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元バレー坊主。

バレーボール技術の移り変わり

2010年01月22日 | 日記
前回の日記で少し触れましたが、
学生の頃、特に中学校の体育館というのは、
それほど広さにゆとりがなく、バレーコートを二面取ると、
サーブエリアのすぐ後ろに壁があるような状態でした。

我々の学生時代は、現在と違ってサーブエリアは自陣コートの右端、
3m以内と定められていました。
ドライブサーブなどは、少し助走を必要とする(とらなくても打てるけど)ので、
当時は、そういったアクションの少ない、オーバーハンドサーブや、
フローターサーブが主流でした。
中学生では、アンダーハンドや、サイドハンドサーブを打つ選手もいましたね。

従って、サーブの肝はナックル(無回転)で、
これをどれだけ強力(速度的に)に、コントロールよく決められるかが重要でした。
中学生は小さな4号球を使用していて、この球は軽いため、
見事に決まると、ネットギリギリに向かって飛んで行き、
ネット際でふわっと、ネットすれすれをかわすように飛んでいく、
魔球のようなサーブが決まったものです。

当時、ドライブサーブに挑戦した時期もありましたが、
学生時代の練習時間では、サーブだけを徹底的に練習するわけにもいかず、
試合で通用する決定率を得るまでには至りませんでした。

現在のスパイクサーブは、原理がバックアタックと同じなため、
スパイク、バックアタックの練習が、そのまま応用できるのではないでしょうか。
若い選手で、このサーブを打つ人を結構みかけます。

短所は、やはりジャンプして、高速の球を打ち出すため、
決定率が、他のサーブに比べて下がることですね。

ということは、決まった時には一撃でエースとなるか、
最低でも、相手のレシーブを大きく乱すことができなければ、
そのリスクを負う意味もなくなってしまいますね。


サーブの話ばかりになってしまいましたが、
新しいルールで、革命的にバレーボールを変えたルールが、
「リベロ」
ではないでしょうか。

言うまでもなく、バレーボールはその競技の特徴から、
身長の高い選手が有利であり、ワールドクラスともなれば、
まずそれが選手の最低条件になります。
どれほどジャンプ力を鍛えても、限界がありますからね。

どれほど厳しい練習を積んでも、この身長の壁の前に涙を飲んだバレーボーラーは、
たくさんいると思います。私もその一人です。

昔であれば、サーブを徹底的に練習してピンチサーバーとしてベンチ入りを目指すか、
あとは、天才的にトスが上手ければ、セッターになるケースもありましたが、
これも、よほどのレベルでなければ、以前も日記に記しましたが、
6人制バレーの場合は、どうしても選手全員に前衛を守る機会があるため、
結局は、ディフェンスの穴になってしまうことになります。

リベロという制度は決してそういった身長の低い選手の救済だけが
目的ではないと思いますが、少なくとも、そういった一面を持っていることは、
間違いありません。
それに、そんなネガティブな理由だけでなく、
こと、レシーブに関しては、明らかに身長の高い選手より、低い選手の方が有利です。
より低い守備位置を確保できるからです。

昔のワールドクラスの男子バレーは、ラリーが長く継続することが
ほとんどありませんでした。
スパイクが決まるか、ブロックが決まるか、ほぼこの二つに一つで、
この辺りが、女子に比べて面白くないといわれた要因の一つでもありました。

女子は、なんたって「東洋の魔女」のお姉さま方。
それは、徹底的なレシーブ力の強化で、相手チームにしたら、
一体どんな攻撃をすれば日本コートに球を落とす(決める)ことができるのか、
相手が恐怖心を覚えるほどのディフェンス力だったと聞きます。
そりゃあ、観客にしてみたって、手に汗握りますよね。
高身長の外国チームを、神業のようなレシーブ(実際にはサーブも
凄かったらしい)で、下していく。
今は、女子選手でも、スライディング(フライング)レシーブが
当たり前の時代になりましたが、その、レシーブの重要性を
世界に認めさせたのが、鬼の大松監督率いる、全日本女子バレーだったのでは
ないでしょうか。

そういえば、(攻撃の)コンビバレーを編み出したのも、
日本(松平康隆元全日本監督)なんですよね…

もう恒例となりつつありますが、話が長くなったので、
この話は、また次の機会に…



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