昨日、ウィリアムのいたずらが、ヒアリングで聞き出した業務内容をアクティビティ図等に結びつける、まとめ方のカードっていうのを示したけど、それと、世間のドキュメントとの関係っていうのも示さないと、どうして、こっちが優れているかがわかんないと思う。
なので、そのドキュメントの構造を全部書いた後で(まだ未完)、世間のドキュメントと比較してみたいと思う。
といっても、世間のドキュメントって?っていうことになるが、
富士通は、開発で使うドキュメントが標準化されていて、そのドキュメントが公開されている。
もちろん、ウィリアムのいたずらが昨日書いた、要件定義部分に関しても、公開されているわけだ(SA工程っていうのが、それにあたる)。
なので、将来、それと比べてみたいと思う。
で、その富士通の全開発ドキュメント標準が公開されている場所だが、
こちら
標準化規約
1.ComponentAA開発標準
http://www.fujitsu.com/jp/solutions/infrastructure/dynamic-infrastructure/sdas/technology/develop-guide/1-caa/
ComponentAAっていうのは、富士通のシステム開発体系(SDAS)において、
J2EEベースでの開発を行う場合の、開発体系になる。
で、それはさておき、ドキュメントについてだが、
「ComponentAA開発標準 ドキュメント標準編1.0a版ダウンロード」
って書いてあるところ(表の上)をクリック、
アンケート(名前とかは書かない)に答え、
そのあと、使える範囲について書いてある
(使うのはOK,だけど、このドキュメントそのものを販売しちゃX)
ので、それに同意すると、
ダウンロード用のダイアログが表示されるので、
PDF版、WordとExcel版、好きなほう(あるいは両方)
をダウンロードしてくださいませ。
exeファイルがダウンロードできるので、それを実行すると、自己解凍する
フォルダでSAとかUIとか出てくる意味は、上にURLを書いた
ページの中の表を見てください。そうすると、書いてあります。
なお、工程のSS以降で出てくる、CBS、CBMについて。。
富士通において、J2EEにおける開発体系は、ComponentAAだが、
実際に開発に利用するJ2EEフレームワークは、Interstageというものになる(なお、開発に使うツールなどはApWorksという。Interstageは、開発環境、実行環境すべてを含んだJ2EE環境の呼び名)。
ちなみに、アプレットを使った話がClient Jになる。
で、J2EEの場合、EJBを使って開発することになるが、EJBは、
セッションBeanとエンティティBeanにわかれる
(これは、富士通だけでなく、一般論)
このうち、セッションBeanに近い役割をするのは、CBS、
エンティティBeanに近い役割をするのが、CBMになる。
そして、CBS、CBM間でやり取りするデータ
(このブログ風にいうと、カオル姫方式でやる、共通領域)が、
Msgスキーマになる。
SQLファシリティとは、CBS,CBMにおいて、SQLを直接発行する場合に利用する。
って、公開しないほうがふつうなのか(^^;)
<<2016年7月10日 追加>>
この記事を書いてから、10年がたち、状況が変わりました。
これらの書類は、業界的に標準化が試みられ、「発注者ビューガイドライン」という
名前で一度まとまりました。
富士通の総合システム開発体系「SDAS」
http://www.fujitsu.com/jp/solutions/infrastructure/dynamic-infrastructure/sdas/
の右側からアクセスできます。
・・・が、その後、紆余曲折を経て、「発注者ビューガイドライン」は
「機能要件の合意形成ガイド」
https://www.ipa.go.jp/sec/softwareengineering/reports/20100331.html
となりました。業界標準の開発ドキュメントというと、これになります。
一方、ComponentAAは、自動生成の側面も持っています。当時ComponentAAをもとにした
自動生成ツールというのがあったのですが、その後、富士通は、
INTARFRM(インターファーム)と、Interdevelop Designerという2つの自動生成方法を生み出していきます。これらが富士通の超高速開発の流れになっていきます。
同様のツールとして、IBMのFDLがあります。これは、別エントリで詳しく書いてあります。