松静自然 -太極拳導引が教えてくれるもの-

松静自然とは落ち着いた精神情緒とリラックスした身体の状態をいい、太極拳導引の基本要求でもあります。これがまた奥深く…

導引的視点でコロナフレイル対策(養生)をやってみた

2022-03-31 | 養生の栞-食・眠・動-
コロナフレイル対策として導引的視点から取り組んできた。
自分なりに導引的養生計画を立ててみた。


運動方面。体を動かす、使うこと。
まずは太極拳套路を導引的に練習する、その内容をより丁寧に行うこと。
そしてとりあえず何かしらの運動を毎日続けること。
一回30〜40分動き続ける導引練習の他に
ラジオ体操や軽運動のような短時間で全身を動かせるものなど
その日の予定や体調に応じて適切な量や質を考えて行う。
散歩もいい。
世情的にも家の中で過ごす時間が多くなるから、
トイレのついでにちょこっと掃除、洗顔ついでに洗面所周りも掃除。
◯◯ついでに体を使って動く「ちょい家事運動」もあり。

運動内容は日によって変化してもなるべく同じ時間帯に行うようにする。
こうすることでリズム、いわゆる調子が生まれる。
このリズム、調子を整えるのが導引なのだと私は考えている。
だから導引的視点に立てば、運動に限らずリズムあるものは
自らの意念で調整、コントロールは可能とも思っている。



睡眠方面。
睡眠は日々消費される体力気力を養い回復させる。
気象変動や世の中の出来事など自分の外側で引き起こされるものと、
いわゆるストレス、起伏の激しい感情やひとつの感情を長らく引きずるなど
いわば自分の内側で生まれるもの。
こうした内外からの影響で睡眠時間や睡眠の質は左右されてしまう。
だから睡眠の質をなるべく落とさないくふうも必要。

そしてこの睡眠にもリズムがある。
だから自分に合った睡眠リズムを探し、
それを整えることができればいいわけだ。

まずは「落ち着く」に限る。
眠るためには静かで落ち着いた環境づくりが必要。
なるべく緊張を招かないですむような環境を整える。
ニュースやSNSなど緊張の種、気持ちを揺らがせるようなものに留意する。
自然に湧き上がる感情を無にするのではなく、
行きすぎた感情のブレ、揺らぎの部分を、意識的にコントロールする。
常に平らかなフラットな状態にいったん戻るように心がける。
これもリズムになると思う。

疲れの程度も鍵となる。
疲れは神経を興奮させやすく、目が冴えて寝つけず
呼吸も浅くなり睡眠の質にも影響する。
メリハリのある昼夜の過ごし方。
昼には昼の、夜には夜のリズムが出てくると
一日の活動リズムもはっきりしてくる。
最初は起床時間と就寝時間を決めた方がリズムを作りやすくなるようだ。



飲食方面。
運動するにも眠るにもエネルギー、パワーが必要。
その源を飲食で体内に取り込む。
現代人は栄養バランスに偏りがあったり過食傾向にある気がする。
私自身は年齢相応に食事量は少なくなっているので、
「少量でもバランスよく」が課題。
しかしこれがなかなか難しい。
当日そのときになってみないと食べたいものが決まらない。
食欲がない、あるいは空腹感がないときもある。
反対にいくらでも食べられそうなときもあったり。

これもリズムで考える。
食事のリズムは決まった時間に食べることから始まる。
なるべく時間をずらさない。
そしていろいろなものを少しずつ食べる。
食べられそうにないときも、ひと口でいいから摂取する。

この点は、いまいちひっかかるところだと思うが、
たとえひと口でも、食すことで体全体のリズム、
調子の流れを滞留させていないこと。
そのことが大事なのだと今のところは理解している。