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2017年版『射鵰英雄伝』その2

2017年04月08日 | 武侠ドラマ
2017年版『射鵰英雄伝』第7~12話まで見ました。

郭靖は趙王府で霊知上人の毒砂掌にやられた全真教の王処一を助けるため、薬材を探し求めますが、ここで黄蓉と再会し、彼女が実は女性であったことを明かされます。


李一桐演じる黄蓉。ネットでは「史上最も美しい黄蓉」という評価も見られます。于正の『半妖傾城』ではポテンシャルを無駄に消費させられている感があったので、本作で報われて本当に良かったです。

街中の薬材は楊康に買い占められたということで、薬材を盗み出すために二人して夜な夜な趙王府に潜入。ここでも黄蓉が完顔洪烈に雇われた黄河四鬼や欧陽克、はたまた王府に潜伏していた姉弟子の梅超風を散々に振り回し、小悪魔っぷりを発揮します。美しいというよりはかわいい彼女の立ち居振る舞いを見ていると、同じ金庸ドラマでも、ヒロインが脚本家でなければ主演男優しか得をしないキャスティングだった于正の『笑傲江湖』とか『神雕侠侶』は一体何だったのだろうかという気になってきます……

そして趙王府では楊康によって穆易(=楊鉄心)と穆念慈も監禁されており、楊鉄心は自分が死んだと思い込まされて完顔洪烈の王妃となっていた包惜弱と再会。楊康は二人から、この楊鉄心が実の父親であると知らされますが、到底信じる気になれません。楊・包の夫婦は一旦は王府から逃れますが、完顔洪烈の追っ手に包囲され、ともに自害の道を選びます。2008年の胡歌版はここでしばらく楊康が楊鉄心や郭靖らと共同生活を送るオリジナルエピソードを挿入していましたが、今回は原作通りあっさり二人を死なせています。

楊夫妻の葬儀を終えた後、江南七怪と丘処機らは楊鉄心の養女であった穆念慈と郭靖とを結婚させようとしますが、郭靖が自分は黄蓉と結婚すると宣言して柯鎮悪の怒りを買い、納屋のような所に監禁されてしまいます。ここで事態を知った黄蓉が髭面の易者に変装したりして、あの手この手で郭靖を解放させようというオリジナルエピソードが挿入されます。まさか柯鎮悪も数年後にこの「小妖女」とともに桃花島で暮らすことになるとは想像もしなかったでしょうw

モンゴルから連れて来た小紅馬に乗って郭靖と黄蓉は師匠のもとから逃れ、そこで「北丐」洪七公と出会います。


今回の洪七公は大物感に欠けるのが残念……

この洪七公から降龍十八掌の数手を教わることになった郭靖ですが、洪七公に「亢龍有悔の四字の中で最も重要なのはどれだ?」と聞かれて、取り敢えず上から順番に「亢」「龍」「有」と答えて外していき、「あ、わかった!悔だ!」と喜々として答える郭靖のアホさ加減が愛おしいです (^_^;)

で、三人が黄蓉を追ってきた欧陽克に絡まれたあたりで次回へ。今作はここまでほぼ原作に忠実に話を進めていますね。

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