次世代の「フィルム栽培」
透明なフィルムの上にびっしりと生えた植物 こんな不思議な栽培方法を開発したのは、神奈川県平塚市のベンチャー、メビオールだ。森有一社長は「農業の歴史は露地栽培からはじまり、水耕栽培、チューブから水や栄養を補給する点滴栽培と発展してきました。次世代に提唱したいのがこの『フィルム栽培』です」と話す。
使用されているフィルムは「アイメック」という製品
フィルム農法でレタス、メロン、キュウリ、イチゴなど様々な野菜を生産することができる
数年で、150農場、総面積10万坪のフィルムトマト農場が稼働。年間3,000トンのフルーツトマトが生産販売されている。そのうち非農業の事業者は60%を占める。2,000m2のフィルム農場のコストは建設費を含め5,200万円からと
アイメックフィルムは医療用に開発された素材を応用した製品
フィルムはハイドロゲルからできていて、紙おむつのように水を吸収するものの、外部には放出はしないため植物が生えている表面はカラカラに乾燥している。そこで植物は膨大な量の毛細根を発生させ、フィルムの表面に張り付かせてフィルム中の水分と栄養分を効率良く吸収する。これによって甘く、栄養価が高いトマトが生まれるのだ