございました。
最後にひとつ、個人的な心残り。それは渋峠から関田峠へのアプローチで奥志賀林道を走らなかったこと。奥志賀林道もやはり前々から自転車で走っておきたい林道ではあったのですが、補給ポイントがまったくないという理由で今回は走ることを諦めたのですが、そんな奥志賀林道をゆともさんはきっちり走られてました。すごい。来年もしまた直江津を目指すのであれば、ぜひとも奥志賀林道をコースに入れたいと思います。
さて2008年も直江津集合は実現するのだろうか?もしかしたら今度は僕が誰かにマイクを渡す番・・・?
湯田中コンビニ 14:00出走
関田峠 16:38着 324.11km AV20.9km
直江津 18:21着 360.81km 21.6km
去年同様R292で県境を越えるか、それとも関田峠を越えるか悩んでいた僕の背中を押してくれたのはらんたさんだった。
僕がどうするか悩んでしまったのは、(何もしていないとはいえ)やはり幹事として19時までには集合地である船見公園に着いていたいと思ったからだ。普通で考えれば多分19時には間に合うと思う。ただそんなに余裕があるというわけでもない。何かトラブルがあれば19時を過ぎてしまうこともあるだろう。ならば余裕を持って集合場所に着けるようR292にしておいたほうがいいのではないかと思ったのだ。
そんなふうに悩む僕にらんたさんが言ってくれたこと。「体力的に何とかなりそうであれば行っておいたほうがいいよ。とりまとめとかは誰かに頼んでおくよ」
これは本当にありがたいことばだった。関田峠は僕にとっては走っておきたい憧れの峠。やはりここは少し無理をしても行っておくべきだと思った。体力的に何とかなりそうな自信は実はそんなにあったわけではないのだけれども(汗)、なんとか頑張ってみようと湯田中のコンビニでらんたさんと別れて関田峠に向かって走り出した。
走り出すとやはり暑さと強い陽射しがこたえる。それに何より平地でペダルを踏むのがとてもきつい。少し向かい風ということもあったのかもしれないけれども、せいぜい25kmくらいでしか走れない。だからR292から離れるときは少し緊張した。本当にこのまま行ってしまっていいの?まずくないか?と。
R292から離れてからの数kmはとくにきつかった区間だった。自販機で冷たいジュースを購入し、おそらくそこが最後と思われるコンビニではアイスを食べて体を冷やした。
だけれども景色がこんなふうに変わってくるにつれて、だんだんと元気が復活してくるのが自分でもすごく不思議だ。もちろん元気が復活したからといって早く走れたりするわけじゃないんですよ。体が楽になったりするわけではないんですよ。でも、「頑張ろう、頑張れる」という気持ちが自然と出てくるのだ。
思っていたよりもきつかったのだけれども、関田峠への道は上っていて楽しかった。ひっそりとしていて山深いのだけれども、でも開放感があって、昔ながらのサイクリストが好む要素にあふれた峠道のように僕には感じられた。
あの稜線のどこかの鞍部までもうひと頑張り。
そしてようやく16時38分に関田峠着。渋峠を上れたことも嬉しかったけれども、渋峠を越えたあとにこの関田峠を越えられたことはもっと嬉しかったかもしれない。場所的に簡単に来れる峠じゃないですからね。
関田峠からは日本海へ向かってダウンヒル。
で、これがまたすばらしかった。
秋を感じさせるススキ越しに新潟平野とうっすらとした日本海が望めた。
そして角度を変えると、
眼下に光ヶ原牧場。
うまく説明できないんですけど、自転車で出会うこういう風景って大好きなんだよなぁ。
そんなわけで時間的な余裕がそんなにあるわけでもないのに、下りながらも何度かとまって写真を撮った。
そして快適な下りを楽しみながら少しずつ高度を下げていった。
ちなみにこの関田峠の新潟県側の下りは、今まで僕が走って来たなかでかなり上位にランクする下りだと思う。今まで僕は結構な数の峠を下ってきたと思うけれども、これ以上快適で楽しめた下りをぱっとは思い出せないんですよね。もちろんあるのかもしれないけれども、すぐには思い出せない。だから本当にかなり上位に来るんじゃないかと思う。ここを今回同じく下られたテツさんとゆともさんはどんなふうに感じただろうか?
さて、関田峠を下り終えたらいよいよ日本海に面した直江津の船見公園まで最後の走り。でも18号を目指したつもりなのに、気づいたら見当違いなところを走っていた。
そうこうしているうちに落陽が近づく・・・。
このときまで僕は集合時間の19時までに船見公園に着ければいいと思っていたけれども、この黄昏た光りに包まれた光景を見てなんとしてでも太陽が日本海に沈む前に船見公園にたどり着きたいと思った。
気持ち的に少し焦り気味に18号に戻る道を何回か人に尋ね、ようやく18号に戻ってからはとにかくひたすらペダルを漕いだ。ここに来て追い風に変わっているのがとてもありがたかった。
そして、これが船見公園にたどり着いたときの太陽。まさに今、雲ひとつない日本海の水平線に沈まんとするところだった。
船見公園では先に到着していた仲間たちが出迎えてくれた。だんだんと公園に近づきながら、遠くに見える仲間の姿がはっきりしていく、計ってしまえばおそらくほんのわずかであろう時間がすごく感動的だった。
まさに日本海に沈まんとする夕陽を見ながらの乾杯。自分の力でこんなに遠くまで走って来たというじんわりとした静かな達成感を確かにそのとき共有していたように思う。みんなとても満足そうな顔をしていたから。
ただひとつ残念だったのは、このイベントの幹事であり、ほとんどすべての準備(&取りまとめ)をしてくれたmasaさんが家庭の事情のためにDNFになってしまったこと。今回は残念でしたが、また来年?ぜひ日本海に沈む夕陽を皆で見ましょう。他にも今回参加したくてもできなかった何人かの人と一緒に。
さて夕陽が日本海に姿を消す直前にTETさんが到着。なんでも直江津まで残り8kmという場所で痛恨のパンクに見舞われてしまったとのこと。しかし骨盤骨折から復活してわずか数か月のあいだに真夏の伊豆一周と渋峠を越えての日本横断。すごすぎですよね。
それから19時になる数分前にtanyさんが到着。朝3時の出走で、碓氷峠と浅間山の麓を越えて、さらに渋峠を越えて時間内での完走。おそれいります。さすがとしか言いようがありません。
そして19時を過ぎたほんの数分後に直江津港が集合場所だと勘違いをしていたという潮こんぶさんが到着。
この時点でまだ走っている参加者が二人いたのだけれども、まだまだ到着まで時間がかかりそうだったので、ひとまずここで25日19時直江津集合!のとりまとめ。このとりまとめはTETさんがしてくれました。僕はホントに何もしない幹事で・・・。すみません。
19時の集合には間に合わなかったいっしーさんとikedaくんも無事に日付が変わる前に直江津に到着しました。
ナイトランを含むこんな長距離を走るイベントで、大きなトラブルなく全員が無事に完走することができたのだから、この2007直江津集合!のイベントは大成功だったんじゃないかって言っていいと思う。僕は何もしない幹事だったけれども、サイコーの天気に恵まれて何の事故もなくイベントが無事に終了したことはやっぱり素直に嬉しいしホッとしています(笑)
それから今回はブログ上、それからSNS上でたくさんの方から応援を頂くことができました。そうした応援の数々は走っているものにとってとても勇気づけられるものでした。ありがとうございました。
あと忘れてはいけないのが、自転車での参加ではなかったけれども直江津まで来てくれたこづゑさん、Carmenさん、DLYJくん。この3人はある意味、自転車で走った人たちよりもすごいかもしれないと僕は真剣に思ったりしています。ありがとうございました。
最後にひとつ、個人的な心残り。それは渋峠から関田峠へのアプローチで奥志賀林道を走らなかったこと。奥志賀林道もやはり前々から自転車で走っておきたい林道ではあったのですが、補給ポイントがまったくないという理由で今回は走ることを諦めたのですが、そんな奥志賀林道をゆともさんはきっちり走られてました。すごい。来年もしまた直江津を目指すのであれば、ぜひとも奥志賀林道をコースに入れたいと思います。
さて2008年も直江津集合は実現するのだろうか?もしかしたら今度は僕が誰かにマイクを渡す番・・・?
湯田中コンビニ 14:00出走
関田峠 16:38着 324.11km AV20.9km
直江津 18:21着 360.81km 21.6km
天空へ向かって走っていく感じが写真から伝わってきました。
大作完成ですね♪
楽しませてもらいましたm(__)m
「幹事だから」という理由で関田峠をキャンセルされず安心しました。何しろ全員が参加者ですしね(^^)それにきっちり集合時間に間に合ってますし全然OKですよ!
このオフが大成功したのは幹事のお二人(それもお二人とも去年完走されて実績作りしてますね)のお陰です。また集まった仲間と参加出来なかったけど色んな手段で応援してくれた皆様全員で作り上げた素晴らしいオフだったと思います。
有難うございました!
峠直下から見下ろせる芳ヶ平を自走で見に行こう♪
関田峠も眺望が効いていい道でした。
牧場の先から降りた新道はストレスなくダウンヒル出来ましたね!
通行止めになっていた旧道はもっと細く急斜なのは知っていたのでラッキーでした。
またどこかでお会いしましょう。
もちろん自転車で♪
私は経験が浅いのですが、何時までも自転車を楽しめたら、良いと思ってます。これからもよろしくお願いします。
渋峠、よかったです!
yuzitoさんが今年も渋峠に行ったのがわかります。
これなら何度でも行きますね(^^
本当にいいコースを紹介していただき、ありがとうございました!
渋峠近辺の写真はいい写真ばっかりでチョット嫉妬してしまいます。
私なんて、街中でヒーヒー言っていたのですから・・・
次回の旅もまた、ご一緒願います。
道中、ホント様々お世話になりました。
要所要所でyuzitoさんに逢えなかったら、きっとDNFだったな。
ソロだったら、気分も湿りがちだから、足の不調を口実にしていた事だろうと思います。
渋峠の途中で遠くに見えたyuzitoさんが唯一の励みでした。
ありがとう。
また、ご一緒させて下さい。