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松尾貴史のちょっと違和感  いやいや大きな違和感や 毎日新聞のコラム記事から

2022-04-10 | まいにち
お昼前に、かくわかの人たちが呼びかけた集会に少しの時間参加してきました。





家に帰って毎日新聞日曜版を開くと・・・・

松尾貴史のちょっと違和感
火事場泥棒的発言 日本の国益にかなわない
 「体力が万全でないという苦痛の中、大切な政治判断を誤ること、結果を出せないことがあってはなりません」と述べて、2020年9月に首相を再度辞任した安倍晋三氏が、アメリカの核兵器を日本にも配備して共有すべきだと言い出したのを見ると、本当に辞任してくれていて良かったという感慨しかない。
 こんな論外なことを言い出したのは、ロシアのウクライナ侵攻という災難に便乗したものであり、ある意味では火事場泥棒的な卑劣な言説である。戦争に突き進んで広島、長崎が核兵器によって壊滅的な被害をもたらされ、今なお心を痛め苦しむ人がいる世界で唯一の国で、こんなに愚劣なことを言い出す人物が首相を2度もやったということの恐ろしさに驚愕(きょうがく)する。
 2月にテレビ出演した時は「相手の軍事的中枢を狙う反撃力が必要」という内容のことをしゃべっていたが、先日の山口県での講演に至っては「基地に限定する必要はない。向こうの中枢を攻撃することも含むべきだ」と言い出した。これが通るならば、仮に敵対する国が現れた場合、その国も「日本の基地以外の攻撃をしていい」ことになってしまう。日本の中枢とは、国会なのか、首相官邸なのか。もちろん、皇居も含まれてしまうかもしれないし、市民を大きく巻き込むことも考えられるだろう。 
 ロシアは「防衛」という詭弁(きべん)によって、キーウ(キエフ)、つまり中枢を攻撃した。劇場など軍事とは関係もない施設を「子どもたち」と地面に大きく書いてある場所まで攻撃し「武力を隠していた」「ウクライナの自作自演だ」とうそぶいたが、安倍氏の言う「敵の基地に限定しない中枢」は、民間施設も含むと捉えることができる。そうだとしたらロシアのやっていることに、現職の衆院議員として、お墨付きを与えてしまっていることになる。
 憲法順守の義務がある国会議員として、これは進退問題どころではなく、永久に国政の場にいてもらっては困る言動だろう。この発言は、よしんば改憲することを訴えている政治家であろうが、国会議員らは憲法を尊重し擁護する義務を負うことを定めた憲法99条に違反していることになる。こんな好き勝手な放言を、批判もせずに伝えるニュースは、いったいどうしてしまったのだろうか。
 安倍氏の物言いは、日本の国益にかなわない。というよりも、十二分に不利益を招いているとしか思えない。国内の民主主義を、長年にわたってこれでもかと破壊してきたように見える安倍氏だが、国自体を破壊したいのだろうか。やはりウラジーミルと同じ未来を見ていたということなのか 
 北方領土について語らず、次から次へと耳を覆いたくなることを発言する。この安倍氏の発言に関して、記者から問われた松野博一官房長官は「政治家の発言の一つ一つについてコメントは差し控える」と逃げた。コメントを控えるとは、否定すると障りがあるからだろうか。政府に少なからず影響力がある元首相の発言でも「うちは関係ないし」でいいのだろうか。「政府にそういう考えはありません」と言うのもはばかられる空気なのか。岸田文雄首相は「憲法の範囲内で」と言ってはいるが、そうであるならば安倍氏の発言は問題外の妄言ではないか。
 安倍氏は、自分の疑惑が追及された時には「無いものを証明するのは悪魔の証明」と言い張っていたが、それは「大量破壊兵器が無いことを証明しなかった」と米国によるイラク攻撃を肯定するに至ったことと同質ではないか。
 また、安倍氏は27回もプーチン氏に会ったことを疑問視されると「何度も会談するのは当然で、非難の意図が分からない」と言った。つまり、それだけ誰よりも回数多く会ってもらって、3000億円の経済協力と、嘉納治五郎の書を貢いだのに、結果的に何の成果もあげられず現状に至ったという、自らの成果の無さを認めていて、かえって痛烈である。(放送タレント、イラストも)=4月5日執筆

マンションの裏山は随分と緑になりました。
玄関前には管理員さんがお世話しておられる

コメント
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