有志舎の日々

社長の永滝稔が、 日々の仕事や出版・学問などに関して思ったことを好き勝手に 書いていきます。

長谷川さん登場

2010-03-23 13:53:27 | 有志舎について

今月から、嘱託として有志舎に週に2日ということで出社してもらっている人がいます。元・吉川弘文館の販売部にいた人で、長谷川雄三さんと言います。学会販売にいらっしゃった方は見かけたことがあると思いますが、いつも弊社の販売ブースにいる白ヒゲのおじさんです。

実は、最近は既刊本の数が増えてきたため、取次への出荷や本の発送、在庫の管理を私一人でやるのが難しくなっていました。そこで、これまでは手が足りないときに臨時で手伝ってもらったりしていた長谷川さんに定期で有志舎に来ていただくことにしたのです。

長谷川さんは私が以前勤めていた出版社の先輩でOB、昔からの飲み仲間で気心も知れています。それに長年、本の発送・販売や在庫管理をやっていたプロです。今は定年退職して悠々自適なのですが、数年ぶりに現場復帰してもらい、今度は有志舎で働いてもらうことになりました。おかげでかなり助かっています。

先日は、早速に在庫棚の整理をしてくれて見違えるように綺麗になりました(今までいかに私がズボラだったかということなのですが・・・)。来月は、長谷川さんの指揮の元、さらに大規模な在庫棚の移動・整理を行う予定です。そうすると、かなり機能的に出荷ができるようになりそうです。出版社の仕事の中では在庫管理は目立ちませんが、とても大事なことなのです。少しずつですが、有志舎も前進していってるような気がしています。


近世史サマーフォーラムから告知

2010-03-09 10:38:25 | 学問

 近世史サマーフォーラム事務局から告知です。

なお、以下の記録集の購入申し込みは有志舎では扱っておりませんので、下記の荒武賢一朗さん、木下光生さんまで直接お申し込みください。

【近世史サマーフォーラム記録集販売のご案内】

◎連絡先:荒武賢一朗 araken06@ac.auone-net.jp
         木下光生  mitsuo_kinoshita@mvf.biglobe.ne.jp
  
☆近世史サマーフォーラム2009の記録
   「帝国の技法―個から迫る歴史世界―」(全80頁)
 〔報告〕
 *平川 新「前近代の国家と外交―国家の役割を考える―」
 *飯島 渉「衛生と帝国―近代化・帝国・脱帝国―」
  ・<討論要旨>
 〔研究ノート〕
 *荒武 賢一朗「政治と学問の関係を読み解く」
 *太田 光俊「吏僚について考える―豊臣期本願寺の事例から―」
 *木下 光生「対外緊張と国家凝縮の波動」
 〔参加記〕
 *目良 裕昭「近世史サマーフォーラム2009参加記」
 〔特別寄稿〕
 *藤本 清二郎「紀州牢番頭仲間の由緒書」
  ・<近世史サマーフォーラム2009準備勉強会 参考文献一覧>

◎記録集は、すべて1冊500円です。
 冊数にかかわらず別途郵送料200円を追加のうえ、下記口座へご入金ください。
 郵便振替口座:00950-0-132827  名称:近世史フォーラム
 振替用紙の通信欄に、号数・冊数(例:2008年1冊)を明記してください。
 入金確認後、事務局より郵送いたします。

◎連絡先:荒武賢一朗 araken06@ac.auone-net.jp
         木下光生  mitsuo_kinoshita@mvf.biglobe.ne.jp

◎バックナンバー(いずれも残部僅少)
◆近世史サマーフォーラム2004の記録「産業の展開と権力・地域」
 *谷本雅之「『在来的経済発展』とその制度的基盤―近代史と近世史を繋ぐもの―」
 *高橋美貴「資源保全政策の展開と成り立ち」
 *討論要旨

◆近世史サマーフォーラム2006の記録「政治から移行期を考える」
 *宮地正人「新選組をどういう構図でとらえるのか?」
 *荒武賢一朗「歴史の論じ方―宮地正人『新選組研究』に接して―」
 *太田光俊「移行期研究・政治史研究についての雑感
        ―近世史サマーフォーラム2005・2006を通じて―」
 *木下光生「近世民衆の政治参加―議論方法の成果と課題―」

◆近世史サマーフォーラム2008の記録「地域秩序の波動―国家史への接近―」
 *黒田明伸「貨幣たち、地域的効力、そして財政」
 *三澤純「幕末維新期熊本藩の『在地合議体制』と政策形成」
 *荒武賢一朗「『幕藩制市場論』と『大坂像』の再考」
 *太田光俊「中世・近世の伊勢湾海運をとらえ直す」
 *木下光生「中近世『集権―分権』論の波動」
 *参加記 今村直樹・矢野健太郎


『海を渡る”土兵”、空を飛ぶ義和団』

2010-03-03 15:48:23 | 出版

ブログをだいぶ放置してしまいました。

2月末が決算ということや、組版に入れなければならない本が重なったりいてバタバタしていたためです。

さて、青木書店さんから、吉沢南先生の絶筆となった『海を渡る”土兵”、空を飛ぶ義和団』がついに刊行されました。吉沢先生らしいインパクトのある書名ですが、この本の原稿を4分の3まで書いたところで先生は急逝されたため、書き下ろし部分に既発表の論文を加えて構成されています。それに、石島紀之先生(専門は中国近現代史)が解説を、吉沢先生夫人である永原陽子先生(専門はアフリカ近現代史)が「あとがき」書かれています。

弊社からの出版とともに、ここに来て吉沢先生の本が立て続けに出版されるのはただの偶然ではなく、現在の研究状況が吉沢歴史学の再評価を生み出しているように思えてなりません。