有志舎の日々

社長の永滝稔が、 日々の仕事や出版・学問などに関して思ったことを好き勝手に 書いていきます。

図書館に買ってほしい!

2010-09-29 12:24:43 | 有志舎について

昨年に比べ、今年は図書館からの注文が減ってきています。予算がますます限られてきたからなのかもしれませんが、うちのような学術書出版社には厳しい時代です。

そこで、大学の教員をされている方にお願いなのですが、ぜひお勤め先の大学図書館や研究室で有志舎の本を購入いただくようお願いしていただけないものでしょうか。既刊本は弊社のホームページの「既刊書目」ページに載っていますので、ぜひよろしくお願いします。それに、出版目録が必要であればすぐに送ります。

著者と出版社は共存共栄。有志舎が儲かっていけば少部数の研究書でも出版していけるようになるので、研究者の方々にも長い目で見てメリットがあるのでは? などというのは牽強付会ですよね、はい・・・。


最近・・・

2010-09-21 12:46:01 | 有志舎について

『盗賊のインド史-帝国・国家・無法者(アウトロー)-』をようやく校了にしました。これで、何とか10月下旬刊行に滑り込めます。

ここのところ、お願いしていた原稿が続けて入稿しているので実に有り難いのですが、手元がかなり輻輳してきました。原稿が無いと不安になり、頂戴したらしたで早く進行させねばと焦るという事の繰り返し。まあ、それでも原稿が無いという不安は耐え難いものなので(考えただけでも恐ろしい・・・)、輻輳してでも原稿はあった方が精神衛生上もいいですね。

10月は学会販売や研究会も続くので、ますます忙しくなりそうです。


来週からは・・・

2010-09-10 12:45:21 | 出版

ここのところ色々な本の編集会議が続いていましたが、今週で一段落です。来週・再来週は、なんとかデスクワーク中心にできるかな、という感じです。

出掛けることが多いと、どうしてもデスクワークに割く時間が減ってしまいますが、その分、編集会議で執筆内容の構想をうかがうと、「こういう研究をしている方がいたのか!」と驚いたり、通説をくつがえす斬新な発表を聞けたりと楽しいこともいっぱいあって、やめられません。またそのあとの懇親会も談論風発という事が多く、そこでの議論から思わぬ企画も立ち上がったりするので油断できないのです。


「朝鮮学校無償化除外取りやめ」の先送り

2010-09-02 14:11:14 | 政治・社会

日本政府は8月31日に、「朝鮮学校無償化除外を取りやめる」という結論を先送りしました。全く何を考えているのでしょうか。そもそも朝鮮学校を無償化から外したり、「朝鮮学校は北朝鮮の工作員を養成する学校」などという都市伝説ばりのバカげた発言をしている府知事が存在している事自体が恥ずかしいことなのですが、日本政府のレベルも知れたものです。私は社民連時代の菅直人は好きだったのですが、今の権力ボケした姿に怒りを感じています。

そういうなか、詩人の河津聖恵さんの呼びかけによって多くの詩人・歌人の方々が集まり、朝鮮学校無償化除外に反対する作品集『朝鮮学校無償化除外反対アンソロジー』が発刊されました。河津さんは、朝鮮学校や在日朝鮮人への偏見や差別に反対することは日本人としての矜持だと以前からおっしゃっていますが、私もそのとおりだと思います。

ご購入希望の方は、河津さんのブログ

http://reliance.blog.eonet.jp/default/2010/08/post-2153.html

をご覧下さい。

雑誌『インパクション』174号(2010年5月)の特集で「現代排外主義批判」が組まれたように、現代日本には普通の若者が排外主義と走るケースが増えているという事です。近隣国への植民地支配責任を真摯に受け止めようともしない人が、自分の事は棚に上げてルサンチマン意識だけを高揚させている姿はいやなものです。

それに比べ、河津さんたちの詩歌は怒りと悲しみをたたえていながらもキラキラ輝くようで何と美しいことか。そこには人を信じ、人とつながっていく心があるからなのでしょう。同じ「反対」を訴えかけるのにも、朝鮮学校生徒に投げつけられる排外主義者の醜悪なシュプレキコールとは全然ちがいます。