晏次郎のぐうたら日記

偶にする星見(重星観賞)や鳥撮関連などの気紛れ思いつき日記
  開設 2006年12月

続・・・滅多にない!

2020年01月29日 13時59分14秒 | 天文ネタ

やはり今年の冬は相当に特殊である。只の暖冬ではなく世間で言われてる気候変動かも知れない。何れにせよ生まれてこの方初めて経験する冬のようだ。このままでは夏季の水不足は確実で米作りを生業とする身にとっては戦々恐々とした心地である。 しかし、一方では冬季に有るまじき好天、好気流が訪れており、星見には(滅多にない!)が続いて起こっている。            

一昨日の27日は昼頃から晴れだし略快晴と云ってよい空となり、暇人の私は17時頃よりビクセンA62SS+GP赤道儀を引っ張り出して金星を観望する。その様子のメモ画像。

スマホでの写真だが、手持ちでこうも簡単に撮れるので止められない。(星空写真以外は殆どスマホで済ましている) このセットでは20分程の星見で、直ぐにPOD内のµ‐180C+EM-200の組み合わせに換えて18時~19時20分迄、先日のエリダヌス座θ星(アカマル)及びろ座α星オリオン座β星(リゲル)η星ζ星σ星λ星ι星θ星23番星を観る。どれも、先日を超える観え方で、唯一、ろ座α星のみ若干伴星の観え方が美しくなかった。(伴星の輝きが鈍い) アカマルに関しては先日より色合いが白色に振っており観え方も若干だが上で有ったようだ。

途中夕食を摂り21時より再開し、いつもはこの時期に望遠鏡を向けもしないオリオン座ρ星、33番星、32番星、52番星にも向けるが、どれも悉く分離し、この時期に1秒台の重星を分離出来たことは初めてである。好条件にも恵まれたのだろうが、μ-180Cの株も上がった。※お手軽で金額的にも、又、十分な口径を持つこのμ‐180Cのコスパはいいね!

次におおいぬ座に転じて、未だかつて分離の出来たことのないε星(アダ-ラ)を入れるが、遂に念願の伴星を確認出来た。ボ~っとした幽かな感じだが確りと観えた。此れ迄に何十回も試みて駄目だったものが観れて嬉しかった。(当地では高度的にシリウスよりも手強い対象である)この星座では、ν1星、π星、μ星、そしてα星(シリウス)を観るが、観えてよさそうな感じなのに、如何してもシリウスの伴星は確認出来なかった。(スパイダーの光条に阻まれたとしか思えない感じ・・・鏡筒回転が出来ないので)その他、序にとも座k星を観る。

最後に家でピックアップしてきたはと座α星に向けたが、何としても確認出来ず、光度差もあり伴星の等級は11等級中盤なので無理なのだろうと家に帰ってから調べてみると、ケンブリッジポケットスカイアトラス滝星図では単独星となっており、新標準星図標準星図2000実用全天星図、スカイアトラス2000、ステラナビ11では重星となっていた。???こういう事は偶々あるが、スッキリしない。(資料では主星2.7 伴星11.5 離隔12秒 位置角0度 分点1950年  (当日の使用アイピースはペンタックス及びニコン製の21mm~7mmを使用 倍率約100~300× シーイング 7~8/10)

観望の後半に先日購入したフィルターソフトンにてオルゴールゼンマイ架台にて星座写真を撮ってみた。ニコンAi AF 20mm F2.8にて露出100秒 絞りF5.6 ISO 1600 NIKON Dfで撮ってみた。

相変わらずの撮って出しJPG、透明感は無い空であったが、話題のオリオン座α星のこともあるので撮ってみた。

この日は23時5分でお開きとした。それ程寒さは感じなかったが、昨日は一寸身体が怠く一日置いての更新となった。 前回も一日置いてだったが理由は同様で身体が怠かったのだ。 星見疲れ??・・・これが歳と云う事だろう(^^; 

 

 

 


滅多にない!

2020年01月25日 21時41分24秒 | 天文ネタ

一昨日(23日)は朝から快晴といってよい天気で、この時期としてはとても珍しいことであるが、これも、今年の異常な暖冬少雪の齎したことなのかも知れない。午後から夜に備えて観望の準備を始め、自動導入を使う為のパソコンもステラナビ11の入ったWindows10のものに換え、気分転換に鏡筒も暫く使っていなかったμー180Cに載せ換える。

FC-76も並列同架したが、これはこの日の対象天体を観る為の策?である。

18時30分から星見を開始し、先ずはオリオン座リゲルに向けてシーイングチェックをする。冬場としては先ず先ずの6/10位である。 今回の使用アイピースは焦点距離を考えてペンタXL21ニコンNAV14ペンタXW10の3本である。

今回の一番の目的は南天の宝石と云われるエリダヌス座θ星(アカマル)を観ることにある。これは以前(2008年12月)記事にしたことがあるが、それからはず~と観ることが叶わなかった重星で、当地では最大高度でも7度強にしかならず、低空過ぎて視野に収めても星の姿に見えないことが殆ど、故に観えた時はとんでもなく嬉しい気分になるのである。

低空を狙うので、鏡筒位置が少々低い為、高さを稼ぐ為に鏡筒の並列同架をした。(FC-76はバランスをとる為だけのもの)エリダヌス座のθ星は目視出来るか如何かギリギリで3㎝ファインダーではキッチリと観えている状態。 さて、期待を込めて約100倍の視野の中にθ星がまるでふたご座α星を観ているが如き姿を観せた。こんな綺麗な観え方は初めてのことで、少々大袈裟だが暫し茫然と云った態であった。本来は白色の重星だが、当地では何時みても黄色にしか見えない。 続いてこれも南天では見逃せない美重星のろ座α星を入れるが、予想通りとんでもない程の観え方で、伴星の輝きが素晴らしかった。 次はオリオン座ζ星を入れるが、何とか分離が分かる程度の観え方で、少々高揚していた気分が一寸萎んだ。 ここで、目的を終えた並列同架を解除しμ-180C一本にし、星見も19時30分で中断する。

20時50分より星見再開し、単筒にしたことによりPOD内が広くなり快適に星見を続けながら、何時もの観望風景を数コマ撮る。何時もは真っ白な雪面での様子となるが、今年は大方土が露出しているので黒々とした地面と冬の星座の組み合わせは私として妙な感じである。

この夜は、ケフェウス座β星、δ星、ξ星、ο星カシオペヤ座η星ι星いっかくじゅう座β星、締めにかに座ι星φ2星ζ星を観て、23時丁度に終了した。今回の星見は暫らく振りに充実した時間を過ごした気分で、次回の星見も大好きと云うか憧れの南天の星座を探ってみようかと思っている。

 


天気晴朗なれど・・・

2020年01月11日 17時11分34秒 | 天文ネタ

一昨日(9日)は前回以上に晴れ渡っていたが星の瞬きは激しく何となく悪い予感はしていた。21時40分より久し振りのPODからの星見をする。器材は当然タカハシTOA130+EM-200の組合わせにて自動導入での星見である。前回もPODから星見をする予定であったが、屋根に雪が凍結しておりドアのカギ穴も凍結(昼間に溶けた水分が凍結)で開けることが出来なかった。(何時もは昼間の内に雪などを取り除いているのだが準備を怠っていた)今回もカギ穴が凍結しておりトーチーで軽く炙って解決。 望遠鏡カバーを外すのも昨年の9月以来で、此れ又年がら年中置きっ放しのWindowsXP搭載パソコンの電源を入れる。(因みに自宅で使用している4台のWindows7搭載パソコンは遅ればせながら昨年の大晦日にWindows10にアップデートしたが、慣れてない所為か少々使い辛いOSと感じている) 先ずは観望時の画像。

極軸設定等を再設定(昨年9月に回転機構台座を取り付けて設定がズレていたので)し、オリオン座β星を導入する。100倍の視野の中に綺麗に伴星が見えている。しかし、シーイングは決して良くはなく3~4/10位で一寸厳しめの重星は分離が判別出来ない状態であった。オリオン座ζ星見えていると云うより見ている感じで、この日は比較的広隔の綺麗な重星に絞ることにした。一角獣座ε星β星エリダヌス座32番星おおいぬ座h3945かに座ι星φ2星ζ星(これは主星側が近接重星で、三重星であるが、この日は2星しか確認出来ない)可成り満ちている月の光の所為もあり、色の対比が美しい重星よりも青色系の重星が綺麗に見えた。暗い空では何時も素晴らしいエリダヌス座32番おおいぬ座h3945かに座ι星が少々冴えない観え方であった。 丁度3時間になる23時40分に星見を切り上げた。 その他、おおいぬ座ν1星うさぎ座κ星α星オリオン座ρ星を観る。

久し振りの自動導入機能を使っての星見は身体が非常に楽で、無駄な時間と云っては如何かとも思うがロスが少なく、観る対象が多くなるので有効に時間を使うことが出来た。只、多いと記憶に残らない対象も増えるので如何なんだろう・・・ しかし、私は個人的に、記憶(見応え等)に残るような重星は全天で40~50個位かなと思っており、此れで良いのかなとも・・・

 

 

 


2020年 星見始め

2020年01月07日 21時36分03秒 | 天文ネタ

昨夜(6日)は晴れの良い天気で今年度の星見のスタートを切ることが出来た。 21時30分よりビクセンA62SSAP赤道儀の組み合わせで始めたが、シンチレーションも良くジクラクションリングも先ず先ずの見え方をしていた。恒星像等では余り気に為らなかったが、月面を観るに至って色収差の影響だろうか視野が茶色っぽく濁りを帯び、耐えられずここで鏡筒チェンジとした。 さて、いつものタカハシFC60に換えるとスッキリとしたクリアな月面に変わった。アクロとフローライトアポの差をまざまざと感じた次第。途中でAP赤道儀の電池(単三)が低温でギブアップし、直ちにGP赤道儀に換えて続行する。先ずは新年初の観望模様。

今回の観望では久し振りのアメリカンサイズアイピース使用で、ナグラー3~6ペンタックスXO2.5を常用。ふたご座κ星δ星α星38番星オリオン座β星ζ星を観るが、冬空では難物と云えるζ星も綺麗に分離出来ており、この時期としては特上に近い空であったように思う。又、私には珍しく月面を随分と長く観望したが、ペンタックスXO2.5で観る虹の入り江からプラトー付近は数十分もの長きに亘って魅入った。23時頃に雲が湧き出し観望をお開きとしたが終了時の気温はマイナス7度であった。

それにしても、今年は雪が少ない。少雪の年は不作と云うがどうなのだろう。 それでは、今年もよろしく。