27 日露関係Ⅲ(1945.10~現在) -6-
ⅰ 1945.10~1956(日ソ国交回復)-6-
■まとめと考察 1/2の2 ~まとめ表再掲~
1 「東京裁判におけるソ連」の描き方 ※「東京裁判」全体については、後に予定する「日米関係」の項でくわしく扱う。
●「東京裁判におけるソ連の存在」を書いていない。 → × 6社:東京書籍、帝国書院、教育出版、日本文教、清水書院、学び舎。
※ソ連は《「連合国」の重要な一員》であり、かつ、日本にとっては《日ソ中立条約を一方的に破棄して侵略してきた、特別な敵国》だ。裁判の判事のなかにも一人ソ連の軍人が入っていて、積極的にさまざまな圧力をかけたことは史実。東京裁判は、戦後日本のありかたに大きな影響を与えた”大事件”であり、その中で圧倒的な米国に次いで、ソ連は英国と同じような重みをもった国家だったと思われる。
2 「冷戦の始まり」の描き方
●「冷戦」における《ソ連主導の世界共産主義化運動》について書いていない。 → △ 6社:同上。
※1 ソ連が世界を支配しようとする、「世界共産主義化運動」が無ければ、「冷戦」はほとんど起きなかったのではないだろうか。
※2 学び舎の「共産党への支持がひろがり」という表現はまちがいではないが、「ソ連の関与」を書かなければ不正確だ。
3 「朝鮮戦争におけるソ連」の描き方
●北朝鮮による朝鮮戦争の開始・継続への「ソ連の支援」について書いていない。 → △ 4社:東京書籍、帝国書院、日本文教、学び舎。
※ソ連・共産党の世界戦略を無視してはいけない。
●戦争を始めたのが北朝鮮であることを書いていない。 → × 清水書院。
※戦争開始の形態はさまざまあるが、この場合は明らかに”一方的開戦”とされている。しかも日本に重大な影響を与えた(ている)戦争であり、正確な知識を教える必要がある。
~次回、まとめと考察2/2~
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《著者:松永正紀 教育評論家 /h22年度 唐津市・玄海町:小中学校校長会長》
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