陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

ホワイト・バレンタイン

2011-02-14 | 自然・暮らし・天候・行事

今朝は起きたら、たいへんでした。外がいちめん銀世界でした。
雨の日はおっくうなのに、雪の日はふしぎと出かけたくなります。

この温かい地域で、数センチの積雪ははじめてでした。
外出を控えている方が多いのか、公園の芝生にはパウダーを振りかけたような雪化粧。そこへ足跡をつけていくのが、なんとも、楽しいわけです。

この日ばかりは、ふだんは我が物顔で走りとばす自動車もゆるゆる運転。
道路に白が多くなると、歩行者に優しくなってくれるんですね。横断歩道を探して、信号機の側によじりついて立っていたのが嘘のよう。

空も真っ白で、家屋敷の黒さが引き立って、水墨画のような余分な色彩のない静かな空間を歩む。雪の日は、ふしぎと寒さも気になりません。

雪の日はなぜ散歩が楽しいのでしょう。
それは道路が柔らかくなるからです。あの堅いアスファルトを、十分も踏みしめたら根をあげる私が、楽しくてたまらない。それは秋の落ち葉の積もる山道と、水がせせら流れる小川と、この雪をかけわけた道ぐらしかありません。

外出したらどんぴしゃで、ふだんはお目にかかれない掘り出し物も買えました。
一箇月のうちに一日あるかないようなこういう恵まれた日にあたると、生きていてよかった、なんて大げさなことを考えています。

買い物をするのも、楽しみを未来に積み残しておくためです。
この好奇心が、雪よりも早く融けだすのはじゅうじゅう承知のうえなのですが。

あまりに雪のたんまり積もった部分ばかり歩いたものですから、靴がたいへんなことに…(反省)

【画像】
壁紙村さまより「ケヤキに雪の華」をお借りしました。



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