日本と中国の生活習慣などの相違について発見したことを中国語講師スタッフに尋ねるシリーズですが、今回は孫講師に聞いてみました。
Q:孫さんは生活習慣などのなかで、マナーやサービスについて気がついたことがあるそうですが、どんなことでしょうか?
孫:まず店員さんや駅員さんなどの言葉使いや笑顔などといったサービスは大きく異なります。日本と中国を往復すると必ず空港を利用しなければなりませんが、まず空港での職員の対応は日本と中国で大きく異なります。中国の空港では職員は威張ったような態度が目につきますが、日本の空港では話し方や態度も親切さを感じます。同様に商店などでも日本では「お客様」が大事に扱われるのに比べて、中国の店員さんは自分たちのことの方が大事に感じているように思われます。また店員さんの態度や接し方などだけではなく、日本のお店ではアフターサービスもしっかりしているので、安心感があります。
マナーについても中国ではバスや地下鉄などの行列でも横から割り込んだりするなどの悪い点はまだまだありますし、バスのなかでは大きな声を出して携帯電話をする光景はよく見られます。マナーにしてもサービスにしても北京オリンピックや上海万博などを通して改善はみられるのですが、日本と比べると改善の余地は大きいのでもう少し時間がかかるのかもしれません。
Q:そのほかの生活習慣ではどうですか?
孫:私の住む中国東北地方では、ほとんどシャワーだけで済ませる家庭が多いのですが、日本では風呂に入る人が多いと聞いています。日本に来てからも夏などはシャワーで済ませてしまうことも多いのですが、やはり寒い冬にお風呂にはいると体が温まりとても気分も落ち着く感じがします。また、日本人は温泉が大好きですが、中国ではあまり温泉が知られていませんので温泉を楽しむ習慣もないのは残念なことです。
あと、中国では美容室や歯医者などでもあまり予約をすることはないのですが、日本ではほとんどが予約制になっています。最初のころはいちいち予約時間を決めなければならないので面倒だったのですが、予約さえしておけば待ち時間がないので今は便利さを感じています。
そして、これは生活習慣ではないのですが、日本には飲み物やたばこなどの自動販売機があふれているのが目につきます。そして、たばこや酒を買うときは年齢確認することが義務づけられているのはとてもいいことだと感じます。というのも、中国ではたばこも酒も年齢確認することはほとんどないからで、これはルールの問題かもしれません。そして、街中に自動販売機があふれているのは、まだまだ日本の治安が良い証拠であるのかもしれないと感じています。