映画「セバスチャン・サルガド / 地球へのラブレター」 シネマ尾道で上映決定!とこのブログで紹介しているが、この映画のドイツの映画監督のヴィム・ヴェンダース (2)さんも映画界ではよく知られ、ご夫婦は写真家でもあり京都から尾道・鞆の浦・直島へと旅の道中の原風景を収めた写真展を開催されてもいる。この映画が全国5映画館に次いで尾道で上映されることになったご縁を感じる。なお、ブログ「Tatsuyaの独り言」によれば監督が2名になっているのは、サルガドさんの息子さんジュリアーノ・リベイロ・サルガドさんが撮りためてきた膨大な記録映像を取りまとめるために、ヴィム・ヴェンダース監督が指名されたといういきさつがあるようだ。息子さんがお父さんを尊敬し、その仕事ぶりを映像に残すなんて素晴らしい!
ここではこの映画を知るきっかけになったEテレ「スーパープレゼンテーション」の紹介部分とTEDの講演「写真が見せるサイレントドラマ」 (英語字幕)を紹介して、もう一度この映画を推薦したい。
参考:映画予告「セバスチャン・サルガド / 地球へのラブレター」
セバスチャン・サルガドの写真からは崇高な人物像が胸に刺さり、報道というより芸術を感じていたが、サルガドさんは写真で飢餓、難民、内戦等を紹介していて大虐殺の悲惨さを目にし、肉体的にも精神的にも病に倒れ社会に目を向けた写真を撮れなくなったという。そして故郷のブラジルの牧場に戻り、奥さんの提案で乱開発ではげ山になった牧場周辺の植林を始め、250万本、200種の植林で熱帯雨林を復活させた。その自然の復活、生命力に感動して再びカメラで自然を撮った。自らが自然に生かされているという感動、Genesis、生命の起源を見つめて!
サルガド夫妻のお二人で仕事も人生もともに歩んでいる姿はうらやましい。そして、お二人とも生きることに誠実で真面目だ。生きることに誠実で真面目で、危険な「イスラム国」に死を覚悟して入り、子供や女性や老人に寄り添おうとしたジャーナリスト・後藤健二さんは「イスラム国」に捉えられ殺害された。惜しい人を失った。後藤さんは志を止めさせられた悔しは残るであろうが、死への悔しさはないものとご冥福をお祈りしたい。
国境は欧米列強によって強制され、イラクがアメリカの傀儡政権となった等、「イスラム国」にどんな悔しい理由があろうと、個人の命を組織の目的のために犠牲にすることは許されない。「イスラム国」支配下の市民や世界の信頼は得られないであろう。
そして「積極的平和主義」と称して積極的に敵をつくり、戦争放棄の憲法を無視して武器輸出禁止の3原則を廃止した安倍政権は、「イスラム国」から「安倍」と名指しで敵視された。
安倍首相も後藤健二さんも同じ一人の人間だ。一国の首相は国民の生死に関わる権限を持つだけに、海外での言動には熟慮が必用だ。インターネットに人質に対する要求が出されるまでに相当の交渉時間があったはずだ。憲法を無視して自分の信念で政治活動をしていることは国民無視の重罪である。首相の言動で国民が惨殺されても、テロリストの罪を償わすために国際社会と連携していくと「憎しみの連鎖」を叫ぶ愚を正義だと勘違いしている。
人間は自然から生まれ、様々な物語を生きて自然に還る。人と人との対立は自己中心的な考えから生まれる。平和は自然を崇拝して生きてこそ守られる。戦争は絶対悪で、抑止力が戦争の芽を育てる。この世に生まれた奇跡を感謝し、自然への畏敬を原点にした物語を私は生きたいと思う。映画「セバスチャン・サルガド / 地球へのラブレター」を推薦し多くの方に観てもらいたいと思う私の思いは、熱帯雨林の生態系を復活させたサルガドさんに比べればホンのちっぽけなことにすぎないが、今の私にできる精一杯の仕事だと思っている。
初稿 2015.10.28 更新 2015.10.30
ここではこの映画を知るきっかけになったEテレ「スーパープレゼンテーション」の紹介部分とTEDの講演「写真が見せるサイレントドラマ」 (英語字幕)を紹介して、もう一度この映画を推薦したい。
参考:映画予告「セバスチャン・サルガド / 地球へのラブレター」
セバスチャン・サルガドの写真からは崇高な人物像が胸に刺さり、報道というより芸術を感じていたが、サルガドさんは写真で飢餓、難民、内戦等を紹介していて大虐殺の悲惨さを目にし、肉体的にも精神的にも病に倒れ社会に目を向けた写真を撮れなくなったという。そして故郷のブラジルの牧場に戻り、奥さんの提案で乱開発ではげ山になった牧場周辺の植林を始め、250万本、200種の植林で熱帯雨林を復活させた。その自然の復活、生命力に感動して再びカメラで自然を撮った。自らが自然に生かされているという感動、Genesis、生命の起源を見つめて!
サルガド夫妻のお二人で仕事も人生もともに歩んでいる姿はうらやましい。そして、お二人とも生きることに誠実で真面目だ。生きることに誠実で真面目で、危険な「イスラム国」に死を覚悟して入り、子供や女性や老人に寄り添おうとしたジャーナリスト・後藤健二さんは「イスラム国」に捉えられ殺害された。惜しい人を失った。後藤さんは志を止めさせられた悔しは残るであろうが、死への悔しさはないものとご冥福をお祈りしたい。
国境は欧米列強によって強制され、イラクがアメリカの傀儡政権となった等、「イスラム国」にどんな悔しい理由があろうと、個人の命を組織の目的のために犠牲にすることは許されない。「イスラム国」支配下の市民や世界の信頼は得られないであろう。
そして「積極的平和主義」と称して積極的に敵をつくり、戦争放棄の憲法を無視して武器輸出禁止の3原則を廃止した安倍政権は、「イスラム国」から「安倍」と名指しで敵視された。
安倍首相も後藤健二さんも同じ一人の人間だ。一国の首相は国民の生死に関わる権限を持つだけに、海外での言動には熟慮が必用だ。インターネットに人質に対する要求が出されるまでに相当の交渉時間があったはずだ。憲法を無視して自分の信念で政治活動をしていることは国民無視の重罪である。首相の言動で国民が惨殺されても、テロリストの罪を償わすために国際社会と連携していくと「憎しみの連鎖」を叫ぶ愚を正義だと勘違いしている。
人間は自然から生まれ、様々な物語を生きて自然に還る。人と人との対立は自己中心的な考えから生まれる。平和は自然を崇拝して生きてこそ守られる。戦争は絶対悪で、抑止力が戦争の芽を育てる。この世に生まれた奇跡を感謝し、自然への畏敬を原点にした物語を私は生きたいと思う。映画「セバスチャン・サルガド / 地球へのラブレター」を推薦し多くの方に観てもらいたいと思う私の思いは、熱帯雨林の生態系を復活させたサルガドさんに比べればホンのちっぽけなことにすぎないが、今の私にできる精一杯の仕事だと思っている。
初稿 2015.10.28 更新 2015.10.30