悠々茶房ブログ

名古屋市東区にある中国茶カフェ・語学教室のブログ!教室イベントの記事、中国茶の記事、中国・アジア各国の文化も紹介します♪

中国の秋

2015年10月29日 10時28分25秒 | 現中国語講師

 中国語担当の黄 雅婷講師は9月生まれ、袁 悦講師は10月生まれの誕生日ということで、先日中国東北料理の店で誕生日祝い会を行いました。今回は二人の誕生日が秋であることにちなんで、中国の秋について語り合っていただきました。

左側が袁講師、右側が黄講師

Q:中国では秋はいつ頃、何によって感じますか?

黄:私は河南省の洛陽出身ですが、河南省は黄河下流域で中国全体で見ればほぼ南北の中央に位置しますので、秋の爽やかな時期は10月から11月にかけてです。中国には「秋高気爽」という言葉がありますが、高くて青い空、湿度も低く爽やかな空気の秋を表現しています。秋の果物と言えば私はすぐに「りんご」を思い浮かべます。秋になると家には箱の中に詰まったりんごがたくさん入った状態で置いてあるので、好きなだけりんごを食べることができたことを思い出します。そのほか、中国でも梨や柿といった果物も秋になると市場で見られるようになりますが、我が家ではやはり主役はりんごでした。秋の海産物といえば中国では「上海蟹」が有名ですが、この蟹は上海やその周辺地域では秋の風物詩であるのですが、河南省にまで出回ることはほとんどなく、私にとっては縁遠い食べ物でした。あと、日本では秋の魚として「さんま」や「さば」が有名ですが、中国では沿岸部以外の地域では海の魚を食べる習慣がほとんどないので、私は日本に来るまで「さんま」を食べたことがありませんでした。

袁:私は遼寧省撫順出身ですが、遼寧省は中国東北部に位置して日本で言えば北海道や東北地方の気候に近いので、秋の爽やかな時期は9月から10月上旬にかけてで、中旬以降になると早くも冬の装いになります。秋の果物については、私も黄さんと同じように「りんご」が思い浮かびます。この時期になるとお店にりんごが並ぶようになり、また我が家でもりんごをたくさん買っておくためです。あと、秋になると山菜が種類、数ともに豊富に出回るようになるので、とても楽しみが増えるのですが、日本で秋の味覚として有名な「松茸」はほとんど中国では食べられることはありません。また日本の皆さんは秋になると「上海蟹」を思い浮かべる人も多いようですが、上海からはるかに距離の遠い遼寧省では「上海蟹」は食べることも見ることもほとんどありません。あと、秋は長くて寒い冬支度の季節でもあるため、この時期になると白菜を大量に購入して、中国東北料理には欠かすことのできない「酸菜」という漬物をつくる準備にかかるのです。

Q:秋は行楽シーズンですが、中国でも旅行したり、紅葉を楽しんだりしますか?

黄:中国では10月1日の国慶節の日から1週間がゴールデンウイークになるので、中国では旧正月にあたる春節の時期と並んで行楽シーズンになります。もちろん旅行に出かける人も大勢いますが、家族ずれで遊園地や公園などの近場で遊ぶ人も多く、どこに出かけても人であふれています。一方、紅葉は大部分の地域でこの時期よりも遅くなるのですが、私の住んでいる洛陽あたりには紅葉の名所と呼ばれるような場所はありませんし、一般的に言えば中国では日本のように紅葉を楽しむという習慣もあまりありません。ただ、北京近郊には「香山」という有名な紅葉の名所がありますので、紅葉の時期に北京旅行する機会がありましたら、是非訪れてみてください。

袁:日本では「読書の秋」「スポーツの秋」「芸術の秋」などと呼んで、秋に様々なイベントが開催されたりしますが、中国でも私の住んでいた東北地方は秋の期間が短く、秋は冬に備えるための準備期間という位置づけで、秋をのんびり過ごしたり、いろんなイベントを楽しんだりする余裕はほとんどありません。また、私の住んでいた遼寧省では紅葉するような落葉樹も少なかったので、紅葉の名所と呼ばれるような場所もありませんでしたし、紅葉を楽しむという習慣もありませんでした。

Q:中国では9月頃(旧暦8月15日)に「中秋節」という重要な行事もあるのですが、どのようにして過ごしましたか?

黄:中国では「中秋節」には月餅というお菓子を食べながら家族団らんで過ごすというのが一般的だと思うのですが、我が家でもこの日に放映される「中秋晩会」というテレビ番組を見ながら時間を過ごしていました。中秋節ですから満月を眺めながらと言いたいのですが、中国の都市部ではマンションやアパートでの生活が一般的で、我が家でも窓から少し眺めるだけの場合がほとんどでしたが、時には近所を散歩しながら満月を楽しむこともありました。

袁:我が家も黄さんと同じようにマンションでの生活でしたので、満月をのんびり眺めることはほとんどなく、また私たちの地方ではもうこの時期になると夜はかなり冷え込むので散歩したりする人もほとんどなかったと思います。ところで、日本では満月に浮かぶ影の部分が「餅をつくうさぎ」の形に見えるそうですが、中国では地方によっていろいろな言い伝えがあるようですが、私の聞いた話では「不老不死の薬を飲んで月に行き一人寂しい天女、そして林の中で木を切る男の人」であるというものです。特に天女については小さい頃にその物語も聞かせてもらった記憶があり、こちらは結構中国の広い地域で伝わっているようです。


タイの就職活動とマッサマンカレー

2015年10月18日 10時08分38秒 | タイ語講師

 先日誕生日を迎えたタイ語担当のジラタム オーパス サシポーン講師のお祝いをするため、タイ料理のレストランで昼食会をしましたが、当日は講師の出身地の料理として知られるマッサマンカレーをいただきました。また彼女は大学4年生というこもあり、食事をしながらタイの就職活動などについて話を聞きました。そこで、今回は講師に話を聞いたタイの就職活動とマッサマンカレーについて紹介させていただきます。

Q:タイの就職活動は日本の就職活動とどのように違いますか?

ジラタム オーパス サシポーン:タイの大学生は一般的に大学を卒業してから就職活動を開始しますので、日本の大学生が3年生の頃から就職活動を始めるのとでは大きく異なります。日本では就職活動の解禁日が決まっていて、原則としてその時期から企業の採用活動、学生の就職活動が始まるのですが、タイにはそのような制度がないので日本に来てとても大きな違いを感じました。したがって、タイの大学では学生の就職を支援する制度もなく、学生は卒業後に会社をひとつづつ廻り、卒業後2ヶ月から半年くらいかけてゆったり就職活動に励みます。最近では日本でも企業の求人が増えたために以前に比べると厳しさが減少したと聞いていますが、たぶんタイの大学生の方が就職活動は比較的楽であるため、タイの学生はあくせくすることなく、自分のペースで就職活動ができるのだと思います。

Q:そのほかに違いはありますか?

ジラタム オーパス サシポーン:日本ではインターンシップ制度も就職活動の一環としてとらえられているのではないかと思うのですが、タイではどちらかと言えば就労体験としての位置づけが強いのではないかと思います。タイでは3年生が終了した後の休み期間を利用したり、4年生の休み期間を利用したりしてインターンシップ体験をしますが、結構この期間は長くなることが多く、短くても1か月、長くなると2か月以上に及ぶことが結構あるようです。そのほか、就職先についてみると、日本では特に景気の悪いときを中心に公務員人気が高まるようですが、タイでは公務員の給料は民間企業よりも一般的に低く、またあまり増えていかないこともあって、公務員に対する人気は低く、どうしても民間企業を就職先に求める学生が多くなります。

Q:次に最近日本でも人気のマッサマンカレーですが、タイでも人気のある食べ物ですか?

ジラタム オーパス サシポーン:私の出身はタイでも南部に位置し、マレーシアに近い地域なのですが、皆さんよくご存知のグリーンカレーなどがタイ中央部で発祥した料理であるのに対し、マッサマンカレーはタイ南部すなわち私の地元の料理になります。また、マッサマンカレーはココナッツの甘い香りと辛さと酸味、そしてしっかりしたスパイスの香りが特徴のカレーであるといえます。ということで、我が家でもマッサマンカレーが食卓にあがる機会は多く、私は特に好きな食べ物であるというわけではなかったのですが、私以外の家族は皆マッサマンカレーが好きなので、私が不在になるときもよく食べていたようです。タイのあるお店でつくられたものは味が良かったことで我が家では人気になり、そうしたおいしいことで有名なお店で買ってきては家のなかで食べることが結構多くありました。

マッサマンカレー

Q:タイ南部では普通に良く食べられる地元料理という感覚でしょうか?

ジラタム オーパス サシポーン:私もずっとそのように普段良く食べる地元料理であるという感覚でした。ところが、最近ある記事で見たのですが、あるサイトで「世界で最もおいしい料理」という調査をしたところ、何とマッサマンカレーが世界でも有数なおいしい料理として選ばれたらしく、とてもびっくりしてしまいました。私たちにとっては普段食べていたごく普通の料理と感じていたものなのですが、世界の人達からはこのような高い評価をうけていたのですから、私達は毎日のようにこんなおいしい料理を食べていたのかと驚きでしたし、とても光栄に感じました。


ベトナム語講師紹介

2015年10月08日 10時36分21秒 | ベトナム語講師

 9月から新しくベトナム語を担当することになったブー ティ ゴック ハー講師のプロフィールなどを紹介するため、いくつかの質問に応えていただきました。

Q:出身地を紹介してください

ハー:私はベトナム南部に位置する最大の経済都市ホーチミンの出身ですが、両親はハノイ出身なのでベトナムの標準語も南部の方言も話すことができます。以前はサイゴンと呼ばれいましたが、フランス統治の時期もあったため市内にはフランス建築物やカフェなどがあり、ベトナムコーヒーやバインミーなどフランス食文化の影響を受けた食べ物も根付いています。経済の発展が著しい街なので高層ビルなどもたくさんありますし、日本企業もたくさん進出していて昼間はもちろん夜遅くまで街は賑わっています。また、ホーチミンはバイクの街と呼ばれるほどバイクがあふれ、観光客を乗せて走るバイクタクシーも数多く走っています。ベトナムは南北に細長い国で北には政治の中心都市ハノイがあり、南には経済の中心都市ホーチミンがあって、気候や文化だけでなく人間の気質にも違いが見られますので、みなさんもベトナムを訪れる機会がありましたら南北の違いを実感していただけるのではないかと思っています。

Q:下の写真はどこで撮影したものですか?

ハー:これは京都を旅行したときに伏見稲荷で撮影した写真です。京都はどの建築物も歴史を感じることができますが、伏見稲荷は中心部から離れた静かな場所にあり観光客もさほど多くなかったため、静寂に包まれるとともに時代がさかのぼったような感じのする歴史ある場所でした。また、朱色の鳥居が立ち並んでいて目にも鮮やかな色が印象的で、写真に写った私もずっと奥に吸い込まれるような雰囲気が漂っていて、不思議な空間が拡がっていました。私も日本の文化や歴史を学ぶために、これからもいろいろな街を訪れてみたいと思っています。

Q:ベトナムにいるときに、日本のどんなことに関心を持っていましたか?

ハー:小さい頃は日本のアニメや漫画が好きで、特にセーラームーンなどをよく見ていましたが、次第にアニメの主人公をモデルにしたコスプレを見てとても可愛らしいと思うようになりました。あと、ベトナムにいたとき日本・ベトナムの交流祭りがあったのですが、踊りのサークルに入っていた友人たちが「よさこい祭り」の踊りを披露してくれました。初めてその踊りを見たのですが、今でもその踊りに圧倒されまた迫力を感じたことが印象に残っています。日本の各地にはいろいろなお祭りがあると聞いていますので、これからいろいろなお祭りを見てみたいと思っていますし、参加することができる機会がありましたら参加したいと夢見ています。そのほか、日本の文学などにも興味を持っていて、ベトナム語に翻訳された吉本ばななさんの本を読んだこともあります。また、日本には数多くの古典文学があり、なかでも百人一首は文学としても遊びとしても非常にすぐれたものだという印象を持っています。

Q:趣味や関心のあることを教えてください。

ハー:私は登山や水泳が好きです。日本に来てから浅間山や御在所岳に登ったことがありますが、日本といえばやはり富士山が最も有名な山なので、日本にいる間に是非富士登山にチャレンジしてみたいと思っています。富士山に登ることも目標のひとつですが、富士山は遠くから眺める美しさも際立っていますので、いろいろな方角から富士山を眺めてみたいなとも思っています。あと水泳シーズンはもう終わってしまいましたが、この夏には大学のプールに週に一回くらいのペースで通うことができましたので、とても満足しています。そのほか、料理は食べることはもちろんですが、作ることも好きなので機会があれば日本料理にもチャレンジしてみたいと思っています。テレビの料理番組を見るのもとても楽しく、今は番組を見ながらどんな料理からチャレンジしてみようかと考えているところです。

Q:好きな食べ物と嫌いな食べ物を教えてください。

ハー:ベトナムには「ゴイゴーセン」というハスの茎のサラダや、ライムやピーナッツで和えたモヤシサラダなど様々なサラダがあり、ベトナムで生活をしていたときにはこうしたサラダが好きでよく食べていました。日本の方には以外に思われるかもしれませんが、ベトナムにも数多くの鍋料理がありベトナム人は鍋料理がとても好きです。私はなかでも海鮮鍋が好きで、魚、エビ、イカ、貝などの海鮮にきのこや青物野菜がたっぷり入ったこの鍋がとても気に入っていました。日本ではまだあまり鍋料理を食べたことがありませんが、以前食べたことのある「おでん」はとてもおいしく、お気に入りになってしまいました。一方、私は揚げ物があまり好きではなく、フライ、から揚げ、とんかつなどが苦手なのですが、大学の食堂で食べるランチにはこのようなメニューが多いので、正直言うと多少困っています。