かつこのテラス

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沖縄報告~④彫刻家 金城実さんのアトリエにて

2014-06-22 00:17:08 | Weblog
 15日、16日は、沖縄の彫刻家・金城実さんのアトリエ中2階に泊めていただく。

 アトリエには、写真集『鬼―糞から金蠅』で出会った彫刻が列んでいる。
 テーブルを夾んで語り合う人のすぐ後ろ、今にも息がかかりそうな近さに像がある。
 光と影、質感、見る角度によって、像の表情はさまざまだ。
 写真集で一見お馴染みの像のはずなのに、まったく違う表情。
 怒りだけではない、苦悩や哀しみ、おかしさ、やさしさが見え隠れする像。

 写真はあくまで出会いのきっかけではないか、もしくは実物に先に出会ったとき、その感動をもう一度呼び覚ますものではないか。

 以前、円空仏の展覧会で実物を見たとき、写真との違いにひどく驚いた。
 険しい表情だとばかり思っていた像のなんというやさしさ。
 照明をあてて撮影をする。くっきりとした影が、こんなにも円空仏の表情を変えてしまっていたのだと思いながら、一体一体あちこちから眺めては、優しい気持ちになったことがあった。
 そうして、亡父が遺こしてくれた写真集『愛知の円空仏』を開くと、また違った表情の円空仏が甦ってきた。

 金城さんのアトリエでも同じことを感じた。
 写真集だけでは伝わらない実物の重厚感、表情。

 K9MPホームページ・ブログの活動報告で紹介されているように、金城実さんの彫刻は、明日22日から関西巡回展が企画されている。
 彫刻は、ぜひ実物に出会うことをお薦めしたい。

写真は、流木にノミを振るう金城実さん。(猫と蝙蝠をほっているのだそうです)

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