松静自然 -太極拳導引が教えてくれるもの-

松静自然とは落ち着いた精神情緒とリラックスした身体の状態をいい、太極拳導引の基本要求でもあります。これがまた奥深く…

練習メモ(重心05)

2014-03-20 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
☆重心

重心とはなんだ?
と、改めて自問してみる。
重力の中心ってことか。
実感をともなう重力といえば
体重になるのかな。

体重(重力)の中心と考えれば
重心とは体重のバランスが取れるところ、
釣り合うところとなるわけで、
中心がきまれば安定するということ。
つまり重心の所在を意識するとは
バランスの中心を意識すること。
その結果として安定がうまれる。

だから動き始める前には
必ず心身の状態を確認をする。
重心があるべきところにあることを
確認できる(感じられる)までは
動き始めてはいけないのだ。
なぜなら動き出すきっかけは
安定を破綻させる動きを意識的に
行うことだから(起勢)。

一度動き出したら
起勢前(静止状態)に確認した
重心と動きのバランスを
維持し続けられる動き方をする。
そのためにも準備段階(静止状態)で確認した状態が
自分の身体のなかに記憶されているというか
いつでも思い出せる状況にできていれば、
重心が定まらなくなっても
おさめるべき所に
自分でおさめられるようになる。



練習メモ(用意不用力01)

2014-03-14 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
☆用意不用力

用意は準備の意味ではなく
意を用いること。
不用力は力を用いないこと。
意を用いて力を用いないとは
どういうことか。

意のままに力まずに動けている状態かと。
そのような状態になるには
心身が鬆・静の状態にあることが必要。
鬆・静の状態に近づくためには
何が必要かといえば
意識的に緊張や感情の揺れを
制御することだったり。
これってすでに「用意」なのかも。
自分の状態が自分でわかるようになってること。
意識が隅々まで繋がっている
巡っている状態になって、用意となるんだろうな。

力みは心理的緊張から生じるものがほとんどかと。
ドキドキするような不安の入り交じった緊張感。
これは失敗したくない気持ちを背負っている
緊張感とでもいうか。
気が急いてたり焦りからくる緊張感などもそうかな。
しかしそれとは別に
意識できていない緊張もあるような気も。
例えば何か物を取ろうとして手を伸ばす場面など。
手先だけで対象物をつかみにいってないだろうか。
手先以外の身体(が存在していること)を感じているだろうか。
あるは目の周辺や首、肩、肘、背中、腰あたりに
力が入ったり強ばったりしていないだろうか。
こうした無意識の力みもまた
関節の動きや血液・リンパなどの流れを抑制する。

つかみにいく動作だけに意識が偏った状態は
たとえば主従の関係が見出せない動き方(身体操作)とも
言い換えることができそうだし、
また、部位としてとらえてみても
無意識に力が入ってしまう部位では
全身を巡っている流れが渋滞を起こしつつある
起こしているともいえるような気がする。

流れるものは流れていることが自然な姿だから
流れるものを備えている身体は
流れるようにできていると考えるのが自然。
用意不用力というのも
バランスの一種という感じがする。

いまはまだそんなザックリとした理解。

大会メモ

2014-03-02 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
久々の更新になってしまいました。
2月16日に行われた渋谷大会のメモから。


個人競技部門は相変わらず
身体がほぐれぬままの表演となった。
ちょっと早めに起きて
ストレッチなどしてはいたが
はたして効果はあったのかどうか…。
なにしろ2月の暖房なしの体育館。
毎年のことながら底冷えが厳しい。
9時開場で30分後にはコート前に集合。
ということは身体をほぐし暖めるにはぎりぎり。
コート前で待機してるうちに
身体はすぐに冷えてくる。

季節や状況に応じた身体状態をととのえることも
練習といえば練習である。
冷えは身も心も縮こませるから
身体が暖まれば心も落ち着いた状態になる。
だから外側から暖めたり筋肉を動かして
熱を生み血流を促す。
それと意識導引の活用。
これをもう少し使い込めるようになれたら
いいなあと思っているのだが…。
バージョンアップさせたいものだ。
改めて日頃の練習要求の「鬆・静」を思うしだい。
まだまだ先は長い。



表演前まではふだん通りにやって
制限時間内におさまればいいなと思っていた。
が、実際に表演を始めだしたら
制限時間内におさまる範囲で
なるべくふだん通りにというふうに
少しずつ変わって行った。
具体的には套路の半分を過ぎた頃から
少しずつ制限時間のことも意識し始めていた。
直前練習で想定した制限時間1分前には
最低ここまで進んでいたい動作を
意識しながら表演していた。
だからたぶん落ち着いてはいたのかと思う。
だけど最初の方針と実際の方針の
優先順位が微妙に変わっていくのを感じながら
ちょっと動揺していた自分はいたかな。
勢も不足していたと思う。物足りない印象。
これがいまの自分なんだと思う。

思いがけず某先生からお声をかけていただいき
ご指摘いただいたことも心に留めて
引き続き精進していこうと思う。



最後に…
大会後の打ち上げも含めて
愉快な一日を過ごせたことが嬉しい。
朋昌会はこうでなくっちゃ。