Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

“今ではお目にかかれないモノ”4

2015-06-05 23:35:53 | つぶやき

“今ではお目にかかれないモノ”3より

 どのように手に入れたのか記憶にないパンフレットである。奥付には昭和51年4月20日発行とあり、すでに39年を経過しているものである。佐久市観光協会が発行したもので、手元には2号まである。ちなみに2号は昭和52年4月1日発行とあるから1年に1号発行というスタイルだったようだ。もちろん何号まで発行されたかは不明であるが、実は表紙の「佐久」の脇に「まほろば」とある。これは「まほろば」版ということらしく、もうひとつ手元には「ふるさと」バージョンがある。この1号には奥付がなく、表紙に1974年6月発行とある。昭和49年にあたるから、そちらの方が古いことになる。「ふるさと」バージョンは手元にやはり2号まであり、2号には発行年の記載はない。

 これまでの冊子型パンフレットで触れたように、ここで展開される観光地も、歴史上のものが多い。かつての観光とは歴史上の旧跡という意識が強かったと考えられる。また「緑の原村」でも「大町」でも必ず扱われていたものに「石仏」がある。けして歴史上の価値が高いわけでもない野にたたずむ石仏を扱っていることが、わたしの視線をこうしたパンフレットに向けさせた理由だったのだろう、といくつか紐解きながら気がついたしだいだ。後半では特産物を扱いはするものの、今風の「花」を押したてた制作意識は極めて低い。

 ちなみに現在の佐久市の観光パンフレットはこちらである。かつての制作思想に近いものが、「信州佐久」vol.40である。もしかしたら、ここに紹介したものが39年前のものだから、これを1号として毎年発行してきた最新号がこのvol.40なのかもしれないが、確認はしていない。

 


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