VOL2 わ・た・し流

おとぼけな私ですが 好きな本のことや 日常のなにげない事等 また 日々感じたことも書いていきます。

桃花徒然 その68

2022-11-30 16:32:31 | 永遠の桃花

枕上書  番外編より(自己流の要約)

 

白い花の強い香りで目を覚ましたゴンゴンは

くしゃみを一つした。立ち上がって辺りを見回す。

そうして  自分のいる場所が碧海蒼霊である事に

気づいた。

 

十年前、父と母はビョウラクと戦って重傷を負った。

母の九九は  父の赤金血と折顔の丹薬のおかげで数か月

後には支障がなくなった。仙力の回復までには至らない

が、九九の場合はさほど問題は無い。

しかし、帝君ともなると 仙力の回復は天族の問題と

なる。数百年ほど昏睡してから修行を積めばよいのだが

帝君にしてみれば   目覚めたばかりの若妻に寂しい

思いをさせたくないのと、ゴンゴンの成長する姿を

逐一見ていたい・・・という気持ちがあった。

その為、毎年、3~6か月ほど集中して、奥の迎書閣

に籠もるよう計らう事で、修行に

千年ほどかける事にしたのだった。

父が籠もっている間は  母と二人、青丘に滞在する

事になっていた。

今日はまさにその日で、迎書閣まで母君と 父を送って

行ったのだが、別れがたい二人の様子を見たゴンゴン

は  そっと 離れて 各宮にいる友人たちに別れを告げに

回ろうと思い立ち、そこを離れた。

そして、連宋叔父の元極宮まで来た時、叔父上にも

挨拶を、と思い立ち、宮に入った途端  ゴンゴンの

目の前に光の輪が広がった 

と思う間もなく 意識を失ってしまった・・・

 それが  つい先ほどの出来事だった・・・

 

宮殿について見ると、父が張り巡らした

禁制バリアの前で、多くの神仙が集まっている。

しかも  何人かは バリアを破ろうとしている。

ゴンゴンは驚いた。この世に  壁海蒼霊でこのような

行いをする神仙がいるとは!

そっと目立たないようにしゃがんで  様子を見る。

すると、小神仙の話声が聞こえてきた。

「帝君に このような不敬を働くなんて、これを知って

帝君がお出ましになったら、私たちはどんな目に

合うかもわからないでしょうね」

「神族はもはや危機に瀕しているのだから、

例え私らが この不敬で死を賜ったとしても

再び帝君にお出まし頂けるなら まさに その死は

価値あるものではないか。長老たちは  折顔上神

にこの件を頼んだという。私たちはただ敬意をもって

お待ちすれば良い。折顔上神ならもしかして

お会いできるかもしれない。だからあのような

過激な方法をとるのはいかがなものか・・・」

 

二人の話を聞いて、ゴンゴンは不思議に思った。

父君は閉閑するはず・・・何故  ここにいるの?

 

ゴンゴンはバリアを破ろうとしている神仙たちの

近くまで行くと 再び安全な場所を探して

しゃがみ込んだ。

この神仙たちは  父君に急用があるようだ。

彼らがいくら攻撃しても  バリアが破れる事は

ないけど、自分には この神仙たちを止める力は

ないのは分かっていた。

 

そこで  神仙たちが疲れ切って休憩する所を

見計らい、彼らに向かって 礼儀正しく声を掛けた。

「お尋ねしますが、攻撃に疲れてお休みするところ

ですか?うん  すみませんが  少し道を開けて

くれませんか?」言いながら、ゴンゴンは神仙たち

の間を縫って なんなくバリアを通過し 首に掛けた

門の鍵を取り出すと 中に入った。

驚愕し、呆然と見つめる神仙たちを見ると

「道を開けてくれて  ありがとう」と上品に

挨拶し門を閉じた。


桃花徒然 その67

2022-11-27 11:30:35 | 永遠の桃花

引き続き枕上書  番外編より

 

東華と折顔のもとに  東華の従者が報告に来る。

「また一人  客が参りました・・・」と耳打ち。

「うん?貴方は  また誰を引き入れたのだ?」

「今度のお方は 私が引き入れたわけでは

ございません。彼は自分で 帝座の設置した禁制

を通って入って来ました。」

驚いた折顔、思わず口に出てしまった。

「何?私でさえ通れなかった禁制を通ったと?

そんな能力を持つ者と言えば、 まさか 墨淵?」

東華が低い声で呟く。

「いや、墨淵でさえ通れはしない。私が許可を

与えた者か  血縁のあるもののみだ。しかし、私には

血縁者はいない。」

まさか、従者以外にも  許可を与えた者が?

と言う東華に  従者は言いにくそうに・・・

「その客は・・・帝座、貴方と血のつながりを

持つ人のはず・・・」

 

折顔と半日以上天下を論じても、顔色一つ

変えなかった東華の顔が  白くなった。

「私は孤児のはず・・・兄弟も姉妹もいない」

「彼は  帝座の兄弟でも姉妹でもありません」

「私には  両親もいない」

「彼は  貴方の両親でも ありません」

東華は  眉をひそめる「それなら 彼は・・・」

従者は勇気を振り絞るようにして 言った。

「彼は  貴方の息子だと言っています。名は

白ゴンゴン・・・」

 

東華も折顔も絶句した!

既に立ち上がって  立ち去ろうとしていた折顔は

踏み出していた足を引っ込めると 更に二歩下がった。

(折顔は  大のゴシップ好き🤗)

そして座席に座りなおし  居住まいを正した。

これは・・天界を揺るがすほどのゴシップでは?

表面上 何事もない様子をしていたが、折顔は

興奮していた。3年粘ったかいがあったというもの。

待ち損にはならなかった😁と。

 


桃花徒然 その66

2022-11-27 10:34:44 | 永遠の桃花

引き続き  枕上書 番外編より

 

折顔から  神族の長になって 世の乱れをおさめて

欲しいとの要請を聞きながら 東華は碁を打っている。

そして言う

「墨淵が  五族を統一する道に行ったのは、少かんが

人族の為に 自分が羽化しようとも 若木の門を開けようと

していると知って、それを阻止するためだった。

しかし、門は開けられ、少かんは命を散らしてしまった。

その時、彼の願いは全て  潰えてしまった。四族の事が

全て 軌道に乗った後は 立去るのも当然のこと。

なのに貴方たちは、彼が後継を決めなかった事に  まだ

文句を言うのか」(中略)

折顔「貴方はあの時、少かんが若木の門を開けられる

事を知っていた。かつ  そのせいで少かんが羽化する

事も。そしてそうなれば 墨淵が全てを捨てて

失踪するだろうという事も。  そして、そうなったら

神族はまた結束を失って  天地が大いに乱れる事も。

だからあの時、神族の戦いが断然有利な時期に

隠居した・・・

しかし、仮に  貴方が 直ぐにでも  長老たちの

意見を聞いて九重天に戻って 頂点に君臨したら 

全ては上手く収まるのに・・・何故  貴方は・・・」

 

東華は碁を打ちながら言う。

「墨淵は 外敵に対しては決して手を抜かなかった。

しかし、内政に緩みができたのは 避けようもない。

いずれ 問題は表面化する。長年の間に 神族の心に

鬼の域ができ、ハエやゴキブリ、ネズミの類が

住みついていた。私がいたなら、彼らはどうして

姿を現す事ができよう?」

 

ようやく折顔は  東華の思惑を理解する。

これ以上 長居する事もないと 退出しようと

した時・・・  思いがけない事件が起きた・・・

 


桃花徒然 その65

2022-11-25 07:03:10 | 永遠の桃花

前回  少綰が若木の門を開けて人族を凡界に送り

その命を散らしてしまったところまで書いた。

 

今回は  父神の作った水沼澤で寿華野八聖と呼ばれた

墨淵達のところから。

(もう、漢字出すのも難しくて  心が折れそう(´;ω;`))

学校だから  注目されるメンバーで構成された派閥

あるある。

一つは  墨淵を頭とした神族4人、対抗するは

少綰を頭とした魔族3人 それと、属さない東華、

二つの派閥は  何かと揉め事を起こしてばかり。

先生方の悩みの種・・・これも あるある。

 

墨淵の派閥には  折顔と 白浅の父 白止が入っている。

東華と少かんは幼馴染だったので、学宮を休んでばかり

の東華は 試験のたびに、よく少かんからノートを借りて

写していた。

しかし、問題を起こしてばかりの覇者 、少かんのノート

が、まともであるはずもなく、東華はいつも落第点を

とっていた。

教室では 墨淵と少かんは隣同士だったが、あまりに

二つの派閥が揉めるので、頭を痛めた先生方は

墨淵の隣の席を東華に変えた。

東華は墨淵にノートを借りるようになったが

結果として 試験でトップになる。

その後、少かん以外の人のノートを写しても

トップを取れる事が判明😅

(少かんって どこか白浅とかぶる。だから

墨淵は・・・と  想像してしまう)

 

その後、五族の戦いにおいて 東華は墨淵の側に

ついたが、ある程度見極めがつくと、戦いが終わらぬ

うちに碧海蒼霊に戻ってしまう。

 

神族が勝利し、封神大典の準備中に  人族を救うため

少かんが命を散らしてしまい、これからの世界の

秩序を保つために  君臨するはずの墨淵まで失踪

したため、世界は再び危機に瀕してしまった。

 

この世界をまとめられる人物は東華しかいないと

の判断で  東華を訪ねていったのが折顔だが、

その折顔は 碧海蒼霊の外で  3年も足止めをくった。

東華の従者が出入りした際に ようやく入れたの

だった。

 

二人の会話で  墨淵が敢えて戦いを起こさねば

ならなかった背景が  ぼんやり見えてくる。

少かんが  人族を救うために自分を犠牲にしようと

している・・・それを知った墨淵が おそらく

少かんを犠牲にすることなく人族を救う手立てを

見つけようとした、のではないかと。

しかし、時間がないと気がせいた少かんは

実行してしまった。

東華は全て 先を読んでいたので、天族から

おそらくは 折顔が来ると察していたのだった。

 

墨淵の「菩提劫」だったか?におそらく

詳しく書かれている物語。

十里桃花で  復活した墨淵を訪ねて来たのは、

少かんの弟・・・

「姉が夢に現れて、寂しい  と言った」と

墨淵に伝えるために・・・

もしや  少かんは  死んだのではなく、魂を

復活させるよすがもあるのか?

と思わせるひと言・・・

菩薩劫  見てみたいです。

 


「いい夫婦の日」の一撃

2022-11-22 09:24:40 | 日記

今日は  いい夫婦の日、とTVで言った。

 

朝  一通り猫の世話をし

主人は 機嫌良く  朝からカレーを作っている。

作りながら、なにやらニュースの事を喋っていたので

調子を合わせて相槌など打ち・・・和気あいあい

 

・・・ところが

ふとみたら  フライパンをのせたガスコンロの

火加減が「強」になっているじゃないの!

 

思わず声が大きくなった私・・・!

「テフロンのフライパンは 中火で、だよ!

高温になると  フッ素が溶け出すから危ないって

言ったじゃん!」

 

言いながら火加減を  中火にした。

何度言っても  見るたびに  強火を使っている主人。

どうしても、ラーメン屋にいた頃の癖が出る。

「炒め物は  強火で」

そんなこんなで、作ってくれる目玉焼きさえ

周囲が焦げ焦げ  カリカリ  黄身コチコチ🤦‍♀️

ADHDの特徴が濃~い人なので、パッパッと

ササっと仕上げるのに妙なこだわりがあるし

身についた 鉄鍋の扱いが自然にでる。

 

で・・・激怒した主人  あれから怒鳴り散らして

後、一切口を聞きません🤷‍♀️

 

けんか両成敗

「いい夫婦の日」の朝っぱらからの出来事でした

 

心の声(私だって  常に貴方の機嫌をとってなんて

いられないわ)

・・・チャンチャン・・・