松静自然 -太極拳導引が教えてくれるもの-

松静自然とは落ち着いた精神情緒とリラックスした身体の状態をいい、太極拳導引の基本要求でもあります。これがまた奥深く…

ゆっくり動くことからわかってきたこと -その8-

2005-09-30 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
これまでいろいろとお話してきたことは、
すべて体験を通して個人的に感じてきたことです。
ですから、みんながみな同じように感じている
というわけではありません。

私自身は精神的部分での影響も
かなり受けていると思っています。
フリーで仕事をしている関係上、
不測の事態はいつやってくるかわかりません。
マイペースでお気楽に見えますが、
けっこう綱渡り的なことが多いです。

太極導引をやっているときは、
そういった諸々のことを
すべて頭の中から消去できるのです。
これがもし頭の片隅に少しでも残っていれば、
練習していてもあまりよくないことが多いです。
集中できていないのがわかります。

先生や仲間の存在も大きいかもしれません。
とくに先生の存在は大きいです。
いつもの落ち着いた声と表情やしぐさに
触れているだけで、こちらまで落ち着いてきます。

一日のあいだのわずかな時間でも、
こうした世間や個人的事情を断ち切った時間を持つこと、
ただ呼吸と体を動かすことだけに
集中している時間を持つということは、
精神衛生によいみたいです。
なんというのか、スッキリします。
リフレッシュというのにふさわしい感じがあります。
気持ちはスッキリ、体には軽く筋肉疲労が残っている。
そんな感じで練習を終えられる日は幸せな気分です。

考えてみれば日常生活では
何となく急かされているような気がします。
たとえば信号が点滅しだすと、
つい走って渡ってみたり。
発車のベルが鳴っても
ドアが開いていれば飛び乗ってみたり。
見方を変えれば、常に余裕のない状態に
身を置きたがっているとでもいうのでしょうか。
走ったり飛び乗ったりするのは、
余裕のないギリギリ状態の象徴ともいえそうです。

急かされているのか、余裕を持ちたがらないのか。
こうしたギリギリ状態でいるのは
緊張し続けているのと同じことです。
そういう緊張の連鎖状態を
意識的に断ち切ることで
本来の自分のリズムを取り戻すことが
できるとしたら…。

ゆっくり動くことを覚えることで、
逆に緊張状態がどういうものなのかが
わかってきます。
そうすると自然に無駄な緊張を
避けようとするようになるのです。
焦って得る満足感と見送る余裕の違いは、
意外なところで出てくるような気がします。
俗にいう“ここ一番”というときには
明らかに日頃の余裕がものを言うみたいです。

つまり的確な判断が下せるようなのです。
ふだんの余裕がいざという時に力を発揮するのか、
そのあたりは定かではありませんが、
少なくともゆっくりできるときに
ゆっくりできるようになるというのは、
大きな財産になるようなのです。

まずは頭の中をからっぽにするところから
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ゆっくり動くことからわかってきたこと -その7-

2005-09-27 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
太極導引で行う呼吸は腹式呼吸です。
お腹を大きく動かすことで
横隔膜が上下に大きく動くようになるので
肺臓も十分に活動することができます。

また、呼吸は鼻を使って行います。
息は細く長く呼気と吸気を等しくします。
そのためには姿勢をチェックする必要もありますが、
ここでは省略します。

さて、呼吸は無意識でも意識的にも
行うことができるものです。
無意識に行っている呼吸は
自律神経がコントロールしていますが、
意識して行う場合は少し違ってきます。
体の仕組み的にいって、
自律神経の働きによるコントロールよりも
意識の働きによるものの方が優先されるのです。
ということは、意識的な呼吸を行うことで
自律神経に働きかけることが可能になってくる
ということです。
つまり呼吸を調整することは
自律神経の働きを調整することにもなるということです。

ご承知のように、自律神経には
交感神経と副交感神経とがあります。
一般的には活発に動いている時には交感神経が、
リラックスして落ち着いた状態の時には副交感神経が働く
といわれています。
自律神経失調状態というのは、
この二つの相反する神経の働き方のバランスが
何らかの原因によって崩れている状態をいいます。
誰もが生きている限りはストレスにさらされるものです。
できるだけ負担を軽減するようなストレス対処法を探ったり、
日々のケアが大切になってきますね。

太極導引が腹式呼吸を取り入れているのは、
肺臓の働きを十分にいかすことの他に、
精神的に落ち着いた状態をつくりやすいからではないか
と思います。
また、一般的な運動の場合は
集中させるための緊張状態を経た後、
ある一定の状態ができあがると安定してきます。
ですからどちらかといえば
交感神経が優位になりやすいともいえそうです。

ところが太極導引の場合は、同じく集中はさせるのですが
動作や呼吸がゆっくりなためなのか、
副交感神経が優位になる運動なのです。
おそらく呼吸を整えて集中させていく間に、
体の中では交感神経優位の状態から
徐々に副交感神経が優位に切り替わっていくのでしょう。
そしてその状態のままで運き始めて
動作を終了させるまで
常に呼吸を整え動きを呼吸にあわせていきます。

このように、太極導引が呼吸を重視して
ゆっくりと動く背景には
体がもともと持っている調整機能を
巧みにいかそうとする考え方があるのだろう
と思います。
最初に例にあげた睡眠の改善という
一つの傾向をみても、
慢性的に偏りがちになっていたバランス状態に
体の中で何らかの働きかけが起こった結果として
現れているように思えてくるのです。


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ゆっくり動くことからわかってきたこと -その6-

2005-09-26 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
太極導引を始めてしばらくたつと
生活習慣にもいろんな変化が出てきます。

生活環境や体調、体質、性格なども
人それぞれに異なるので、
いわゆる個人差はありますが、
練習した翌日の目覚めがひじょうに気持ちよい
と言う人が多いです。
これに寝付きがよくなった、
眠れるようになったという声を含めると、
どうやら睡眠の質が改善される傾向にあるようです。

ということは、私たちは日頃から
どうもよい眠りをとれなくなっているらしいのです。

そもそも睡眠中は、翌日の活動に備え
心身を休めているはずなのですが、
実際には不眠不休で働いているところがあります。
心臓や肺などいのちの根源にかかわる機能を
支えているものや
活動していない間に集中メンテナンスを担っている
ものもあるわけです。

ところが私たちのくらしは睡眠時間を
どんどん減らしていく生活習慣へと変わってきています。
人間の体はかなり順応性を持っている方だとは思いますが、
それでもいろいろと差し障りが出てくるようになるみたいです。
自律神経失調と呼ばれる一連の状態も
そのひとつではないでしょうか。

自律神経は呼吸と密接な関係があります。
そこで思い出してほしいのは、
太極導引が呼吸を重視するという点です。
私たちが日常行っている呼吸は、
いわゆる自然呼吸ですから
とくに意識もせずに行っていますよね。

ちなみに太極導引で行う呼吸は腹式呼吸です。
しかも吸うときにお腹が膨らんで
吐くときにはゆるむ一般的な「順腹式呼吸」と、
その反対に吸うときにお腹がへこむようになって
吐くときにゆるみながらもとにもどってくる
「逆腹式呼吸」という
二つの呼吸法を組み合わせて練習しています。
逆腹式呼吸は動作導引をしているときには
自然にそうなるものなのですが、
改めて意識して逆腹式呼吸を行うには
緊張しやすくなったりしますので、
最初のうちは一般的な順腹式呼吸で行います。
緊張を招くようなことは
なるべく避けることが大切だからです。

では、呼吸を意識的にゆっくり行いながら運動すると、
自律神経にどのような変化が起こるのでしょうか。
次回はそのあたりについて…


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ゆっくり動くことからわかってきたこと -その5-

2005-09-23 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
突然ですが、体力の衰えを感じるのはどこですか?

たいていの人は足腰が弱ってきたと自覚しだすと、
このままじゃいけないと思い始めるそうです。
実際に足は第二の心臓と言われますし、
腰にしても「にく(肉)づき」に「要(かなめ)」と
書くくらいですから、どちらも重要な部位ではあります。

太極導引は、実は足腰を
とてもよく使う運動でもあるのです。
太極拳の動きをよく見てみると、
上半身では左右の手が別々の動作をしたり、
下半身でも両足が同時に動くというのは
ほとんどありません。
つまり四肢がまったく違う動きをしていながら、
巧みにバランスをとっているのです。
その結果があのゆったりとした動きになっているわけです。

前にも触れましたが、片足ずつ動くというのは
そこに必ず体重の移動があるということです。
常に重心、重力を意識しながら動くことになります。
どうやって体勢を安定させながら
バランスよく重心を移動させたらいいのか。
そう考えていくと、姿勢を見直したり、
安定した姿勢をとるために
股関節と骨盤の状態を見直したりと、
自然に行き着く道筋があるらしいのです。

そういうことを頭の中で考える前に、まず動いてみる。
ところが先生の言う通りに動いているつもりでも
思い通りには、なかなか動けません。
程度の差こそありますが、
はじめは誰でもそんなものです。
それでも必ずできるようになるものなのです。

できなかったことができるようになる
うれしさって、何ものにも代え難いものですよ。
子供の頃ならいざ知らず、いい大人になってからでも、
こんなに心からうれしいと感じられる経験は
なかなかできるものではありません。
これって、もしかしたら若さに効く媚薬かも?

老化は自然現象です。
衰えていくことは誰にも止められないし、
誰もが通る道です。
できることならば、なるべくゆっくりと行きたいものです。
心身のバランスをととのえることは
老化の進度を緩やかにできるとも言えそうです。


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ゆっくり動くことからわかってきたこと -その4-

2005-09-20 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
太極導引はゆっくり動くのですが、
れっきとした有酸素運動ですし
運動量が少ないというわけではありません。

そもそも運動量というのは
見た目の激しさに比例するとは限りません。
力に瞬発力と持続力とがあるように、
運動にも少ない時間で一気に活動するものと、
長い時間をかけて活動するものとがあります。
ですから自分の希望するイメージにあった
効果のある運動を選ぶことも大切です。
もし日頃から運動不足ぎみだとか、
体力にはいまひとつ自信がないなどという方には
太極導引がおすすめかもしれません。

太極導引は、例えば運動前と運動後に表れる変化は
それほど劇的なものはありません。
つまり練習後に息が切れるような呼吸の乱れが
起きるわけでもなく、
従って脈拍もあまり変わりません。
さすがに夏場は汗が流れ落ちますが、
四季を通じて大量の汗をかくというわけでもありません。

しかし、だからといって負荷が
まったくないというわけではありません。
使わなかった筋肉を使えば
しっかり筋肉痛になりますし、
筋力も使う分だけは着実についてくるようです。
筋肉が新しくつくというよりは、
今ある筋肉がよく働くようになる感じです。
決して筋トレのようなわけではないです。

それと並行して血色が良くなってきたり
表情が穏やかになってくる人も少なくないです。
また練習にはパートナーや道具なども
とくに必要としませんので、
いつでもどこでも自分ひとりでできます。
これは運動する習慣を身につけたい人にとっては
重要なポイントともいえそうです。

人には個体差がある反面、
万人に共通する性質もあるものです。
太極導引では多くの力を必要とせず、
俊敏な動きも必要としません。
体力の有無も年齢も性別も一切かかわりなしです。
長く細く均一な呼吸とゆったりとした動作、
落ち着いた精神状態というのは
程度の差こそあるかと思いますが、
基本的には誰もが体験できることです。
自らの意志ひとつでできるようになるものなのです。


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ゆっくり動くことからわかってきたこと -その3-

2005-09-19 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
ゆっくり動くことはごまかしがききません。
それはある意味で集中を要求されるものでもあるのです。

なぜならば体の状態を知り、
相応にコントロールするためには
意識が十分に働ける状態をつくり、
体の隅々にまで意識を巡らせられる必要があるからです。
集中力は大切です。

ちょっと視点を変えてみましょう。
ゆっくり動こうとしたら
急に動けなくなったような感じがしてしまうのはなぜでしょう。
イメージ通りに動けない、
何だかとっても不自由な印象を受けてしまいます。

簡単に言ってしまえば錆ついているんです。
機械の部品でも、滑らかに確実に作動するためには
適度な余裕(遊び)があるものです。
人間の体にもそういう仕組みがあるのですが、
ちょっと怠けた使い方を続けていると、
しだいに錆ついてきてしまうものらしいのです。

また、じっと静止している状態に比べれば
運動は不安定な状態にあるものなのです。
不安定というのは安定を求めている状態です。
つまり安定できる状態を探しながら
さまざまに変化している状態です。
当然、不安定な状態をなるべく短くしたい
という心理が働きます。
従って日常生活の中で頻繁に繰り返す動作ほど、
なるべく簡略化してラクに行いたくなるものなのです。

そこでちょっと我慢してゆっくりと動いてみる。
そうすると途端に不安定な状態が顔を出してきます。
命綱一本を頼りに綱の上を前に進むようなものです。
緊張しますね。全身の神経がフル回転しますよね。
緊張しすぎても集中はできません。
これもまた綱渡りのようなバランス感覚かもしれません。

ゆっくり動くというのは、
千変万化する不安定をハッキリと実感するため
なのかもしれません。
こうして不安定な状態を意識しながら
できるだけ安定できるように動こうとすることが、
体の中にたまった錆を落としてくれるようです。

ゆっくりにしか動けないと言ったのも、
実はこうした背景があるからです。
ごまかしがきかないというのは、
運べるところまで運ぶ、回せるところまで回す、
といったことをやらないと
次の動きができなくなってしまうからです。
これはラクなことではありませんが、
無理なことではないのです。
いままで、やれるところまでやらないで
済ませていただけなんですね。

ただ単に無意識に行っていた頃の動作と、
意識的に練習した後に習得した動作とでは
質が違ってくるように思います。


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ゆっくり動くことからわかってきたこと -その2-

2005-09-18 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
今回はゆっくり動くとはどういうことなのか、
具体的に紹介してみようと思います。

まず思い起こしてほしいのは
日常生活で無意識に行っている動作です。
たとえば歩く。椅子に腰をおろす、椅子から腰をあげる。
階段の昇り降りなどのようなものです。
このような動作を意識的にゆっくりとやってみると、
どうなるでしょうか。

ゆっくり動こうとした途端に力が入っていませんか?
もしかすると、それほど大差ないじゃないかと
思ったかもしれませんね。
実は太極導引で行うゆっくりとした動作とは、
おそらくあなたが想像しているよりも
はるかにゆっくり動くことになるかと思います。
というか、ゆっくりにしか動けないという方が
感覚的には近いのかもしれません。

例えば足を前に運んでいく前進運動の場合、
上体はまっすぐに保ちながら、
前に運び出したい方の足と反対側の足の方に、
まず体重をかけます(このとき体はまっすぐのままです。
斜めに傾けないように)。

次に前に出そうとしている足を持ち上げます。
このとき膝を意識して
膝から上方へゆっくり持ち上げます。
まず踵が地からはなれ、徐々に足裏がはなれていって
最後に足先がはなれることを意識します。
このとき足に力は入れないように
(足首に力が入っていると足先が上を向きます。
足先は自然のまま垂らす)。

今度は持ち上げた足を斜め前に
(左足なら左斜め前、右足なら右斜め前)
膝から動くように意識して伸ばし出し、踵を地につけます。
このとき体重はまだ移動させません。
後方の足側に残っています。
上体も前に倒れないようにします。
つまり前に出す足は、姿勢を崩さない範囲で
出さなければなりません。
遠くに出せばいいというものではないのです。

次はいよいよ体重を前方の足側へ移動させます。
このときも徐々に移動させます。
一気に移動させてはいけません。
そうすると後方の足にかかっていた重みが
少しずつ減っていき、
反対に前方の足へは重みが
徐々に増えてくるのがわかります。
この変化を感じられるくらいのスピードで
体重を移動させるのです。
このスピード調整は股関節で行っています。
前方に体重がかかり始めることで
足裏部も踵から足前部へと徐々に地につくことになります。
これも一気におろすのではありません。
体重移動とともに行います。

前方の足に体重を移動させ始めると、
後方の足の踵が徐々に持ち上がってきます。
移動とともに徐々に足裏がはなれていくようになって、
体重移動が終わる時には
足前部だけで地についているような状態になっています。
その状態から前の足の横まで寄せて来ることになります。
まず後方の足の膝を曲げて足先部を地からはなし、
膝から前方に寄せてくる意識で動かします。
そうして前方の足の横に足先部を地につけます。
これで体が前に一歩分進んだことになります。

文章にするとものすごく複雑そうなんですが、
動作自体はひじょうに簡単です。
ただ、ひとつの動作について
体が実際に動いて行っていることを
ひとつずつ実感しながら動いているのを
説明するとこんなふうになってしまうのです。


無意識に行っている動作を意識的にゆっくり行ってみると、
いろんなことが見えてきます。
日常生活の動作スピードでは、
からだ本来の機能を十分に使わなくても
ごまかせてしまうことが少なくありません。
使わないですむ状態が運動能力を低下させてしまう原因です。

ところが太極導引で行う運動は、
ひとつひとつの動きが体のあちこちと連動していることを
いやでも思い知らされること。
そしてそれらをうまく協調させるバランス感覚を蘇らせ、
かつ有効に働くようにしてくれるのです。

百聞は一見にしかず。
体験にまさるものはありません。
体がどんなふうにして動いているのか、
それをどうやるとコントロールできるようになるのか、
知りたいとは思いませんか?


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ゆっくり動くことからわかってきたこと -その1-

2005-09-16 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
太極導引は呼吸に合わせて動きます。
ゆったりと深い呼吸を行えば
動作もゆっくりとしたものになります。

息を吸い始めてから吸い終わるまで、
息を吐き始めてから吐き終わるまでの間に、
それぞれにふさわしい動作が行われるよう
協調させるのです。
つまり呼吸運動と動作運動が同時に進行するように
コントロールするのです。
ここで注意するのは、
呼吸に動作を合わせるということです。
あくまで呼吸が主で動作は従の関係です。

なんだか当たり前のことをくどくどと言っているなと
思われるかもしれませんね。
呼吸なんて生きていればしているものなんだし、
呼吸に合わせて動けばいいんだからと。

でもちょっと考えてみてください。
例えばダーツをしているとき、
的の中心を狙って気持ちを集中しますね。
そのとき息はどうなっていますか?
このようにある種の緊張感をともなうような場面は
少なくないです。
集中力を高めているときと
集中状態を維持しているときとでは
呼吸も心身状態も微妙に違っていると思いませんか?

集中しようとしているときは
息をつめてしまうことが多いです。
気がつくと息が止まっている状態ですね。
緊張していると息が止まりやすいです。
だから緊張から解放されると、
思わずため息ともつかない息がフーッと出るんですね。

また、ある一定の時間集中した状態が続く場合も、
時間を経るごとに少しずつ集中力が落ちてきます。
それは呼吸が徐々に浅くなってくることでもわかります。
息を十分に吐ききれなくなると
息も吸えなくなるので浅くなるのです。
そのために呼吸数が増えて血圧も上がります。
こうして緊張状態ができあがっていきます。

つまり呼吸というのは
緊張を解くカギであるともいえそうです。
太極導引が呼吸を最も大切にしているのは
そのためでもあるのです。

ですが、無理をしてまで
ゆっくり深く呼吸すればいいというわけではありません。
無理は緊張につながるからです。
太極導引は誰でもできることしかやらないのです。


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未知の世界へのとびら

2005-09-15 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
太極導引を体験してみると、
意のままに動けないことにビックリします。
日常生活ではとくに支障もなく
動けていると思っていればいるほど、
そのギャップは大きくなるような気がします。

基本科ではまず最初に
このビックリを体験してもらうところから
始まります。
自分が思っているほど
体も心も言うことをきいてくれてないみたいだと
思うところから、
実は自分が体や心のことを
理解してなかったんだと気づきはじめ、
もっと知りたいと思うようになって来る頃には、
自分でも何らかの変化に気づくと思います。

それはたとえば姿勢だったり
立ち方や歩き方に現れてきたりします。
気づかないかもしれませんが
呼吸の仕方も変わってきていたりします。

具体的な動作練習は
だいたい三つに分けて行います。
つまり上体とくに手や腕を中心に動かす練習、
下半身とくに足を動かす練習、
手足を同時に動かす練習というようになります。

上半身の練習では両手を
開く、合わせる、回す、捻る動きを繰り返します。
ゆっくり動かすので、腕に力が入ったり
肩が緊張して持ち上がったりします。

下半身の練習では膝がポイントになります。
膝を意識するあまり股関節が緊張したり
足の動き具合をついつい眼で追ってしまい(下を向き)、
姿勢を崩します。
下半身の動作練習では眼で追えない分、
意識でチェックすることを
自然に覚えるようにもなります。

最後の手足を同時に動かす練習では、
毎回太極拳の型をひとつ取り上げて練習します。
今まで別々に練習してきたことを
一緒に合わせて動いてみる応用編の練習です。
当然のことながら動作は複雑に見えますが、
ひとつひとつ分解していけば
どれも練習した動きの組み合わせです。
開いたり合わせたり回したり捻ったり、
体重を前後左右に移動させたり。

最初から思い通りに動ける人はいません。
ゆっくり動くことがこんなに大変なことなのかと
思い知るだけでも
価値あることではないかと私は思います。
自分の知らない世界があること。
しかもいちばん身近なところに
その扉はあるのです。その鍵を手にしているのは…


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変わろうとすること

2005-09-13 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
何度も何度も言われている力を入れない
ということ。
いま練習している陳式は
不要な力が入ってしまうと動けなくなることが
自分でもわかっているだけにもどかしい。

しかもただ力を抜くのとは違うことも
わかり始めてきてしまったから、
余計にややこしくなってしまっている。
力の種類が違うのだ。
たぶんそういうことだと思う。

いまは時間さえあれば腕や足、
特に左側に力を入れないようにして動かしている。
たとえ動作練習ができないときでも、
これだけはなるべく欠かさないようにと
心がけている。

自分では特別なことをしているとは
思っていない。
人一倍緊張しやすいのだから
それだけ調整にも時間がかかるという、
ただそれだけのこと。
練習効果を上げるためというよりも、
緊張しすぎることが引き起こす
生活上の問題を改善する方向につながることを
期待してのことだから。

今よりも力が入らなくなったら
人生は必ず変わると思える。
誇張ではなく、そのくらいにひとつの変化が
全体に及ぼす影響は大きい。
変わろうとすることがすべての始まりだ
と思うこの頃。
そして自分が思うほど時間はあまりないのだとも…

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