悠々茶房ブログ

名古屋市東区にある中国茶カフェ・語学教室のブログ!教室イベントの記事、中国茶の記事、中国・アジア各国の文化も紹介します♪

中国人観光客接客の心得

2016年08月18日 13時18分40秒 | 現中国語講師

悠々茶房語学教室では7月から新しく「中国語接客会話速習レッスン」が開講することになりましたが、今回は中国語担当の趙 雅へい講師と董 夏きん講師に、中国人観光客を接客するときの心得などについて語り合っていただきました。

Q:中国人観光客を接客するうえで、中国人の基本的な性格を知っておくことが大切であると思いますが、中国人の人はどんなことを好み、どんなことを嫌うのでしょうか?

趙:中国人は面子を大切にするといわれていますが、店員の人が中国人観光客に気をつけてほしいことがあるような場合、大勢の人の前で注意をされるようなことがあると、中国人は面子をなくすと感じてとても嫌います。ですから注意してほしいことがあるときは、そうしたことを理解して配慮しながら伝えれば問題は起こらないと思います。

董:あと日本人のお客さんと中国人のお客さんとの間で区別するような接客態度はとらない方が良いと思います。なぜなら、面子を傷つけられることを嫌うという話がありましたが、同時にプライドを傷つけるようなことも中国人は特に嫌う傾向があるからです。相手を見て態度が変わるというような接客をすることがないように、心がけてほしいと思います。

Q:それでは中国人の人はどんなものを好み、喜ばれるのでしょうか?

趙:中国人は小さいものよりは大きなもの、少ないものよりは多いもの、地味な色やデザインよりは鮮やかな色や派手なデザインを好む傾向があります。具体的に言いますと、中国の人は赤色や金色は好きな人が多いのです。いずれにしても良い印象を与えるものや、見栄えのするものは喜ばれると思います。そのほか、中国人は縁起の良いものを好む傾向があります。たとえば数字では「6」や「8」を好み「4」は嫌いますので、値段をつけるときに「6」や「8」を並べた金額、たとえば8888円などにすると喜ばれるかもしれません。また、中国人の人は贈り物をするときは奇数ではなく偶数で贈りますので、6個セットや8個セットの商品は喜ばれることでしょう。

董:一方、中国人観光客のなかには自分の好みで選ぶのではなく、日本らしい色やデザインを選んでお土産にしようと考える人もいますので、そのような人のためには落ち着いた色彩のものや、日本の伝統を感じるようなデザインのものも揃えておくことが必要であると思います。あと、中国人は縁起の悪いとされるものを贈り物として選ぶことはありません。たとえば、中国語で置時計を贈るという発音は「死人を看取る」という発音と近いので、置時計をプレゼントされることは嫌いますし、「傘」は「散る」という発音に近いので傘も贈り物には不向きであると言われています。ですから、こうした縁起の良いもの悪いものを知っておくと、品揃えのときの参考になるのではないかと思います。

Q:そのほかで心がけた方が良いことがあれば教えてください。

趙:日本の多くの商店では中国語が話せないという理由で、接客を中国人スタッフに任せているところがほとんどであるように思われます。一方、中国人観光客のなかには日本人と親しく接することや日本人の良質なサービスを受けることをもとめて日本に来る人も数多くいます。ですから、中国人観光客であるからといってすぐに中国人スタッフに任せてしまうのではなく、片言の中国語でもかまわないので一生懸命親しく接しようと言う姿を見せることによって中国人観光客に親しみを感じてもらうことができますし、ひいてはそれが日本に対する印象の良さにつながるのではないかと思います。

董:中国人は親しい関係を築くためには積極的にコミュニケーションをとることによって、お互いの距離感を縮めようと努力します。したがって、中国人観光客を接客するときも、笑顔を絶やさず積極的に話しかけることによってお互いの距離感は縮まり、相手に親近感を感じてもらうことができるようになるのだと思います。そして、そうしたことによって日本のサービスに対する満足感につながりますし、日本人の「おもてなし」の心が伝わるのではないかと思います。

趙:もちろん間違った表現をするとトラブルになるかもしれないので、困ったときには中国人スタッフに相談することは大切であると思いますが、自分は語学は苦手だからという気持ちで逃げないようにしてほしいと思うのです。「接客会話速習レッスン」では接客に必要なフレーズなども学んでいただきますが、私たちも皆さんのお手伝いができるように中国人の考え方や行動パターーン、習慣や社会ルールなども教えるように心がけたいと思っています。中国人観光客の接客を担当する方には異文化を理解することと正確な語学の学習をすることが欠かさないと思うので、皆さんも是非チャレンジしていただきたいと思っています。