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自由が丘駅前のイタリアン、マダムのひとりごと

トスカーナ地方を代表するワインたち

2016年11月02日 | マダムのひとりごと
イタリアのトスカーナ地方。ここはルネッサンスの文明が開化した類まれなる恵まれた州です。今でもフィレンツェやシエナなど中世の街には多くの観光客が集まり、経済的にも文化的にもイタリア随一と言ってよいほどですね。

このトスカーナ州の代表的な土着品種というと、皆さんも一回は聞いたことがあるのでは?そう、サンジョヴェーゼです。

主なアペラシオンとその違いをご説明。

1.Brunello di Montalcino(ブルネッロ)
シエナというきれいな中世の街からちょっと南下したところに位置するモンタルチーノ村のワイン。品種はサンジョヴェーゼ、正確にはもう少し皮の厚いサンジョヴェーゼグロッソ100%です。4年以上の熟成(うち木樽が2年以上)が必要とされるワインで瓶詰めした後も長期熟成に耐えうるものです。力強いと評されがちのブルネッロですが、わたしの思う最良のブルネッロは
包み込むような果実味、というのもリキュールに付け込んだチェリーそのものを持ち、そのうえタンニンはしなやかだが余韻が長いというバランスの瞑想ワインです。

2.Vino nobile di Montepulciano (モンテプルチアーノ)
ブルネッロとキャンティクラシコに知名度こそ押されているものの、歴史は古く、名声も高かったのですよ。熟成期間がブルネッロより一年短い?それゆえ、ごつごつとしたタンニンが残りがちで少し田舎というか、牧歌的な感じのするワインですが、瓶熟成させるとその名のとおり、vino nobile(noble wine)高貴なエレガントなワインとなります。
モンタルチーノ村から聖フランチェスコで有名なアッシジに向かう途中に存在する村のワイン。サンジョヴェーゼはプルニョーロ・ジェンティ―レと呼ばれます。ソムリエ試験を受ける方はプルニョーロというシノニム、覚えてくださいね。

3.chianti Classico(キャンティ)
さてこのキャンティはシエナ県のみならず、フィレンツェ、ピストイア、ピサ、アレッツォ、プラートの6県にわたる広範囲で作られるワイン。古い畑という意味のクラシコエリアはフィレンツェとシエナの間。サンジョヴェーゼをベースに20%までかな?国際品種や補助品種を混ぜても良い。
バブル前、フィアスコと呼ばれる藁で巻いた形のボトルが多く輸入され、pizza wine、安酒という評判に苦しむも、最近ではサンジョヴェーゼ単体、または国際品種を混ぜ
ふくよかなものが出回っているが、本来キャンティは非常にチャーミングなデイリーワインでイキイキとしたチェリーにスミレの香りがあり、果実味と酸味、そしてタンニンのバランスが良いフードフレンドリーなワインなのです。
ここ最近偉大なワインとうよりもフードフレンドリーなワインが流行っているので、キャンティにとっては非常に喜ばしいことなのだが、一方で生産者が多すぎてアイデンティティーを確立するのがさぞかし大変であろうと思われます。

サンジョヴェーゼ主体の代表的なワイン、本日ご紹介したのは昨日いらしてくださったお客様の中にvino nobileを個人的に輸入販売することになったという方がいらっしゃったからです。
彼女のひいてくるワインは私がまだ巡り合ってないものだと思います。試飲させていただけるのはいつでしょうか?楽しみです。



昨日の賄い:白菜と豚バラ鍋、自家製の柚子塩ポン酢とともに。里芋の柚子味噌。いただいた柚子が大活躍です。
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