川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

震災ガレキの受け入れ(2)

2011-11-16 22:51:34 | 日記

(札幌市のモエレ沼公園 HPより)

 

東京都のごみの処分場はかつては「夢の島」とも呼ばれた人工島で、住民の居住地域から離れた所にあります。以前にこの処分場でガス抜きのボーリングの仕事に携わったことがあります。大都市東京のごみを処分するだけあって広大な敷地でした。東京都のこのような場所があればいいのですが、松阪市の場合どうしても居住地域からそう遠くないところで行わなければなりません。

          

松阪市が災害ごみを受け入れるとなると、「松阪市が東京都に次いで全国で2番目に災害ごみを受け入れ!」と大変な話題になります。しかし話題づくりやパフォーマンスでするのであれば、やめた方がよいでしょう。藁をも掴む思いの被災地の皆様に失礼だからです。マスコミなど外に向かって発信するより、まず庁内など内側を固め、議会に説明をして、粛々と進めるべきです。

 

岩手県、宮城県のガレキでもなかなか受け入れは難しいが、では福島県の災害ガレキはどうするのかということになります。どこの自治体でもガレキの受け入れが難しいとなると別な方法も考えなくてはなりません。先日東京で行われた地方議員フォーラムでも災害ガレキの問題が出ました。助言者として出席した岩手大学の教授から分別処理以外の方法も考えなくてはならないという話も出ました。

 

数年前、私たちが参加した札幌市で行われた全国都市問題会議。この催しで報告された札幌市郊外の「モレエ沼公園」の取り組み。札幌市ではかつてのごみの処理場で、高く積まれたごみの山をそのまま用い、著名な彫刻家イサム・ノグチの設計のもと、市民の憩いの場所となる公園をつくりました。

なかなか処分できない災害ガレキの山を用いて、このような公園にできないだろうか。高く盛れば津波の避難場所にもなります。もちろんいろいろな問題もあります。公園にできるような用地に盛られているのか、災害の恐ろしさを忘れたい被災地の皆さんの心情はどうなのか、工事にかかる財源はどうするのか、またそれぞれの自治体にいろいろな事情もあります。

 

被災地では多くの問題をかかえています。ガレキの問題はその一部です。ガレキを含めて被災地から出てくるいろいろな物産などに、「風評」という名の拒否は避けたいものです。


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