自然とデザイン

自然と人との関係なくして生命なく、人と人との関係なくして幸福もない。この自然と人為の関係をデザインとして考えたい。

「議事録非開示」の実態を制度化する「特定秘密保護法」の危険

2014-10-25 18:27:02 | 牛豚と鬼

本日、平成26年(2014年)10月25日の毎日新聞朝刊の一面は「原発ADR:議事『不開示』」の記事であった。平成26年10月14日には、国と国民の安全を確保するために「特定秘密保護法」が必要だとして、その施行令および運用基準等が閣議決定されたばかりである。

しかし、国と国民の安全を確保するために公開すべき情報を、国こそが「議事録非開示」で日常的に秘密にしているのが実態であり、そのような行政の秘密主義をさらに強固にして、無知蒙昧にして支配欲旺盛な国が、賢明な国民を「見ざる言わざる聞かざる」にさせて、破綻に向けて暴走してしまうようで恐怖を覚える。

宮崎口蹄疫でワクチン接種して全頭殺処分したことで、地域と農家は戦場と化してしまったことは記憶に新しい。家畜の処分と我が国の安全保障とは関係ないと言われるかも知れない。しかし、「ワクチン接種で感染拡大を阻止できる」という世界の常識を無視し、国民が知るべき情報を「議事録非開示」として、科学的根拠のない防疫措置を実施している国の実態を知れば、情報の隠蔽を実質的(精神的)に制度化するような「特定秘密保護法」がいかに危険であるかが認識できる。

口蹄疫の防疫対策は、制度的には家畜衛生部会の「牛豚等疾病小委員会」が検討しているが、第4回から第19回までは議事概要しか公開せず、議事録は非開示となっている。

ここでは、平成22年9月14日の「議事録開示請求」に対して、農水省が平成24年5月21日に黒塗りの議事録を開示した実例を紹介したい。

この情報開示までの過程で情報公開・個人情報保護審査会は、「諮問庁(農水省)から提出された(非開示の)理由説明書は、うそだらけの杜撰(ずさん)なものであり,主権者を愚弄するもので遺憾である」と、厳しく情報開示を指示した。それでいてなお黒塗りの議事録開示のふてぶてしさである。

とにかく戦時を思わせる「黒塗りの議事録」を見て欲しい。すべての情報が黒塗りにされ、しかもマスメディアが情報の捏造に協力する時代はもう来ているのである。この点について、ワクチン接種に関する議論があったと思われる第12回牛豚等疾病小委員会の議事録について当ブログで問題点を指摘している。

「君あり、故に我あり」が私の信条であり、国民のために誠実に真実を追究して、国民の幸福に貢献することは義務だと思っている。税金で仕事をし生活している議員や学者を含む公務員が、「我あり、故に君あり」と国民の支配に熱心であることは、国民の基本的人権を無視した憲法違反であり、公務員を免職すべき行為である。

人種差別と憎悪と支配欲に満ちた異常人格者が、ドイツを支配した「ヒトラーの権力掌握への道(前編)(後編)を決して忘れてはならない。


2014.10.26 更新1  2014.11.17 更新2


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