むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『個性という幻想 』サリヴァン(講談社学術文庫)

2024年05月01日 | 読書
題名が衝撃的ですが、内容はそうではありません。
個性が幻想であると言い切っているわけではなく、精神病患者を理解するには、彼だからで終わるのではなく、彼をとりまく環境や社会とのつながりを見ることも大切だという程度のことでした。
ま、タイトル詐欺? という感じです。
それより、人は生まれた瞬間から不安を解決するために思考・行動しているという見方にはうなづかされます。人は、不安を解消するために、多くのコストをかけて生活しています。そのコストを抑えることが、最大の節約になることも多いはずです。それがビジネスチャンスにつながるし、無駄な安心のためのコスト低減にもつながっていくでしょう。
また、社会の中での精神科医の役割について、特々と語る後半は、もう医学というより政治家といった感じでした。
いずれにせよ、普通の人が読む本ではない気がします。専門用語や専門知識を前提に書かれている部分も多いので心理学に興味がある人には面白いかもしれません。



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