28 核兵器・原子力 13
ⅱ 1946~2000 -6-
■まとめと考察 1/n ~冷戦期の核軍拡:まとめ表再掲~
1 「アメリカの状況」の描き方
・全社が「水爆開発」を記している。育鵬社と自由社以外の6社は、そろって詳しく「ビキニ環礁」に言及している。全社〇。
2 「ソ連の状況」の描き方
●全社が核開発を記しているので〇。ただし、育鵬社・自由社・学び舎以外の6社は、水爆については無記。
3 「その他の核保有国(※特に中共)」の描き方
●米ソ以外の核保有国について無記 → × 5社:育鵬社、東京書籍、教育出版、日本文教、学び舎。
●中華人民共和国の核開発・保有について、「急速な軍備拡張」としか書いていない。 → △ 自由社。
●中華人民共和国の核開発に言及している → 〇 清水書院。
●英・仏・中の核保有に言及している → 〇 帝国書院。
※《世界のどの国がどの程度の核兵器を保有しているか》という知識は、人類すべてにとっての《安全保障上の常識》だと思うが…。日本にとっては、近隣の、《遅れて現われた、独裁・覇権・侵略国家》であるうえに、《公教育と世論操作で「日本敵対政策」を採っている》中共の軍事情報は特に重要だ。
4 「東西冷戦」の描き方
●冷戦期全体の「核兵器の軍拡状況」について書いていない。 → △ 日本文教、清水書院、学び舎。
※その結果、今では地球上に9か国も核保有国がある。恐ろしい状況だと思うが…
5 「核兵器に関わる各種条約」の描き方 ~特に、①部分的核実験禁止条約と②核拡散防止条約(NPT)について~
●①②ともに書いていない。 → × 自由社、清水書院。
※どちらも、現在の世界の軍事・政治的状況に死活的影響を与えている重要な条約だろう。
・帝国書院・教育出版・日本文教・学び舎の4社は片方しか書いていない。両方書いてほしい。
6 「キューバ危機」の描き方」
●無記 → × 日本文教。
※これまでに《もっとも核戦争の危機に近づいた》と言われている大事件・・・人類が絶滅に近い状況になる原因とシミュレーションされているのは、全面的核戦争とその結果おきる「核の冬」、超強力な生物兵器、/直径10キロメートル以上の小惑星・彗星の衝突とその結果おきる「太陽光減衰(※核の冬と同じ状況)」などの地球環境全体の極端な異変。
~次回、まとめと考察 2/n~
<全リンク⇒1へ> <28 核兵器・原子力 ⅰ 414・415・416・417・418・419・420・421・/ⅱ 422・423・424・425・426・427・428・429・430・/ⅲ 431・432・433・434・435(この項:完)>
《著者:松永正紀 教育評論家 /h22年度 唐津市・玄海町:小中学校校長会長》
※記事の不備等に関するお願い…《ブログ「やおよろずの神々の棲む国で」の記事》が原典です。リンクはすべて原典にとぶようにしているので、ブログの内容に疑問がある場合は、原典ブログのコメントで教えてください。~不備等の後日修正は原典のみで実施中~