悠々茶房ブログ

名古屋市東区にある中国茶カフェ・語学教室のブログ!教室イベントの記事、中国茶の記事、中国・アジア各国の文化も紹介します♪

アジア各国、ドイツの学校制服

2015年08月28日 11時09分35秒 | 文化・生活習慣

日本では主として中学校、高校で制服が定められていますが、中国、ベトナム、タイ、ドイツでは現状制服着用はどのようになっているのか、また日本の制服に関する印象などについて当語学教室各国語講師に尋ねてみました。中国は劉せいせい講師、ベトナムはチャン ハ トウ講師、タイはプンヤヌット クンレン講師、ドイツはアニル サイーン講師に答えていただきました。

Q:みなさんの国では学校の制服着用はどのようになっていますか?

劉 せいせい:中国では通常小学校から高校まで体操服のようなものを制服にしている学校が多いと思います。私も地元の吉林省長春の学校で体操服の制服を着用していましたが、正直いっておしゃれなデザインではなく、登下校以外の場所をこの制服を着て歩くのは恥ずかしい思いがしました。ただ、私の学校ではこの体操服の制服以外に別の制服もありました。毎週月曜日の朝は国旗掲揚の行事があるのでこのようなときや、入学式・卒業式といったいわば行事のときなどのみに着用する制服で、いわばフォーマルな制服と言えるようなものでした。

チャン ハ トウ:ベトナムの高校では伝統衣装のアオザイを制服として着用しており、特に中部・南部地域では現在でもほぼ毎日アオザイを着用している高校もありますが、北部のハノイではアオザイは週に1~2日程度の着用にしている高校が増えています。アオザイの制服は白色に決められている学校が多いのですが、中部・南部の学校では先生もアオザイを着用し、色は自由であると聞いています。ただ、アオザイを着ると暑いこと、自転車通学のときはすぞが車輪に巻き込まれて危険なこと、動きつらいことなどの理由で、毎日着用する学校は減少しています。アオザイを着用しないときは、男子は白色のシャツと黒色のズボン、女子は白色のシャツとスカートの組み合わせが多いようですが、最近は日本や韓国のデザインを積極的に採用し、差別化しようとする学校も増加しています。

プンヤヌット クンレン:タイの学校では私服が認められていないため、幼稚園から大学まですべて制服を着用することになっています。中学から大学までの制服の上着は白色のシャツが基本になっていて、中学・高校の男子は半ズボンをはいていました。女子はスカートですが、黒・紺・青などの色に決められていて、スカート丈も校則で決められているのが多いと思います。私は今日本の大学に短期留学しながらタイの大学に在籍しているのですが、私のタイの大学では1年生は黒色のロングスカート、白色のシューズと決められ、2年生になるとようやくスカート丈も2種類から選択できるようになります。

タイの大学制服(中央が講師)

アニル サイーン:ドイツではほとんどの学校で制服のシステムは採用されず、私服での通学が一般的です。もともとヨーロッパでは個性を大事にするという思想があるほか、ドイツではナチス時代の反省から国から強制された制服を着ることは好ましくないという考えがあるのも理由のひとつにあげられます。僕自身は仮に中学や高校に制服制度が採用されていてもさほど嫌であるとは思いませんが、女性の場合は学校で制服の色やデザインを決められてしまう日本の制服制度にはなじめないと考えるドイツ人は多いのではないかと思っています。

Q:日本の学校制服についてどのような印象を持ちましたか?

劉 せいせい:中国にいるときアニメや漫画などで日本の学校の制服を何度も見たことがあったので、実際に日本に来てから制服を見ても「アニメなどで見た制服を着た学生・生徒」という印象がある程度で、特に驚いたり感心したりすることはありませんでした。もちろん、アニメなどでは可愛らしさを強調したりしたものもあり、実際の制服とは異なる部分もありますが、実際にはそれほどではないだろうと想定していましたので。

チャン ハ トウ:ベトナムでは気候が暑い国なので、制服を採用している学校でも日本の冬服のような制服はありません。でも、日本の中学生などで黒色の制服を着ている姿を見ると、男子は男らしく、また大人っぽく感じました。また、女子については可愛らしいと思うような制服も多く、最近ベトナムの学校で日本のようなデザインの制服を採用しようとする学校が増えているのも納得できると思っています。

プニャヌット クンレン:タイでは校則などで厳しく自由が制限されていますが、日本の制服を見た印象ではスカート丈や靴下などでおしゃれを楽しんでいる生徒も多いようで、そこに違いを感じました。また、学校によっては男子高校生がネクタイを着用したり、ジャケットを着たりしているので、大人っぽく感じる制服もあると感じました。日本でもすべての学校ではないのでしょうが、特に私立学校の制服などをみるとデザインや色などで個性を感じさせるものもあり、タイの制服に比べるとファッションに優れたものも多いと感じています。

アニル サイーン:ドイツ人はテレビなどを通して日本の学校で制服が採用されていることを知っていますが、実際に日本に来たドイツ人のなかには学校の制服を見て驚いたり、なじめない人もいると聞いています。学校の制服を見ると学校ごとにデザインや色に工夫していることがわかりますが、その学校にいる限り同じ制服を着なければならないのでドイツ人から見るとどうしても個性がないように写ってしまうのです。ですから、特にドイツ人女性には自分で選んだ服を着て学校生活を贈りたいと考える人はきっと多いのではないかと思っています。


中国で好まれる飲み物(2)

2015年08月18日 10時50分29秒 | 文化・生活習慣

今回は中国語担当の劉 せいせい講師と袁悦講師に、中国人はどんな飲み物を好んで飲んでいるかなどについて、語り合っていただきました。

Q:中国のお茶は普段よく飲みますか?

劉:私の父は家でもよく茶を飲んでいたので、私も時々それに付き合って飲んだことはありますが、特にお茶が好きであったわけではなく、またお茶のことも詳しくは知りません。ですから、当時飲んでいたお茶がどんな種類のお茶であったかについてもあまり記憶にありませんし、少なくとも烏龍茶については広東省などで飲まれるような小さな茶器に淹れてゆったり味わうということはしたことがありません。もともと私の出身地である吉林省のあたりはお茶の生産地ではありませんので、中国南部地域に比べると日常生活のなかでお茶に親しんでいる人は少ないと思います。

袁:私も中国東北地方の遼寧省出身ですので、お茶文化が盛んな地域ではありませんし、私も紅茶を時々飲む程度でそのほかのお茶はあまり飲んだことはありませんでした。私の友人のなかには健康に良いと言って「菊花茶」を飲んでいた人はいましたが、私たちの世代でお茶をよく飲む人は少なく、茶館といわれるような店に入ったことのある人もほとんどないのではないかと思っています。ですから、烏龍茶についてもレストランで食事したときに出されたものを飲んだ記憶はありますが、それ以外に家のなかで飲んだりした記憶はありません。

Q:それでは両親や祖父母の世代の人たちはどうでしたか?

劉:私の父はお茶が好きで、家のなかでも毎日飲んでいました。父は「鉄観音」などのお茶が好きであったと記憶していますが、なかなか手に入らないようなお茶をみつけては買ってきたこともあり、そんなときは会社の同僚とレストランで食事に行くときにもその茶葉を持参し、自慢してそんなお茶を振舞ったりしていたようです。父がお茶好きであったのは、もともと中国南部地域の出身だからで、小さい頃からお茶に親しむ生活をしていたからではないかと思っています。

袁:私の父ももともとは四川省の出身ですが、四川省はお茶文化が盛んな地域ですので、父も父の両親もお茶が好きで、私も祖父母の家に行ったときには緑茶などを飲ませてもらった記憶があります。祖父母の家族は外出するときにもポットにお茶をいれて持ち歩いたり、街には茶館と呼ばれる店もたくさんあるのでそんな店で休憩したりしていましたので、遼寧省の人たちとはお茶に対する親密度がかなり異なるという印象を持っています。

Q:それでは二人の世代の人たちはコーヒーをよく飲みますか?

劉:私はコーヒーが好きでよく飲みますが、日本に留学している友人のなかにはコーヒーが好きな人も結構います。でも、中国で生活している友人のなかにはコーヒーを飲まない人も結構多くて、まして両親の世代以上の人たちはほとんどコーヒーを飲まないと思います。ですから、名古屋の街を歩くと喫茶店がたくさんあり、日常生活にコーヒー文化が根付いているように思われますが、中国でも大都市の繁華街などではコーヒーを飲むことのできる店はあるにはあるのですが、日本ほど数は多くはありませんし、地方の中小都市ではコーヒーを飲む店を探すのが大変であるかもしれません。

袁:私はコーヒーを飲みませんし、私の友人でもコーヒーを飲む人はあまり多くありません。劉さんの話にもありましたが、私の住んでいる街にもコーヒーののむことができる大手チェーン店やそのほかにもいくつかはありますが、名古屋の街を歩くと個人で営業している喫茶店も結構多く、また店に入ると若者からお年寄りまで幅広い年代、そして男女の区別なく多くのお客さんがいるので、やはり日本の方がコーヒーに親しんでいる人が多いと感じられます。

Q:中国では冷たい飲み物は飲みましたか?

劉:私の住んでいる街では水道水をそのまま飲む人はほとんどなく、必ず一度沸騰させていましたので、水よりもお湯を飲む方が多かったです。外出してお店で飲むときには、私たちの世代の人は暑い時期であれば冷たい飲み物を飲むことは珍しくありませんが、両親の世代以上の人たちはあまり冷たい飲み物を飲むことはしない人が多いのではないかと思います。私も小さい頃、母親から「冷たい飲み物は体に良くないから飲んではいけません。」と言われていましたが、きっと母親などは祖母からもっと厳しく言われていたのかもしれません。

袁:私も暑いときには冷たい飲み物をよく飲みますが、祖父母の家に行った時よく祖母は「冷たい飲み物を飲んではいけませんよ」とよく言っていました。そんなわけで、祖父母の家にいるときには牛乳でも必ず温めてから飲んでいたのですが、外出したときには暑さに耐えることができず、こっそり冷たい飲み物を飲んでしまったという記憶もあります。やはり年配の世代では冷たい飲み物を飲む習慣はあまりなかったのかもしれませんが、私たちの年代になるとだんだんそのような習慣が守られなくなりつつあるのだと思います。

 

 


東南アジア諸国の暑さ対処法

2015年08月08日 11時35分42秒 | 文化・生活習慣

  今回は東南アジア諸国の人々がどのようにして暑さに対処しているかなどについて、ベトナム語担当のチャン ハ トウ講師、タイ語担当のジラタム オーパス サシポーン講師、ミャンマー語担当のマーナンシュイヌエ講師に尋ねてみました。

Q:皆さんの国ではどのように暑さに対処していますか?

チャンハトウ:ベトナムは高温多湿なので蒸し暑い日が多いのですが、家には通風用の小窓を設けていたり、家の素材には竹や籐(とう)、藁(わら)などを使用して少しでも涼しくなるような工夫をしています。ベトナムではまだエアコンのない家庭も多いので、外出するのは早朝か夕方以降にするように心がけています。私の住んでいたハノイの街には河や湖が数多くありますので、夕方になると若者たちは河畔や湖畔に集まって遊ぶ光景がよく見られるほか、デートする男女もあちこちで見られるようになります。またベトナム人は早起きの人が多く、早朝には河畔などを散歩する人や、軽い運動をする人たちの光景もよく見られます。でも最もベトナムらしいのは夜遅くまでバイクに乗って町中を走り回り、風にあたるのを楽しむ人たちをあちこちで見られる光景だといえましょう。

ジラタム オーパス サシポーン:タイも昼間はとても暑いのでできるだけ外出するのは控え、夜になると活発に活動し夜更かしする若者も結構多いので、日本と比較すると夜の活動時間は長く、遅いという特徴が見られます。それでも若者のなかには暑い昼間に外で活動する人もいるのですが、そんなときは水遊びをすることが多く、家に帰るとシャワーを浴びたりします。私は昼間に外出するときは、デパートなどエアコンがよく効いた場所で過ごすことが多いのですが、タイのデパートなどではエアコン温度が日本よりも低く設定してあるので長い時間いると健康にあまりよくないのかもしれませんが、暑さには耐えられないためついついそんな場所で過ごしてしまいます。

マーナンシュイヌエ:ミャンマーの街を歩くといたるところに水瓶やコップなどが置いてあり、それは自由に利用することができるため、冷たい水を飲んだりして熱中症などにならないようにする人が結構います。ミャンマーも昼間はとても暑いので外出はできるだけ控えるようにして、夜になると街中のいたるところにあるバゴダというお寺に出かけて夕涼みをしたりします。通常お寺のある場所はまわりより涼しいところにあるので避暑には最適なのですが、もちろんそんなときもきちんとお参りをしたりする人は結構多く見られます。そして、お参りがおわるとそこに集まった友人、知人たちとおしゃべりしたりして時間を過ごすのですが、若者のなかにはそんな場所でデートする人も結構いるのです。

Q:昼寝や日焼け対策について教えてください

チャン ハ トウ:ベトナムの小学校などでは午後1時から午後3時くらいまで昼寝の時間を設けている学校が多くあります。また、会社には昼寝時間はありませんが、昼休みの時間には自分の机の席で昼寝をする人も多いようです。あと、バイクに乗る人は完全防備と言っても良いほどの服装で、長袖、長ズボン、帽子、フード、マスク、長手袋などを使用して頭から足まで太陽にさらさないような格好で出かけるのですからちょっと大変ですよね。

ジラタム オーバス サシボーン:タイの幼稚園では昼寝時間がありますが、学校や職場では昼寝時間を設けているところはほとんどないと思います。それでも商売をしている人などはときどき昼寝をしながら店番をしている人も見かけますよ。日焼け対策としてクリームを塗ったりする人はいますが、それ以外に特別なことをすることはあまりなく、ほとんどの人は半そでシャツで過ごしていますので、日焼けよりも暑さ対策を重視しているといえるかもしれません。

マーナンシュイヌエ:ミャンマーでは学校や会社には昼寝時間を設けているところはほとんどないと思うのですが、昼休み時間を利用して自分の席で昼寝をしたりする人は結構いるのではないかと思います。また、ミャンマーでもお店の人は昼寝をしている光景をよく目にしますよ。日焼け対策として有名なものに「タナカ」というものがあります。これは木の皮をすってペースト状にしたものですが、これを顔や手足にも塗ったりするのです。皆さんもミャンマーに行く機会がありましたら、「タナカ」を使ってみてはいかがでしょうか。

Q:最後に暑いときにお勧めの食べ物を教えてください。

チャン ハ トウ:ベトナムで有名なデザートに「チェー」がありますが、暑いときには冷やしたチェーはお薦めです。また、ベトナムコーヒーも南部地域ではアイスコーヒーで飲む人が多いので、ホーチミンなどに行く機会がありましたらお試しください。でも、私の個人的なお薦めはフルーツジュース、なかでも少し酸味のあるウメジュースやレモンジュースなどで暑いときに飲むとスッキリ爽快な気分になります。

ジラタム オーバス サシボーン:タイ料理にはさまざまなスパイスやハーブ類が使用されますが、これらの香りによって食欲が増したり、消化、殺菌、発汗作用があったりするので暑い時期には欠かすことのできないものです。ですから、暑い日本の夏の時期にもタイ料理を味わっていただきたいのです。また、タイもマンゴー、ドリアン、パパイアなど種類豊富なフルーツを味わうことができますので、タイに旅行するときには是非堪能してください。

マーナンシュイヌエ:ミャンマーではミントをサラダに入れて食べたりするのですが、暑い時期は香りによって食欲が出るのでお薦めです。また、暑い時期には完熟トマトではなく、まだ緑色したトマトを食べたりするのですが、緑色トマトも暑い時期に食欲を増すものとしてミャンマーではよく食べられますので、皆さんも是非お試しくださいね。