思考の7割と収入の3割を旅に注ぐ旅人の日々

一般的には遊び(趣味)と見下されがちな「旅」も、人生のなかでやるべき「仕事」である、という気概で旅する旅人の主張と報告。

2011年の展覧会一覧

2011-12-26 19:30:39 | その他趣味
今年観に行った写真展以外の展覧会を挙げてみる。


・植村'sマップコレクション ひとつも捨てずにとっておいた植村直己愛蔵の地図展 (蓮根、植村冒険館)
・宇宙から見たオーロラ展2011 (新宿、コニカミノルタプラザ)
・幕末の探検家・松浦武四郎と一畳敷展 (京橋、INAXギャラリー1)
・冬の水 うつろう光彩 (松井亜希子、京橋、INAXギャラリー2)
・陶彩の宴 田中礼展 (田中礼、京橋、INAXガレリアセラミカ)
・第14回文化庁メディア芸術祭 (乃木坂、国立新美術館)
・KONICA MINOLTA エコ&アートアワード2011 作品展 (新宿、コニカミノルタプラザ)
・箱崎秀明 おん野菜サラダ 二人展 パコ野菜サラダと肉 (箱崎秀明・おん野菜サラダ、池袋、atelier bemster)
・フェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展 (渋谷、Bunkamura ザ ミュージアム)
・ふたつの吾妻ひでお展side:A 吾妻ひでお美少女実験室 (御茶ノ水、明治大学博物館・特別展示室)
・ふたつの吾妻ひでお展side:B 吾妻ひでおマニアックス (御茶ノ水、米沢嘉博記念図書館1階展示室)
・感_3 (井手菜穂、六本木、Shonandai MY Gallery)
・tensara-basara (前澤妙子、六本木、Shonandai MY Gallery)
・「くらしと測量・地図」展 (新宿、新宿駅西口広場イベントコーナー)
・100年後にも残したい!みんなの海! (新宿、コニカミノルタプラザ)
・京都国立博物館の試み 「美の計測」~デジタルが生む新たな視座~ (新宿、コニカミノルタプラザ)
・発掘された日本列島2011 重要な遺跡・遺物の最新発掘速報展 (両国、東京都江戸東京博物館)
・海のグレートジャーニー展 (鷹の台、武蔵野美術大学図書館)
・椎名誠 旅の文学館 (椎名誠、神楽坂、セッションハウス2階ギャラリー)
・人類の変容とREBIRTH PROJECT展 『Metamorphose』-311後の未来-(新宿、コニカミノルタプラザ)
・ハナタレ展 長野亮之介の絵仕事 (北参道、GALLERY HIPPO)
・こまものやさんからのお便り (天野みか、千駄木、古書ほうろう)
・ゴミコン(GOMI-CON)入選作品展 (新宿、コニカミノルタプラザ)
・コレジャナイロボ 10年の歩み そして未来へ (新宿、ペンタックスフォーラム)
・誕生25周年記念 ドラゴンクエスト展 (六本木、森アーツセンターギャラリー)
・メタボリズムの未来都市展 (六本木、森美術館)
・蒼山日菜KIRIE展 ~沈思黙考 La Contemplation~ (蒼山日菜、新宿、コニカミノルタプラザ)
・編み師203gowの『へんなあみもの』展 (新宿、コニカミノルタプラザ)
・さよなら九段下ビル (九段下、九段下ビル)


以上の30本。
そのなかから5つの展示について補足。

『箱崎秀明 おん野菜サラダ 二人展 パコ野菜サラダと肉』、主役のひとりの箱崎秀明氏は放浪書房の友人という間柄での知り合いだが、これまで聞きかじっていた(ファミコン世代ならば大半の人が知っているはずの)元ゲームソフトメーカー勤務のグラフィックデザイナーでイラストレーター? という印象がこれまで強かったのだがこの2人展の絵の展示を観て、それよりも崇高? な立場の「作家」の側面もあるのだな、と新鮮だった。これを観たことによって作家性もあるのかー、と見方がちょこっと変わったのだが、でも最近たまにツイッターでやりとりすると相変わらずふざけたネタが多いよなあ。
なんか今秋はフリーの立場から、東京都内に事務所を構えてフリーではない役職? に転進したらしい。業務内容はどんなんだろう。
会場は池袋駅から10分以上歩いた飲食店だが、池袋は30年近く通い慣れた街なので地理的に大半のことは知っているつもりだったが、最近流行りのカフェギャラリーが池袋にもあるのね、と初めて行った店でひとつ勉強になった。

『フェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展』、フェルメールについては創作の点数が少なくて稀少、程度の予備知識しかなくて、なぜ関連本の出版が近年えらく盛んだったりして人気なのか、とずっと不思議に思っていたが、これにてようやく初めて1点のみ生で観て、でも周りの客の熱狂ぶり? はまだいまいちピンとこないので、今後徐々に勉強しよう。
行った決め手は、フェルメールへのとっかかりが欲しかったのと、それが今回は僕の興味のある「地理学者」だったことか。昔も今も社会的な地位は日本よりも断然高い欧州の地理学のヒトってみんなこんな感じだったのかなあ、と想像が膨らんで楽しかった。

『海のグレートジャーニー展』、これは本ブログでも少し触れたが、武蔵野美術大学構内の木造舟の展示とは別の、図書館内で行なわれていた先のインドネシアから沖縄県までの航海の様子を記録した写真と航海のために制作した道具の展示のほう。会期中に2回以上行こうと思ったが結局は1回しか行けなくて無念。
と悔しがっていたら10月から、関野吉晴さんの出身地の東京都墨田区の「すみだ環境ふれあい館」に場所を変えて、来年の2月12日(日)まで企画展として展示しているらしい。ただ、小耳に挟んだところでは舟は展示できる場所がないらしいけど。
毎週月・水曜日が休館日で、来年は1月5日(木)から開館のようなので、年明けにできるだけ早めに行ってみるかー。

誕生25周年記念 ドラゴンクエスト展』、森ビルの上のほうで今秋に催していたやつ。基本的には過去9作品の概要、鳥山明の原画、堀井雄二の企画書、すぎやまこういちの作曲歴、関連ポスターやグッズ、の展示で構成されていた。内部は入場者に戦士・武闘家・僧侶・魔法使いと4種の職業から1つ選択させて各々中身が異なる「冒険の書」を持たせて順路に散りばめている謎解きをさせて完了したら景品(缶バッジ)がもらえるという、アトラクション的な進み方にしていて、大人は展示で、子どもは擬似体験でより楽しめる仕掛けだった。
ドラクエに関してはⅠからVIまでやったことがあって(だから他機種への移植前のオリジナルでファミコンとスーパーファミコンのソフトのみの経験で)プレイステーションとかに移行したVII以降は全然わからん状態で行った僕としては、鳥山明の特にⅠとIIとIIIの商品パッケージとモンスターの原画展示が感涙モノだった。実は小学生の頃の一時期、この絵を真似しながらイラストレーターを目指したこともあったくらいなので、最近の3Dで複雑になってきたのよりは以前の2D状態で描きやすい絵のほうが今観てもむしろ凄いな、と唸った。ファミコン時代の作画でのドット数や文字数の制限があったなかであれだけの世界観を創っていたことも今思うと、ねえ。最近の3Dに慣れきったお子様にはわかりにくいだろうが、25年前からの変遷をど真ん中で実体験している僕や僕よりもやや上の世代の特に男子となると、もう。
で、絵は才能がなくて下火になって次第に別の方向へ移ったが、それで出版関係の仕事に携わっている今となっては、堀井雄二のシナリオ制作の経緯の解説のほうも興味深かった。作中の名言集なんかも面白かったし。「おきのどくですが ぼうけんのしょ 1ばんは きえてしまいました」みたいな。よく考えたら、「賢者」とか「しかばね」とか「あぶないみずぎ」とか、ドラクエで初めて人生を学んだ面も多分にあるのではないか。RPG(ロールプレイングゲーム)は架空の冒険でヒトの成長と生き死にを体験する遊びだが、実際にこれを遊ぶことによって思春期以前のプレイヤーであれば人格形成に結構な影響を与えているはず。しかも過去の売れ行きを考えると100万人単位で。
ああ、ドラクエに関しては経験者であれば誰しも語りつくせない想いがたくさんあるだろうから、長くなるのでこのへんでやめておく。30周年のときにまた催してほしいなあ。

『さよなら九段下ビル』、最近になってようやく、東京メトロ・九段下駅から近い1927年竣工と歴史ある雑居ビル「九段下ビル」の取り壊しが来月から始まるということで惜別の意味で注目が集まっているが、ここに年内いっぱい粘りに粘ってひとり住み続けている「九段下アトリエ」の画家が複数人の作家による展示を企画、という今回の機会がなければ外観はたまに見ても内部に入るところまではなかったかも。と思うと、取り壊し前に入れたのは貴重であった。外観も内観も触ってみるとたしかに老朽化が進んでボロボロであった。でも3月の地震にも耐えたのだから(この近所の九段会館の天井の一部は崩れ落ちたのに)、まだ住めそうではあるけど、決定事項であればしゃあない。
下の写真は展示会場の一部として開放していた、屋上。と、屋上からの靖国通りで、奥に靖国神社の鳥居も見える。ここからの視点は年内限りなんだよなあ。



東京で新たに建つ建物もあれば、消えてゆく建物もある。

毎年書いているような気もするが、来年はもっと写真以外の展示を観る割合を高めたいなあ。


※2012年1月5日(木)の追記
本文で触れた箱崎氏のベンチャー的な? 会社「株式会社プラネッタ」のURLを教えてもらった。ウェブサイトはこれからどんどん拡充されるでしょう。
よし、来年以降に会社が軌道に乗ったら、カレーか何かおごってもらおう。


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