淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

映画「アポロ18」。まあ、こういう手法もアリなんでしょうけど少し消化不良気味です。

2012年04月18日 | Weblog
 ホラー映画って疲れるから嫌いだ。
 「ああ、そろそろ来るぞ~」とドキドキしながら観ていると、当然の如く、いきなりスクリーンには大きな音を伴って得体の知れない何かが飛び出してくる。
 別に誇張して言ってるわけじゃなくて、手には薄っすらと汗さえ滲んでいる。

 想像力があり過ぎるのだろうか。
 普段から妄想癖があるのかもしれない。
 これまで何度も書いてきたことだけど、出張してホテルの部屋に独りいても、バスタブの付近が凄く気になりだし、そーっと覗いてみることもよくある。
 何かが居るんじゃないかって、おかしな妄想にとりつかれるのである。困ったものだ。
 単に、気持ちの小さい、怖がりで臆病な小心者なのだ。

 さて、映画「アポロ18」である。
 その昔、「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」というホラー映画があった。
 わざと、ブレたような雑な映像を用い、まるで本当に素人が撮影したような雰囲気を滲ませ、そのことでリアルな恐怖を与えようとする手法で、大ヒットを飛ばした映画だった。

 「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」は、魔女伝説が残るという森の中に迷い込んだ、ドキュメンタリー映画撮影隊の男女3人が遭遇する恐怖を描いていた。
 持っていた安手のカメラでその時の恐怖を記録するという設定なので、実際の映画予算もかなり安価で済んだらしく、映画の利益は通常よりも良かったらしい。

 その後、その手の映画はたくさん作られたけれど、どれも二番煎じの感は免れなかった。やはり、変化球は何度も通じない。
 そして、今回の映画「アポロ18号」もこれと同じ手法を取っている。

 人類を初めて月の表面へと送り込んだ、アポロ17号をもって打ち切られたとされている、NASA「アポロ計画」についての新解釈といったらいいんだろうか。
 ドキュメンタリーっぽく、荒っぽい画像で全編が語られる。

 時間にして80数分なので、かなり短い映画だ。
 アメリカNASAで極秘裏にアポロ18号が打ち上げられていて、その3名の乗務員が月面で遭遇する謎めいた恐怖を描くSFホラーである。

 資料を見てみると、監督が「オープン・ウォーター 第3の恐怖」を撮ったゴンサーロ・ロペス=ギャレゴというひと。
 ところが、この映画観ていないので、個人的に初めて触れる監督だ。

 それに出演者は、ほとんど3人だけ。
 ウォーレン・クリスティという役者も知らないし、「ミス・ポター」に出ていたというロイド・オーウェンという人も初めて。
 3人目のライアン・ロビンズという役者は「パッセンジャーズ」に出ていたらしいけど、まったく記憶にありません。
 まあ、そういう俳優たちを使うことで、実話っぽい本当らしさを演出したのだろうが・・・。

 60年代後半、人類が月面に足を踏み入れてから合計6回に及んだ「アポロ計画」。
 ところが、計画中止になったはずの「アポロ18号」が実際は月面に着陸していて、そこでは衝撃的な事件が起こっていた。
 そして、その真実を明らかにする極秘映像が発見される。
 その極秘映像には、アポロ18号に乗船していた3名の宇宙飛行士の、月面における衝撃的な体験が映っていた・・・。

 もちろんフェイクだ。
 それを、あたかも本当に遭った事実の如く、画面上でリアルに映し出してゆく。

 アポロ18号が月に着陸し、月面上を探検していると、何故か地面に人間の足跡が残されている。居るはずのない人間の足跡がなぜ?
 月面に打ち立てた星条旗が、翌日滅茶苦茶に壊されている。誰か、この月世界に居るのだろうか?
 これら一連起こる、不可思議な現象は一体何故?

 ここまで書くと、だいたいこの先のストーリーは想像がつくと思う。
 底はすぐに割れるわけで、だったら別に勿体ぶってドキュメンタリータッチにしなくてもよかったのでは?
 確かに意表をついた演出だとは思いますが・・・。

 この手法を採用するのなら、もっともっとリアルな描写を用いて観客を怖がらせてくれればいいのになんて思っちゃう。
 せっかく、密室という素晴らしいステージを与えられたんだから、仕掛けは他にもたくさんあっただろうに。

 残念。






 

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