Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

計算のできない時代と、できない人々

2017-04-26 23:18:43 | ひとから学ぶ

 NHKのためしてガッテンで「大型連休の前に!交通事故から家族を守りたいSP」が放映された。高速道路での信じられないような事故の原因を探っていたが、試しに使われた模擬運転と違って実際の高速道路では変化が著しいので、短時間に催眠現象に陥ることはないだろうが、とりわけ「あまり考えずに」運転している人はこの催眠にかかりそうだ。裏を返せばスピードオーバーして走るような運転をしていれば催眠にかかることは低下するだろうが、いっぽうで催眠にかかりそうなドライバーも共存しているから、それで良いというものでもない。安全だろう高速道路も、流れていく多くの情報が自然と疲れを募らせることにつながるのだろう。毎日ほんのわずかの区間を利用するようになった最近、3月までとは違って異様に疲れを感じているのは、そんなところにも原因があるのだろうか。番組を見ていて驚かされたのは、高齢者に限ったことではないという事実。とりわけ20代にも逆送するドライバーが多いという。

 もうひとつ、ブレーキの踏み間違いのこと。オススメなのが「アクセルをゆっくり踏む習慣をつける」こと、と言うが、現実的にはアクセルを急に踏み込むような運転を日ごろからしている人は少ないだろう。そういう意味ではこのオススメはどうだろう。そもそも以前から触れていることだが、今はATが当たり前だが、かつてはMT車が当たり前だった。急な動作の際に、今は左手は遊んでいるし、左足も遊んでいる。そのことを思うと、かつてはその両者も咄嗟のときに何らかの動作をしたはず。右足だけに頼っている現在と違って、間違った動作を補う動作が伴っていたのではないだろうか。どれほど高齢化しても、かつてならギアを動かさなければならなかったし、そのためにクラッチも踏んだ。ようはMT車の場合は踏み間違いが少ないのではないだろうか。

 それにしても相変わらず右カーブにおいて車道の中央に寄って来る車が多い。明らかにそれは多くなっているし、対向車が来ているのに左に寄ろうという動作が遅い。狭い道(とはいっても普通にすれ違いのできる道幅)では速度を落とさざるを得ないのが、今の運転環境である。そればかりではない。今は極端な人が多い。帰宅時田舎では「広い道」と言えるような道路で、速度40キロ以下で先頭が見えないほどつながっていることがたびたびある。渋滞ではない、動いている。明らかにミラー越しに後方を注視すると苛立っている車も見えるが、この隊列が延々と崩れることなく続く。また時には「もっと出せ」みたいにかなりのスピードで走っていても、隊列を組んで延々と前進するようなケースも。超速もあれば超スローもある。まったく計算のできない時代だ。

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